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大学教員・研究者になるには

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卒業研究・修論研究を経て研究者になろうと考えている方々向けの記事を集めていきます。大学教員・企業研究者など。
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2022年4月の記事一覧

工学系研究者の私が喜びを感じる瞬間

1 はじめに 皆さんこんにちは。私は工学系の研究者として、或る学術機関で働いています。本稿では、工学系研究者として、「工学とは何」「研究者とは」「工学系研究者の私が喜びを感じる瞬間」について紹介したいと思います。 2 工学って 大学における理系学部としては、理学部、工学部、医学部、理工学部、薬学部、農学部などがあります。医学や薬学は名前からどのような学問なのか想像しやすいと思います。では、「工学とはどのような学問なのか」、「理学との違いは何なのか」について簡単に紹介した

大学教員になるには。(つづき)

 穏やかな天気が続いていますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。私は朝から2回目の洗濯に勤しんでいます。  さて、突然ですがみなさんは大学教員という仕事にどんなイメージをもっておられるでしょうか。私は大学教員になる前は、好きなことを研究して好きなことを発言できる偉い人だと思っていました。しかし、実際になってみるとそうでもないことが何となくわかってきたのです。そこでなるべく普段の何気ない大学教員の日常を綴ることによって、みなさんに大学教員のリアルを知ってもらった上で大学教

研究をしたい理由(2022年版)

今年も『研究をしたい理由』を書いてみたいと思う。三月ぐらいにそういえば書いていないなと思ったが、さらにそこから1ヶ月ぐらい経ってしまった。これが(おそらく)博士課程最後の『研究をしたい理由』シリーズである。 2019〜2021年の振り返り今博士課程の終わりにおいて、過去三年の『研究をしたい理由』を読むと、理由がないことにとらわれてあれこれ苦悩している過去の自分が見える。なんだかんだ科学論の話を持ち出して理由みたいなものを書いてみたり、最後の方は徐々に「そもそも理由などいるの

研究で、できる人との差がつらい

質問研究に関して、いつも他のできる人と、能力もそうですが、努力量の積み重ねの差も感じてどんどんつらくなってしまいます。だけど諦めることもできません。心を前向きに保つ方法はありますか。 回答ご質問ありがとうございます。 あなたの毎日の具体的な状況はわかりませんが、とても大事なことがあります。 それは「短距離の走り方で長距離を走らないように」ということです。研究にしろ、生活にしろ、長丁場なのですから自分の心と身体のメンテナンスをていねいにお願いしたいです。 心を前向きに保

研究者の登竜門、学振に関する知見を共有 採用編

今思えばよく通ったなぁ。借金地獄に落ちるところだった。 まぁ側から見れば、借金地獄の方が面白かったのかもしれないけど。 はじめにこんにちわ。ぴくむんです。 私は、 小さい頃から実生活で役に立たない学問ばかり教えられる。 「現代社会でダイレクトに役に立つ学問がない」 研究は、勉強の醍醐味であるのに大多数の人がやっていない。 「大多数の人は研究をする機会がない」 ことに対して疑問を覚えていました。そこで、 国なんてあてにせずに 自分の力で「実生活に直接役に立つ学問の確立」