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転職失敗して辛かったのでミサに行ってみた

おじさんだよ。

転職失敗して無職になり、それを今はズルズル続けています。
収入を得ないと来月詰んでしまうので、なんとか日雇いなりなんなりバイトを探さないといけないんですけど。

仕事に行こう、とか、用事があるから出かけよう、とか。
とにかく家から一歩でも出ようとすると、「嫌だーーーーーー!!」という気持ちが湧き上がって、激しい倦怠感に襲われて動けなくなるようになってしまいました。

バイトが見つかるまで日雇いをするつもりだったのだけど、2回無断欠勤してしまいました。

ここまできてしまったら、あとは行政を頼るのが1番。
失業手当や障害者年金を申請する。あとは幸いにも結婚してるので、扶養に入って保険証をもらう。
この辺りを頑張ってやりつつ、なんとか働けるバイトを週3くらいで探したいですね。


最近は、絵を描くにあたってもう少し知識をつけたいと思い、西洋絵画史を勉強しています。
そうすると自然とキリスト教についても触れることになり、精神的にかなりきつかったおじさんは昨日、思い立って近所のカトリック教会のミサに行きました。

ちなみに実家は曹洞宗です。禅宗の一種ですね。
でもミサは、異教徒でも誰でも参加できる。
洗礼を受けないと神父様がミサで与えてくれるパンを受け取ることはできないのですが、神父様の言葉を受け取るのは誰にでも許されている。

行ってみて、まず、教会の居心地の良さに驚きました。
小さな教会なので、来る人など大体顔見知りなのでしょうが、そこにいきなり入ってきた見知らぬ人間のおじさんにも、みんなが笑顔で会釈して受け入れてくれました。
言葉で言うと嘘くさいかもしれないですが、ほっと心が落ち着く空気に満ちているというか、清浄なパワーを感じるというか。
神の家、という言葉の意味を理解させられました。

ミサの中で歌を歌ったり、神父様に合わせて言葉を唱えたりするのですが、分からない人の為の台本や楽譜が机の下に置いてあります。
ただ、辞書のように分厚い本の中から日替わりで曲や言葉を選ぶらしく…少し慌てながら、前に座っている人の開いているページを必死に探して、小声で歌ったりしていました。

異教徒はパンを受け取れない、と、先に調べてから行ったので、前に座っているご婦人に促されましたが、パンを受け取るらしき列には並びませんでした。

すると、ミサが終わった後、そのご婦人が話しかけてきました。
「並ばなかったのは何か理由があるのかしら?」って聞かれたので、キリスト教徒ではないこと、初めて来たのでルールがわかっていなかったことを伝えました。
すると、「初めて来た人にはなるべく横に座って教えてあげているんだけど、気づかなくてごめんね。」と言われ、あの列には異教徒でも並んで良いことを教えてくれました。
洗礼を受けた人はあの列でパンをもらうのだそうですが、洗礼を受けていない人はその代わりに神父様から祝福をいただくことができるそうなのです。

更にご婦人は、別の男性を紹介してくれました。
定期的に聖書について勉強会を開催していて、この男性は勉強会を主催している人でした。
今日がたまたまその日なので試しに参加してみないかと誘われたので、ついて行ってみました。

内容はカウンセリングのような、道徳の授業のような感じで、現代社会についての論文を抜粋したものや、マザーテレサの言葉を読み、それについて思ったことを発表する、といったもの。
今は第一期の勉強会で、二期からは聖書を読んでいくんだそう。

ただ、話し合いと言っても、学校の授業のような息苦しさ、気まずさは一切ありませんでした。
ホワイトボードに、簡単に纏めると、こんなことが書かれていました。
「意見の発表は"贈り物"。受け取った側はそれを裁かない。詮索しない。口外しない。発言しないことも許されている。」
これを信条としている人たちの集団は、なんて居心地がいいんでしょう。

その日一日、「なぜいきなり来たの?」なんて一回も聞かれませんでした。
社会、労働、転職失敗を繰り返して、人間恐怖症、コミュニケーションへの恐怖が強くなっていた自分には、結構衝撃的でした。

というか、昔からそういう性格でした。
自分が発言した時、行動した時、1番最初に「どう反撃を受けるか」を警戒してしまう。それはおじさんの病なのか、性格なのか…わかりませんが、そのコミュニケーションへの苦しさ、恐怖は、物心ついたころから常におじさんの側にありました。
それから一時解き放たれたコミュニケーションは、おじさんの心を少し軽くしてくれたよう思います。

今度、教会でバザーをやるそうで。
隣に座っていたカレー屋さんのおばさんがカレーの屋台を出したり、教会になんとピザ窯があり(ビックリ!)そこで焼いたピザを出したりするので、是非遊びに来てね、と言われました。
最後に他の信者さんが持ってきたコーヒーとお菓子をいただいて帰りました。

なんか、思ったよりも充実した時間を過ごせて満足しました。
また来週くらいに行こうかしら、って思います。
ではでは、おじさんでした。

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