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「名言との対話」11月19日。フランツ・シューベルト「私は一日中作曲していて、1つ作品を完成させるとまた次を始めるのです」

フランツ・ペーター・シューベルトドイツ語: Franz Peter Schubert, 1797年1月31日 - 1828年11月19日)は、オーストリア作曲家

作曲をサリエーリに学んだ。ベートーヴェンを最も尊敬し、短い生涯の間に1000曲近い作品を書き上げた。連作「美しい水車屋の娘」(1823作曲)、「冬の旅」(27作曲)などを含む歌曲(リート)によって他のジャンルと並び立つ芸術歌曲の分野を確立した。

器楽にも傑作が多く、「未完成」(22作曲/65没後初演)や「グレート」の愛称によって知られる交響曲のほか、晩年に新境地を開いた室内楽に、弦楽五重奏曲をはじめ、弦楽四重奏曲、ピアノ・ソナタなどがある。(デジタル版集英社世界文学大事典「三光長治」)

世界の歴史に残る偉大な作曲家・シューベルトは、日本にも多くの影響を与えている。

クラシック歌手の岡村喬生のライフワークはシューベルト「冬の旅」だった。あらゆる歌手が生涯の研究テーマとするほど奥の深い難しい歌曲だ。一番素晴らしく、歌い甲斐があり、一番難しい歌曲である。

尊敬するベートーベンについて、11歳のシューベルトは「ベートーベンのあとで、何ができるだろう」と語ったとされている。シューベルトは後にベートーベンと知り合う。短編の名手・三浦哲郎は、モーツアルトシューベルトソナタを聴きながら記した言葉「充分に表現するためには、決して表現しすぎないこと。しかもそれでいて完全に表現すること。ただし、ごくわずかの言葉で表現すること」を短編をかくときの自戒にしている。

作家・野村胡堂の『野村胡堂作品集』では、音楽人に関するものが多い。好きな作曲家は、戦闘の人・ヘンデル、旋律の泉・シューベルト。音楽の父・バッハ。真の天才・モーツアルト。父・ハイドン。悲哀の権化・チャイコフスキー。幸福な天才・メンデルスゾーン。ピアノの詩人・ショパン。情熱のシューマン。ピアノの巨匠・リスト。巨人・ワーグナー。孤独の哲人・ブラームス。、、、、、。シューベルトは「旋律の泉」との説明だった。

「私は一日中作曲していて、1つ作品を完成させるとまた次を始めるのです」とシューベルトは次から次へと作品を生み出していった。それにしても、シューベルトの生涯は、わずか31年という短さだった。しかし、「歌曲の王」と呼ばれるほど、多くの素晴らしい歌曲を生み出している。世界の、日本の天才たちに共通するのは、「前進あるのみ」の仕事ぶりである。


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