とある工学者

備忘録や読書・映画の感想などを書いていきたいと思います。 / 趣味:読書・ 観光 …

とある工学者

備忘録や読書・映画の感想などを書いていきたいと思います。 / 趣味:読書・ 観光 / 興味:史跡・博物館・自然科学トピック / 専門:情報工学

最近の記事

[読書感想] 変身(カフカ)

「変身(カフカ著)」を読みました。カミュのペストと異邦人を読み、他の著者の不条理文学も読んでみようと思いました。 あらすじ この物語の主人公はグレーゴルという男性です。物語の冒頭、グレーゴルが目を覚ますと、自分が大きな虫になっていることに気づきました。グレーゴルは、両親、妹と暮らしており一家の稼ぎ頭でしたが、突然虫になってしまったため、仕事できなくなります。彼の代わりに父親は再度働き始め、母親はアルバイト、妹はグレーゴルの世話をしますることになりました。世話を始めたころ妹

    • [読書感想] 多様性の科学

      「多様性の科学(マシュー・サイド著)」を読みました。この本では、個々人のさまざまな考え方や意見(考え方や意見の多様性)の重要性とデメリットについて説明しています。 多様性について まず、本書に書かれている多様性の重要性について、私なりにまとめました。ある2つのグループが意見の出し合いや打ち合わせをしています。ひとつのグループは似たような考えの人達の集まり(図1参照)、もう一方は異なる考えの人の集まり(図2参照)です。このような状況ではどのようなことになるでしょうか。図1の

      • 工学系研究者の私が喜びを感じる瞬間

        1 はじめに 皆さんこんにちは。私は工学系の研究者として、或る学術機関で働いています。本稿では、工学系研究者として、「工学とは何」「研究者とは」「工学系研究者の私が喜びを感じる瞬間」について紹介したいと思います。 2 工学って 大学における理系学部としては、理学部、工学部、医学部、理工学部、薬学部、農学部などがあります。医学や薬学は名前からどのような学問なのか想像しやすいと思います。では、「工学とはどのような学問なのか」、「理学との違いは何なのか」について簡単に紹介した

        • [読書感想] こころ(夏目漱石)

          こころ(夏目漱石著)を読みました。カミュの異邦人の主人公ムルソーの生き方に「天に則り私を去る」に通じる思想を覚え、ふと夏目漱石のこころを読もうと思いました。 この物語の主な登場人物は、書生(主人公、私)、先生、先生の妻(お嬢さん)、Kです。物語の冒頭で書生と先生が出会います。書生は現役帝大生、先生はそのOBでしょうか。書生にとって先生は興味深い存在であり、何度か先生のお宅を訪れるようになります。物語の中盤で、書生は身内の病気のため帰省します。書生は卒業後の就職の斡旋をお願い

        [読書感想] 変身(カフカ)

          [読書感想] 異邦人

          異邦人(カミュ著)を読みました。ペストを読み、同じ著者のデビュー作に興味を持ちました。 この物語の主人公はムルソーという男性です。物語の冒頭でムルソーの身内が亡くなります。その葬儀や埋葬では悲しむそぶりを見せず、翌日から元同僚の女性マリィと一緒に海水浴に行ったり、映画を見たいして遊びます。また、マリィと一緒に友人レエモンと遊んだりもし、その時、アラブ系の男性を殺してしまいます。もともとレエモンとアラブ系の男性との間にトラブルがあり、ムルソーがそのレエモンを助けたりしていまし

          [読書感想] 異邦人

          [読書感想] ペスト

          ペスト(カミュ著)を読みました。コロナ禍で話題になった本です。 ノーベル賞作家が書いた感染症大流行に関する小説ということで、興味を持ちました。 この物語はペスト流行に関する小説です。一見実話のようなお話しですが、フィクションとのことです。昨今のこの事態においては、実話に基づく作品なのではないかと思えるようなストーリーでした。 舞台はアルジェリアのある都市、ここでペストが流行します。ペストは6~7世紀頃エジプトで大流行しました(日本の飛鳥・奈良時代のころでしょうか)が、20世

