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安岡正篤の経世帝王学~歴代首相が師と仰ぐ教えの根本~

安岡正篤は東洋政治哲学、人物学の大家。
昭和歴代首相や財界トップの指南役であったことでも有名です。

帝王学とは何か

「帝王学」と聞くと「王家や伝統ある家系・家柄などの特別な地位の跡継ぎに対する、幼少時から家督を継承するまでの特別教育」とされていて、特に今の世で「帝王学」というと何かとても偉そうに聞こえるかもしれません。
しかし、我々の学ぶべき「帝王学」は意を異にします。
「指導者を育てる為の学問」と表現する方が相応しいと考えます。
特に安岡正篤の帝王学は「覇道」ではなく「王道」を目指すものです。


「人材」ではなく「人物」を育てる

明治以降、特に戦後において教育は「人材供給」の手段となりました。
「役に立つ人材」を大量生産することが教育の目的となってしまった。
「平等社会」を至高の目標に掲げるような考え方の下では、当然のことかもしれません。
そういう教育では「人材」は産み出されても、「人物」は育たない
平凡に生きる為の学問では指導者は育たないのです。
日本を戦前・戦後に分けて語られることがよくありますが、安岡正篤は戦前、大正時代において既に「人物の小粒化」に警鐘を鳴らしていました。
だからこそ、「人物」を育てる教育に力を注がれたのでしょう。

覇道政治を超えた王道政治を目指せ

徒に自己の権力を追い求めたり、地位や名誉のための政治は「覇道政治」。
そういう政治を目指す者は「人間嫌い」に見える時があります。
他人を認めることができないから覇道政治に陥るのでしょう。
他者を肯定できない者は結局、己を肯定することができません。
帝王学とは自分の生き方を自分が是認すること。
つまり、自己大肯定の学問。
学問を通して「人間通」にならなければ学問が意味をなさず、「実学」となりません

人間通とは人間を好きになること。
人間を大肯定すること。

それが王道政治を行う上での要諦だと考えます。

林英臣政経塾は候補者を大量生産することを目的とするような世に溢れる「政治塾」とは違います。
「人材」ではなく「人物」「覇道政治家」ではなく、「王道政治家」を育てることを目的としています。



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