娘コン2:もしもデジタルマーケティングコンサルの父が受験生の娘をマーケティングしてみたら(2)


受験生と言っても学校の定期テストがあります。
娘は成績がそんなに良くないにもかかわらず、大学受験とは別に、指定校推薦という制度を利用して、あわよくば受験ではとても受からなそうな大学に滑り込む作戦を考えているようです。
そのためにも、学校の試験をおろそかにするわけにはいかないので、こちらの対策も必要です。

ある日曜の夜、娘が急に「明日学校で数学の試験があるけど何も勉強してない。どうしよう。」と言ってきました。
取り急ぎ、出題範囲を聞くと、単元ごとに1問、合計25問の例題が示されていて、その類題が出題されるということでした。
その時すでに夜の9時。明日の6時には学校へ行く準備をしなくてはいけないので、睡眠時間を考えると3時間ほどしか勉強できない計算です。
徹夜で勉強すればいいと思うかもしれませんが、眠くて試験中に頭がまわらないのでは意味がありません。
このままでは、0点かもしれないほど、何も対策をしていないようだったので、最終手段に出ることにしました。
本来、勉強とは、物事の仕組みや考え方を理解して、知識として覚えていくものだとは思います。
学校の先生には怒られてしまうかもしれませんが、今何をすべきか、を考えたときに、明日の試験で指定校推薦の選考に残るために少しでも点数を取らなければならない。
つまり、得点を最重要項目として、3時間という限られた時間の中で、対策するしかないと言う結論に達したのです。
であれば、やることは明快です。
25問を自力で解いて、解法を身につける時間はない。(普通にやったら1時間に5問くらいでしょう)でも、25問を1問5分で解ければ、休憩をいれても3時間かかりません。
そんなに早く解く方法があるのです。
それは答えを見てしまうのです。クイズと同じです。
いつまでもわからない問題に悩んでいる暇はありません。
解いて解いて、答えをどんどん覚えていくのです。
私は学生時代は理系でしたので、数学は得意な方でしたが、
それでも解くのに時間がかかってしまうのは、解法を思いつくかどうかのところです。
ならば、最初に解く筋道を見てしまえばいいのです。
それから、そのやり方を再現できるかを答えを見ずに書いてみます。
そうすると、わかったつもりで、やり方を覚えていない箇所が出てきます。そこを重点的に覚えます。
問題なのが、なぜそのような解き方になるかを考え始めてしまうことです。
そういうものだと割り切って反射的に解答を作れるようにならなければこの作戦は失敗します。
実際、言われたとおりにやってみると言っていた娘ですが、
すぐに解法が気になりだして、「なぜここで二乗するの?」と聞いてきました。
そこでは、「ルートが入った計算をしないために予め二乗しておくと計算が楽になるテクニックだよ」と教えはしましたが、
その直後に、「数学者になるのが目的ではないから、1+1がなぜ2になるかをいちいち悩まないのと同じように、そうすると解けるのだということに集中して、解法を覚えなさい」と指示を出しました。
これはカンニングと同じ手法です。
カンニングは出題範囲がわかっていれば、その答えをどこかに書き写したり、教科書を隠し持って覗きながら解きますよね?
その、虎の巻を頭の中に作る作業です。
自分で解いているわけではないので、ちゃんと勉強しているとは言い難いですが、このテストに関しては得点できます。
娘も意図を理解したのか、「それなら先に仮眠をとって朝にインプット作業をする」というので、
目覚ましをかけたのを確認して、私もその場を離れました。

次の日確認すると、なんと、寝過ごして何もしていないとのこと。。
試験の結果を見るまでもない悲惨な出来だったようです。

もう受験で何とかするしかなくなってきました。

結局言いっぱなしのコンサルをしてしまったと反省し、
気持ちを切り替え、受験のための作戦を練ることにしました。

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