「扇の的」を紙芝居に: 平家物語で翻作学習その2
『平家物語』の「扇の的」の場面をもとにして、
「時は二月一八日。西に夕日が輝いていた。北風激しく、波高く、女房が乗った小舟も大きく揺れていた。小舟の竿先の扇も揺らめいている。・・・」
というような文体で語る紙芝居に作りかえて翻作することもできる。
素材にする作品は、古文でもよいし現代語訳でもよいし漫画でもよい。素材を何にすればよいかは、子どもの年齢や状況を見て判断すればよい。
このプロジェクトを通して得られる学習上の効果としては、古典に親しんだり、内容理解をより正確にしたり、文章表現力が高まったりするということが考えられる。紙芝居を作ることが、どの場面をどの絵にし、どういう言葉にして文章を書くかを考えて書き、その音読を練習して、紙芝居を上演することが表現の学習になり、内容理解をさらに深める学習になる。
上演に向けて練習し、実際に朗読上演することを通して、古典の響きを肌で感じることになる。
拙著『国語を楽しく』第4章「翻作のすすめ」参照。
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