娘コン9:もしもデジタルマーケティングコンサルの父が受験生の娘をマーケティングしてみたら(9)

受験生の大敵は体調を崩すこと。試験当日にインフルエンザに罹ったら最悪です。
ですので、以前からウチではマスクと消毒液はたくさん用意していました。
この文章を書いている今現在、新型コロナウイルスが全国各地に蔓延して学校が休校になっています。
備えあれば憂いなしではないですが、未来のリスクを察知して事前に準備することが大切です。

さて、受験について、いま一度、企業のコンサルティングと比較してみたいのですが、私が主に行っているデジタル領域でのコンサルは、すでに商品ができていて、コンセプトも決まっており、キャンペーン施策が決まった段階で依頼を受けることがほとんどです。
そのため、商品開発について口出しをしたり、コンセプトを変更させたりすることはほぼできません。キャンペーン施策もすでに紙媒体の手配が始まっていたりするので、大幅な変更を提案することはできない事が多いです。
なので、キャンペーン施策での集客を支援することに目標が置かれます。
集客の着地点としては、実店舗への来店誘導やECサイトの売上アップ、商品認知のためのサイトアクセス数のアップなどがあります。
それを達成するための商品PRについてアドバイスするのですが、商品をどうこうできない状況で、デジタルの力を使って消費者に魅力を感じてもらわなければいけません。
その鍵を握るのが、着地点となるLP(ランディングページ)です。LPとは、その商品の特徴をわかりやすく書いてあるサイトで、長めの1ページで作られることが多いものです。
そのページを見た消費者が商品を気に入ってくれれば、ページ内にある地図を見て来店したり、申し込みフォームから予約したり、直接ECサイトに買い物に行ったりするわけです。

これを受験生に置き換えると、
企業=受験生
商品=学力
市場=受験
LP=得点力
集客=得点
目標達成=合格
だと考えられます。

まず、企業と商品について言えば、企業の姿勢、商品開発の取り組み方から参加させていただければ、商品のコンセプトを固められるので、市場での戦い方が定めやすくなります。
受験生と学力については、受験生の勉強への取り組み方についてアドバイスしたり、学力の向上につながる教育については学校が主体となってやっていると思います。それを更にかぶせて親がやってしまうと逆反応が起きて受験生のモチベーションを下げてしまいます。ただ、この部分については、企業のときの「商品に手が出せな状況」よりは少しマシで、やり方があります。
親は受験生が勉強する環境の整備に徹してあげてください。
どういうことかというと、勉強するのは受験生です。その受験生に勉強しやすい環境を与えてあげて、モチベーションを高めてあげられれば、企業コンサルでは難しかった商品の品質=学力が上げられるのです。

私は家を建てる時にリビングにスタディーコーナーを作りました。
スタディーコーナーといっても大したものではなく、リビングで家族が一緒に過ごしているときでもその横で勉強ができるスペースを設けたのです。
私の経験ですが、自室にこもって勉強していても、リビングから聞こえる小さな物音が気になって、集中力が切れてしまうことがありました。それを家族のせいにして文句を言っていた覚えがあります。
リビングで勉強したらもっと集中できないと思われるでしょうが、それが意外と勉強できてしまうのです。かすかな音は気になるのに、ガンガンなっているテレビの音や話し声が、集中すると耳に入らなくなるのです。
また、家族と話しながら、一緒に勉強できるので、受験生にしても孤独感がなくなり、精神衛生上も良いと思います。一問一答式の問題を家族で出し合ったりすれば、全員で受験を乗り越えているという一体感が生まれるので、おすすめです。
娘は、スタディーコーナーでは飽き足らず、リビングの真ん中にコタツを置いて、そこで勉強しています。
さすがに集中したいときは自室に行きますが、結局戻ってくるので、自室には別の誘惑(雑誌やベッド)があり、集中できていないのかもしれません。

マスクや消毒液の準備もそうですが、もっと身近な環境の整備から始めてみてはいかがでしょうか?

次回は、市場とLP、つまり受験と得点力について話したいと思います。

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