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キャリアカウンセラーの限界

今日は推薦図書を書くのではなく、一年のまとめに表題の通り雑感を書こうと思います。

1.キャリアカウンセラーの本質はチェンジエージェント

  国家資格化した「キャリアコンサルタント」ですが、私ははるか昔2004年にGCDF(グローバル・キャリア・ディベロップメント・ファシリテーター)を取得しました。さらにその前「産業カウンセラー」資格は2002年に取得しています。資格を取ることは悪いことではありませんが、資格を取ったからと言って仕事ができるわけではありません。医師免許と同様、免許があるからと言って名医になれるとは限らないことと同じです。

 キャリアカウンセラーは、言わば「他人のふんどしで相撲を取るお相撲さん」。あらゆる土俵(職場)で働こうとする人の意思決定を支援する専門家です。要は、職場を探している人や、職場を変えようとしている人に寄り添い、「チェンジ」を後押しする専門家です。

2.人材紹介は一つの手段に過ぎない

 15年以上この業界に身を置いてきた専門家として感じていることは、人の個性や才能は小一時間の面談で探し当てることができるほどやさしいものではないということです。時代の変化が激しいように、人間の成長も著しいです。特に大学生を中心とする若年層の”キャリア観”を形成するための支援は並大抵のことではありません。脳の可塑性と同じで、若ければ若いほど柔軟に能力もアップしますし、変化適応力も高い。だから、悩むことなく、どんどん新しいことにチャレンジし、失敗を繰り返し、たくましく成長していけばよいのです。

 しかし、現実は、失敗を許さない社会と言いますか、資本主義の最悪の状態かつ、衆愚政治のシルバー民主主義に加え、科学の暴走を許してしまった世界的危機の時代です。専門の経済学の分野でも警鐘を鳴らし続けてきましたが、短視眼的な自己保身に走る人間たちのエゴが、堕落した独裁政治を産み、議会制民主主義のこの日本でも法律が足を引っ張り、あらゆることが「決まらない」国家になり、最も弱い立場の女性や子どもたちが害を受けています。

 絶望再生産をしているこの国で、誰が希望の未来の子どもたちを育てているのでしょうか?

 私は3人の子どもたちを育てている真っ最中ですが、はっきり言って日本の衰退を止めることは既に手遅れだと感じています。コミュニティの仲間たちと一緒にひたすら「箱舟」作りをしてARCA®(生きる技術研究会)を運営してきましたが。代表である私自身が夫の転勤に巻き込まれるしかない立場ですので、理不尽な人権損害だ、と声を大にしていいたいですが、一応言っていません(笑)。

 転職してもっといい仕事を~と大人が考えることを否定はしませんが、経営する側としては、人を一人雇うことがどれだけ大きな社会貢献なのか、やったことが無い人はわからないでしょうね。結局、自分さえよければいい、勝てば官軍、のような思想に毒されてしまう男性たちも見てきました。家族を守るためだから仕方がないということで、不正に手を染めてしまうような”輩”だと簡単に責めることもできません。匿名のキャリア相談業務は若いころ山ほど行いましたので(涙)

3.明るい未来を創るためにどうすればいいか

 中学受験や高校受験の学生たちの小論文の指導もアルバイトでやってきましたが、矛盾しか感じないSDGsも、ため息しか出ません。こちらで詳しい言及は避けますが、大人のエゴ丸出し。キラキラした素敵なアイコンを並べ立てても、原子力発電所の後処理や、介護現場での職員さんの苦悩、貧困国での飢え、北極の氷が溶けだしたときに何が起こるか、女性差別etc社会課題を放置してきたのは、誰だよ!若者に押し付けるなよ!と激怒したくなる、母親の一人でもあります。

 怒っていると小じわが増えるので、何とか「笑顔」を心がけてきましたが、顔は笑って心は泣いています。3人の発達凸凹児たちを食べさせるために働かないで生きていくことはできません。墓穴を掘るとはまさにこのこと、日々の糧を得るために命の危険が差し迫る「現場」で身を粉にして働くしかない、エッセンシャルワーカーである自分と仲間たち。

 ペンは剣より強し、と言いますが、全く強くありません。メディア関連の企業さんと一緒に仕事をしてきましたが、本質的に何の力もありません。絶望していても始まらないので、来年は書く力をますます磨こうと思っています。自分にできることを自分にできる範囲で行いますが、ボトルネックになっている社会の「仕組み」を変えることは一朝一夕にはできません。10年単位、100年単位でのパラダイムの転換を密かに計算しながら、子孫繁栄、人類の英知を後世に伝えたいと思って「生きる技術」を研究し、その成果を社会に還元し続けています。

今年一年間様々な活動で出会った方、子供を通して「ママ」としてかかわってくださった方、拙著を通してまだお顔を見てもいない世界のどこかに住む誰かさん、すべての出会いに感謝します。

来年は、本格的に第4の居場所"estage"を再開して参ります。亀のようにゆっくりですが、子供の成長に飛躍は無いように、一歩一歩大航海を続けてまいります。一介のキャリアカウンセラーのつぶやき投稿にお付き合いくださり、本当にありがとうございました。

良いお年をお過ごしくださいませ!

※写真は、今年9月に発売した拙著。自費出版です(笑)。Amazonや楽天ブックスで買えるので、ご興味ある方はぜひポチっとよろしくお願いします!来年は、購入者特典としての無料講座をオンラインで開講します。リアル講座は企業研修やコミュニティ現場でしか行わないつもりです!


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