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【おすすめ小説】 村上海賊の娘 (2014年本屋大賞)

[おすすめ度] ★★★★★

[読みやすさ] ★★★★☆

[知識習得] ★★★★☆

[ひとこと]


今や最も影響力がある文学賞の1つに成り上がった「本屋大賞」を受賞(2014年)した、長編歴史小説の文庫版です。

私は和田竜さんの作品は全作読んでおります。何年もかけて研究や準備をされるため多産作家ではなく作品数は限られていますが。

本作を読まない「歴史好き」は存在しないはずですので、歴史に興味ない方にもお勧めポイントを。

・最大の魅力は敵方含めて好きになれるキャラクターと戦闘シーン

・序盤から歴史関係なく夢中にさせる物語

・歴史を知れば「このように解釈し描くのか」と10倍楽しる舞台チョイス

・戦国時代における勢力図や本戦いの位置づけ等分かりやすい説明


最後に、和田さんの歴史小説の新しさは「大迫力の戦闘を描く」点だと思います。

いわゆる「映像世代」に難癖つける昔の人もいますが、例えば司馬遼太郎氏の作品は文学であり、これからの時代には合わなくなっていくと思います。文学に浸りたい時には堪らないですけどね。

歴史小説も進化し続けるのは不思議で面白いですよね。

昔一発当てたらしいお偉い審査員の独断(と諸々の銭勘定)で決まる文学賞と異なり、本屋大賞は書店員の投票、つまり本を読む我々と同じ普通の人が決めています。

その点からも、間違いのない良作です。

※全4巻ですが夢中であっという間に読めてしまいます。


数人のファン様のサポートがあって6年以上執筆続けてこられました。 本当に感謝です。 (無料読書は要らん)