          [読書感想] ペスト

          [読書感想] 三国志

          少し前に、三国志(吉川英治著)を読みました。日本の三国志の代表作ですね。いわゆる吉川三国志です。中国人留学生と三国志の話をしたのをきっかけに再読しました。    この物語の序盤の主人公は劉備、関羽、張飛の3人。中盤以降は孔明の活躍ぶりが光ります。 序盤は董卓の悪政を何とかしようと、劉備や曹操たちが奔走します。呂布の怪物っぷりもすごいですね。中盤、いわゆる三顧の礼により、劉備は孔明を仲間にすることができ、以降孔明は劉備の下で軍師として活躍します。後半、蜀の国を建てた後、関羽が策

          [読書感想] 三国志

          [読書感想] 坂の上の雲

          「坂の上の雲(司馬遼太郎著)」を読みました。この小説は、日露戦争においてロシア兵(陸)と戦った秋山好古、同じく日露戦争で東郷平八郎の参謀として活躍(海)した秋山真之(好古の弟)、俳人の正岡子規(秋山真之の友人)の3人が主人公です。 ※正岡子規が登場するのは物語の中盤まで 欧米列強の脅威に晒され、ロシアという超巨大な国が戦争しかけようとしている、そんな危機的状況を脱すべく必死に動く・働く日本人の姿が描かれています。物語の主人公は先程挙げた3人ですが、個人的には日露戦争に関わっ

          [読書感想] 坂の上の雲

          [読書感想] 銃・病原菌・鉄

          「銃・病原菌・鉄(ジャレド・ダイアモンド著)」を読みました。 この本では、先進国と後進国の違いがどのように生まれたのか、多角的視点(地理・気候、言語、食など)で考察しています。個人的には人間生活(食や社会など)の進化論という印象を受けました。 その土地に似たものが広がりやすいといえるのかもしれません。あるいは、地理的に伝わりやすい環境が人間生活の進化の鍵と言えるかもしれません。植物や動物を育てるには、似たような気候・環境の方が適しています(伝わった方法を ほぼそのまま適用で

          [読書感想] 銃・病原菌・鉄

          [映画感想] フラ・フラダンス

          久々の投稿です。映画「フラ・フラダンス」を観ました。 この映画のテーマは想いを継ぐでしょうか。 ・常磐炭鉱廃坑後の復興(映画フラガールの内容)の想いを繋いできたフラガールとハワイアンズの人達 ・震災後、閉館の危機に見舞われたが、震災からの復興を掲げた全国行脚で乗り切り、ハワイアンセンター創業以来の想いを継いだ先輩たち ・それらの人達の想いを継ぐ5名の新人フラガール(うち1名が主人公・日羽) ・お姉さんの想いを継ぐべくフラガールとなった日羽 フラダンスのデビューショーは大失敗

          [映画感想] フラ・フラダンス

          [読書感想] 鹿の王

          昨今、新型コロナウイルスが流行していますが、これを受けて、以前読んだ「鹿の王(上橋菜穂子著)」を思い出しました。 この物語の舞台となる街で、黒狼熱という謎の病気が流行します。黒狼熱に罹ると大抵は死亡してしまうのですが、主人公のヴァンと一人の女の子だけは助かりました。発症する原因も治療法もわからず、街の人たちは不安になりますが、医師ホッサルと助手ミラルが黒狼熱と格闘します。医師ホッサルと助手ミラルが未知の病を原因の解明と治療法の発見に奔走する姿とか、その過程で黒狼熱が何なのか

          [読書感想] 鹿の王

          はじめに

          備忘録や小説や映画の感想に関することなどを書いていきたいと思います。 趣味は、読書、ジョギング、観光です。ドラマや映画を観るのも好きです。 読書については、本屋さんに山積みされている本の中で、タイトルや裏表紙のあらすじを見て面白そうだと思った本を読みます。よく読むのは恩田陸さん、東野圭吾さん、井上靖さん、司馬遼太郎さん、浅田次郎さんの作品です。 ジョギングはハーフマラソンとフルマラソンをそれぞれ年1回以上完走することを目標にしています。怪我しない体を作るためにも、体幹を