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レポート:「からだステーション」トライアル事業(デジタル機器×まちの健康づくり)

  この記事では、勝央健幸ラボが勝央町で5月~6月に実施した健康管理サービス「からだステーション」無料トライアルモニター事業について紹介したいと思います。勝央健幸ラボは、岡山県勝央町(しょうおうちょう)で「まちづくり」の立場から民間、行政、住民を巻き込んで、まちを元気にする取り組みを行っています。

 勝央健幸ラボについては、これまで別の記事にまとめています。マガジンにまとめていますので、ご覧いただけると幸いです。

1.「からだステーション」とは?

 今回の取り組みは、企業とのコラボ事業として実施しました。コラボにご協力いただいたのは、株式会社豊通オールライフさんです。こちらの会社では、健康管理システム「からだステーション」をサービス提供されています。

 「からだステーション」は活動量計「karamo」を中心とした健康管理システムです。活動量から運動成果を確認できるだけでなく、体組成計や血圧計との連動、アプリによる情報提供、ランキングやポイント獲得の機能、さらに管理施設での入館退館が記録できたりという機能が魅力です。

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 サービスを提供場所は主にフィットネスクラブですが、昨年度から行政の健康づくり事業にも積極的に関わっています。昨年度は熊本県合志市のウォーキングイベントにも活用した実績があるということもあり、住民の健康づくりサービスに前向きに取り組んでいます。今回私たちのまち勝央町でも、住民に貸し出して、まちの健康づくりへの活用を探っていくこととなりました。

(熊本県合志市での取り組み)
「自治体と連携し、スポーツイベントを実現。クラブ会員だけでなく、地域住民の健康意識醸成を目指す」
https://www.karadastation.com/business/case03.html

(ページより一部抜粋)
2,000人もの人数をリアルに集めて行うウォーキング大会はできなくなってしまったので、新たにバーチャルでのウォーキング大会を代わりに企画したんです。通常のイベントは5kmと15kmの2コース制があり、スタート地点~ゴール地点までを歩きながら競う内容でした。ただ今回の企画内容としては10月から12月にかけて3ヶ月間の歩数を競うというもので、「1日5000歩」を累計30日以上達成した方には景品を差し上げるというものです。

この時、参加者の方にはからだステーションのウェアラブル端末をつけて頂き、歩数をはじめとした運動データの採集を行いました。従来のイベントは、コースを選択し参加者同士が景色なども楽しみながら歩くことを主としたイベントでしたが、今回のイベントは毎日の歩数を蓄積し、利用者は自分の運動の成果を具体的に可視化できる、そして運営側としてはデータを一括で管理することが出来ました。

2.トライアル事業の詳細

 今回、勝央町では、チラシを作成し、住民にPRをしました。貸出会場として勝央健幸ラボの運営母体である一般社団法人しょうおう志援協会が運営する「勝央こころざしシェアスペース」を使用しました。

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 勝央こころざしシェアスペースでは、有料で貸し出しできる会議室と無料で使用できる土間があります。今回、土間の展示スペースの一部を「からだステーション」用に準備して、体組成計やモニターを設置しました。

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 体組成計では、体重以外にも、体脂肪率、筋肉量が測定でき、さらにアプリに自動でデータが送られて記録されます。

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 記録されたデータは、スマホアプリのほか、こちらのモニターでも確認できます。スマホが苦手な方は、こうしてモニターを使用することができます。

 今回、場所を提供した「勝央こころざしシェアスペース」の運営側のメリットとして、来場人数の増加につながればという思いもありました。多くの住民の方にこのスペースを活用していただくきっかけになればと思い、トライアルがスタートしました!

3.1か月のトライアルの成果

 今回、5月から6月の1か月で10名の方に使用していただくことができました。もう少したくさんの参加を見込んでいましたが、PR不足や、最近お手頃になった他の活動量計との違いをお伝えできなかったことも要因だったかなと思います。あとは、ちょうど実施期間に岡山県内に緊急事態宣言が発令されて、会場での体組成計の使用などできなかったのが残念でした。

 それでも、トライアルに参加していただいた方からは前向きな意見もいただくことができました。

・携帯機能と内容は変わらないが、携帯よりコンパクトで常時身につけれるので、データは携帯よりも信用度が高く良いと思う。
・超初心者には、いいのかもしれない。
・コンビニとかでステーション機能が使用できればよいと思いました。
・もっとワクワクするようなメニューを週一くらいで提案して欲しい。モチベーションアップするような企画とか。

 今回、私たち運営側も、イベント機能の使用など、細かいフォローができなかったという反省点もあります。特に、感想にもあったデジタル機器「超初心者」には使いやすい機器なので、これらのターゲットまでうまくPRできなかったのが反省です。これらの意見を企業さんにお伝えすることで、企業にとってもメリットを感じてもらい、良い関係を築いていくことができればと思います。

 株式会社豊通オールライフの皆様、ご協力ありがとうございました。

4.企業コラボの今後の展望について

 今回、企業コラボ企画を実施してみました。マンパワーも予算も限られる勝央健幸ラボ、勝央こころざしシェアスペースとしても、企業の新しいサービスや情報発信の場として活用していただけることは、新しい発想を得て、かつ新しいサービスを提供できてメリットとなります。企業としても、住民との接点を作ることができて、サービスをPRしたり、反応を得ることにつながるのではと感じます。

 一方で、営業っぽさが全面に出てしまうと、まちづくりの活動のオープンな場が窮屈になってしまいます。そのあたりのバランスを意識しながら、住民に寄り添ったサービスを提供しようと努力している企業さんとの接点を今後も作っていきたいと考えています。

 まちづくりの活動は、企業が元気であってこそ成り立つというのが、私の根底にあります。今回は、全国に展開されている株式会社豊通オールライフさんとのコラボでしたが、今後も実績を積み重ねて、地元の小さな企業とも関わりを持てるようになれればと考えています。

 そして、行政の健康増進サービスとは、違う角度から、地域を健康づくりを盛り上げることができればと考えながら、今後の活動を続けていきたいと考えています。

 お読みいただきまして、ありがとうございました。

 私はまちづくり実践者のグループ、LDL(Localy Driven Labo)にも所属しています。全国のメンバーで様々な取り組みをしており、活動内容をまとめています。よろしければ、こちらのマガジンもご参照ください!




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