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品種のおはなし #1【ロブスタ】

こんにちは!
ネットで自家焙煎の珈琲豆を販売している「ひっそりコーヒー」と申します。

今回は珈琲好きに敬遠されがちな「ロブスタ」について紹介します。

■ロブスタとは?

そもそも、コーヒーの実がなる「コーヒーノキ」は《アカネ科・コフィア属》に分類し、その中からアラビカ種やカネフォラ種などに枝分かれしていきます。

ロブスタはその中のカネフォラ種に属する品種です。
しかし、独特の苦味と香りが強く、「土っぽい…」とも「大豆っぽい」とも言われる事も…

風味も生産量でもアラビカ種の品種たちに劣る、ロブスタ。
「じゃあ、アラビカ種だけ育てればいいのでは…?」と思う方も少なくないはず。

■ "強靭" な品種

しかし、ロブスタの魅力はその強靭さにあります。
英語で "強靭・頑丈な" という意味の "robust" が語源と言われ、その名の通り、病気や寒さに強く、アラビカ種の栽培に不向きなアジアやアフリカで栽培されています。

しかも、ロブスタは価格が安いため、缶コーヒーやコンビニ、大手のお店など、実は色々な所で使われていわれているそうです。

■世界が認めるロブスタ

ロブスタの最大の生産国がベトナムで、カネフォラ種の生産量では世界一です。

栽培条件からロブスタが作りやすかったものの、品質が良くなく、少しでも美味しく飲みたいと、練乳を入れて飲む「ベトナムコーヒー」が生み出されていきます。

安くしか売れないロブスタを作る事にモチベーションが上がらない農家さんも多かったそうで…

ベトナムはそのほとんどがロブスタで、品質は低く世界一安いコーヒーです。

“どうせ高く売れないのなら適当に作ろう”

その様な風潮がある中、
“最高品質のロブスタを作ってみないか。良いものが出来れば、高く買う”
という話に乗り出しのが、Future coffee farm 農園主のトイさんでした。

出典 : 「生豆本舗」HPより

当店で販売している【トイスペシャル ワイニーハニー】はそんなベトナムの農家さんの「アラビカに負けない!」という熱い想いが込められた、最高品質のロブスタです。
苦味もありつつバランスの取れた味わいで、独特の風味はマイルドになっています。

「ロブスタって美味しくないから…」というイメージが少しでも変わればいいなと思い、当店でも販売しています。

ロブスタをブレンドのアクセントに使用するお店もあり、当店でも冬季限定に販売している【ぬくもりぶれんど】に使用しています。

■それぞれの魅力

圧倒的な規模やネームバリューがある、老舗や大手の珈琲豆屋さんがある中で、私のようにひっそりと営業している小さいお店はまさに「ロブスタ」みたいだなぁ…なんて日頃思ったりします。

ロブスタの農家さんに刺激をもらいながら、「小さいお店だからこそ出来る事はあるんじゃないか?」と今日も試行錯誤しています。

もちろん好き嫌いがあるのは当然ですが、そんなロブスタもいち焙煎士として、いち珈琲好きとして、少しでも受け入れてもらえたら幸いです。

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