マガジンのカバー画像

卒論・修論研究の攻略

397
卒論・修論研究に挑もうとする学生さんにおすすめの記事をまとめていきます。諸先輩方がどう挑み、いかに悩み、どうやって乗り越え、何を学んだのかを知ることで、経験値を積んだような状態で… もっと読む
運営しているクリエイター

2022年4月の記事一覧

研究で、できる人との差がつらい

質問研究に関して、いつも他のできる人と、能力もそうですが、努力量の積み重ねの差も感じてどんどんつらくなってしまいます。だけど諦めることもできません。心を前向きに保つ方法はありますか。 回答ご質問ありがとうございます。 あなたの毎日の具体的な状況はわかりませんが、とても大事なことがあります。 それは「短距離の走り方で長距離を走らないように」ということです。研究にしろ、生活にしろ、長丁場なのですから自分の心と身体のメンテナンスをていねいにお願いしたいです。 心を前向きに保

新入生しょくん、まずは「論文の書きかた」を身につけよう――対談:山内志朗×戸田山和久(前編)

新入生のみなさん、入学おめでとうございます。新しい一歩を踏み出す前に覚えておきたいのが「論文の書きかた」。『新版 ぎりぎり合格への論文マニュアル』(平凡社新書)の著者・山内志朗先生(慶應義塾大学)と、『最新版 論文の教室』(NHKブックス)の著者・戸田山和久先生(名古屋大学)に、論文執筆をテーマに語り合っていただきました。大学新入生のみならず、学び直しを目論む社会人のみなさんにも必ず役に立つ「知の羅針盤」。まずはその前編をお届けします。 戸田山 きょうのお題は、山内さんの『

「論文を書く力」は、一生もののスキルです!――対談:山内志朗×戸田山和久(後編)

論文対談もいよいよ佳境に入ります。論文のテーマ設定、社会の出ても役に立つ卒論執筆の効用……大学新入生のみなさんから、社会人、年輩の方まで、幅広い層に必ず役に立つ「知の羅針盤」。熱いメッセージに、ぜひ耳を傾けてみてください。 *対談の前編はこちらです。 文章指南のコツ山内 『論文の教室』には、学生さんの反応とかを見ながら書いたところはありますか。  戸田山 僕の場合、原稿を見てもらって「どう?」というのは、ちょっと怖くて(笑)。でも、内容には学生さんたちの過去のさまざまな言動

研究室における「放任主義」についての思考

以下の記事を読んだ. ちなみにこの方のnoteは今回の私の駄文とはあまり関係ない. 以下,この怪文章は「思考」であり,考察や調査ではない.そのため,この文章により放任主義についてなにかが明らかになったりはせず,ただ私の脳みそが文章化されるだけである.という保険をかけておこう. ぜひとも本物の教授方に,放任主義についての考察や生き抜き方についてどこかに書いて頂きたい.もし有料noteでも私は買う. 研究室における放任主義とはどんなものか大学における研究室にはしばしば放任主

【卒論ゼミ(1)】卒論には何が書いてあるのか

今日から何回かに分けて、卒業論文について考えていきたいと思います。まず第1回は、「卒論には何が書いてあるのか?」です。「なぜ卒論を書くのか?」とか、「何をどうしたら卒論が出来上がるのか?」とか、「どうやって卒論を書くことに意義を見出すのか?」とか、「社会調査ってどうやってやるのか?」とか、「社会学とか社会科学ってそもそも何なのか?」とか、「理論/仮説/概念/枠組み/方法論/質的v量的調査…って何?」とか、「そんなにたくさん文字を書くって可能なの/意味あるの?」とか、テーマは際

【卒論ゼミ(2)】なぜ卒論を書くのか

さて、第2回です。今回は「なぜ卒論を書くのか?」というテーマでやってみましょう。 まずは、第1回のリフレクションです。先輩が書いた卒論のうち、優秀作品を3つ読んでもらい、ディスカッションをしましたね。すでにうろ覚え(すみません…だから、書き残すことが大事なのです…)なのですが、いくつもとても大事な気づきがあったようでした。思い出しながら、列挙してみます。 レポートと違うのは、卒論は自分で問いを立てなければならないこと(レポートは問いを与えてもらえることが多いし、問いがなく

研究に疲れたときに気分を変える10の方法

研究は根気を消費します。楽しみながら進められている間は良いのですが、突然つらくなったり、疲れて嫌いになりそうになるときもやってきます。そんなときにはどのように対処すべきでしょうか。もちろん、研究からいったん離れて落ち着くことも大切ですが、なるべく研究に役立つやり方で気分を変えて根気を回復させる方法も身に着けておくと役立ちます。この記事では、著者も実践している気分転換法を紹介します。 ※この記事は、著者のブログ「駆け出し研究者のための研究技術入門」の記事の転載です。 ①研究の

パラグラフライティングの作法 -書き手にもメリットのある文配置ルール-

パラグラフライティングは、難解な内容を分かりやすく説明するために必須の記述法であり、読み手だけでなく、書き手にもメリットがあります。ポイントは「各段落の先頭行だけを抜き出せば正しい要約ができあがるようにする」ことです。この記事ではまず、パラグラフライティングの概要とメリットを説明します。そして、守るべき5つのルールと、そのルールが守れているかを確認する方法を紹介します。 ※この記事は、著者のブログ「駆け出し研究者のための研究技術入門」からの転載です(一部修正あり)。 論文は