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【ロゴの作り方】ロゴデザインの制作フローを全公開します。

こんにちはヒサシです。
今回はTwitterで反響をいただいたロゴの制作フローについて、ツイートよりもちょっと具体的に解説したnoteを書いていきます。


①ヒアリング

どんな印象のロゴにするか方向性を決めるべくヒアリングします。どの方向性は違くてどの方向性が近いのか、質問を重ねてイメージを明確にしていく作業です。ロゴの使用場面も必ず確認します。

ロゴのヒアリングで聞くべきこと一覧

僕がロゴ制作前のヒアリングで聞いていることを紹介します。
初回MTGでごたつくとクライアントも不安になってしまうので、スムーズに進められるようにヒアリング内容も事前に詰めておきましょう。

【一覧】
■ロゴデザインを依頼した目的
■ロゴデザインの使用用途
■ブランド詳細
■デザインの大まかなイメージ
■予算とスケジュール

■ロゴデザインを依頼した目的
なぜロゴデザインを依頼するに至ったのか聞きます。依頼背景ですね。ここが明確になればどんなデザインを求めているのかも明確になります。

■ロゴデザインの使用用途
ロゴデザインが完成したらどんなところで使われるのか聞きます。特に「ロゴ最も使われる媒体」を聞いておきましょう。通称キラーコンテンツとも言われ、佐藤可士和のインタビューで「キラーコンテンツから逆算してロゴのデザインを考える」と言っていたのを覚えています。例えばTポイントカードのロゴは「ポイントカード」がキラーコンテンツなので、カードに最も相応しいロゴを考えデザインします。そうすることでロゴとして威力の高い(媒体とマッチした)デザインを作ることができるんです。

■ブランド詳細
その企業(個人)がどんなブランディングで活動しているのか。ロゴとはビジョンやミッションを視覚化したものなので、ブランドについては細かくヒアリングする必要があります。ブランドの詳細がロゴデザインの答えになるので、材料を十分に集めるためにも自分がブランドについて説明できるくらいまでヒアリングしましょう。

■ロゴデザインの大まかなイメージ
クライアントが現状考えているロゴデザインの大まかなイメージを聞きましょう。意外とこの時点でデザイナーとクライアントのイメージが乖離している場合があるので、イメージをすり合わせるためにも必ず聞くようにしています。この時点だとクライアント側にイメージがない場合も多いですが、参考ロゴを見せると意見をくれることもあるので初回MTGは必ずロゴの本か自分で集めたロゴを持っていきましょう。「このロゴがイメージ近いかも」「この方向性はないかな」みたいな意見がもらえたら御の字。

■予算とスケジュール
受注できるかどうか判断するために予算と制作スケジュールをすり合わせます。しかし相手に予算を尋ねても「ロゴの相場はどれくらいですか?」と聞かれることがほとんどなので、そのときは自分のロゴデザインの単価を答えましょう。基準があればお互い議論できるので。スケジュールに余裕があれば作りやすいですし、スケジュールがキツめなら報酬を上げてもらうことも可能だったりするので、スケジュールもちゃんと聞きましょう。あとはポートフォリオとして公開OKかもここで聞いておきましょう。フリーランスだと公開OKかそうじゃないかでかなり重要度が変わってきますからね。

②ラフスケッチ

会社名は「ENTRAIDE(アントレッド)」。意味は「助け合い」。ヒアリング段階で「誰かとやる」「みんなでやる」「助け合う」ように仕事をしているとお聞きしたので「助け合い」と言うキーワードをベースに発想を広げています。この時は↓を3ページくらい描きました。(※note限定で全ページ公開)

助け合いからシンプルに考えたラフ案。
ENTRAIDEという文字列をたくさん書いて特徴を掴みます。
「助け合い」から派生したキーワードを羅列して、
それぞれのキーワードを切り口に案出し。
意味を考えすぎず造形優先で色々手を動かしたラフスケッチ。
いろんな切り口で考えて案を絞り出します。

③デジタル化

事前に掲げたコンセプトを再現できそうなラフスケッチを厳選。Illustratorに取り込んでいきます。取り込み方はiPhoneで撮影した画像をMacに取り込み、手書きのロゴを一つずつペンツールとかでトレースしていくという原始的なやり方です笑

可能性を感じるラフスケッチはとりあえず全部デジタル化する。
で、デジタル化すると「ないなコレ」っていうのもたくさん出てくる。

④各案ブラッシュアップ

各案の完成度を上げ方向性が確定してきました。方向性が明確になることでコンセプトに沿っているかどうかもわかりやすくなります。大きくしたり小さくしたり、太くしたり細くしたり、ぱっと見ではわからないような変更を加えて、ロゴが与える印象も調整していきます。

僕は「可読性」「耐久性」「意味性」を強める意識でブラッシュアップしています。
なんか顔みたいで可愛い。
こういう幾何学ロゴが好きです。
文字の密度を高めて耐久性を上げています。
スカスカな印象からがっしりしました。密度と厚みが大事です。

⑤モックアップ検証

モックアップ(仮想のプロトタイプ)に制作途中のロゴを当てはめて、実際使った時に違和感がないか確認します。ロゴは最終的にメディア内や印刷物(名刺等)で使われることになるのでモックアップでの確認作業は必須です。

モックアップにいれると使用場面をリアルに想像できるので絶対にやります。
ロゴ以外のデザインでもよくやります。
サイトで表示するとどうなるか確認。Webと印刷両方確認するのが大事。

⑥カラー/フォント検証

案が確定しました(「助」の漢字をモチーフにした案)。確定した案のロゴに最適なカラーとフォントを探っていきます。フォントもそれぞれ印象が細かく変わるので、最適なものを選びます。

微妙な色の差をつけてメンバー同士で確認しました。
フォントもロゴを形作る大切な要素。
若干の印象の違いでどれが最適か検証します。

⑦カタカナタイプ作成

ロゴの印象にあったカタカナVerの文字を作成します(日本語のフォントをそのまま入れると印象が合わないため。)。スタイリッシュ,幾何学的,丸みがある形をイメージして作成しました。これでロゴ自体は完成です

英語だと伝わりづらい可能性があるので、日本語カタカナバージョンも作成。
ロゴマークの印象にあったタイプを作りました。線で作ってます。

⑧完成!(ガイドライン制作)

ロゴが完成したのでガイドラインを作って納品です。ガイドラインとはロゴの説明書のようなもの。ノンデザイナーもロゴを使用することがあるので、誰が使ってもロゴの印象が統一されるように、ロゴの使用方法に明確なルールを設けます。(変な使われ方しないように。)

ガイドラインがないとデザイナーが思ってもみなかった
使われ方をしたりするので、ガイドラインは必須。

以上がロゴデザインの制作フローでした!
僕が初めてロゴを作った時はロゴをどう作ればいいか分からずかなり悩んでいた思い出があります。

ロゴって他のデザインと比べて抽象的で作り方がわかりづらいんですよね。なのでそんな人の少しでも助けになれば良いなと思い、ロゴの制作フローを公開しました。

まだまだ眠っているロゴたちがあるので今後も投稿していきます。
それではまたお会いしましょう。


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