レオパルドン再登場に思う中年会社員の悲哀:2020年8月31日(月)

毎週憂鬱な月曜日。その唯一の癒しが週プレで連載中のキン肉マンです。そして今日、キン肉マンの人気キャラであるレオパルドンがついに再登場しました。
その盛り上がりは凄まじかったようで、ネット界隈でレオパルドンが急上昇ワードでトップになったとか。

なぜ漫画のキン肉マンで、かつレオパルドンがここまで盛り上がるかの説明は割愛したいと思いますが、私もレオパルドンに再登場にとても興奮しました。そして読んでいくにつれ、なんとも言えない感動を覚えました。
それは、今まで描かれなかったレオパルドンのキャラクターが、とても真面目で忠義深い、それでいて過去の過ちという「傷」を未だ背負っている、憎むにも憎めないキャラクターだったからです。

レオパルドンは初登場時、「次鋒レオパルドン行きます!」「グオゴゴゴ」「ギャアー!」という3つのセリフしか無いまま無残にやられてしまうキャラでしたが、そのやられっぷりのみがクローズアップされてしまい、いまいちその性格や人間性(超人性?)が掴めないままでした。それもそのはず、たった3つのセリフしかないのですから。

しかし、今回の再登場ではより多くのセリフが与えられていました。
そのセリフを見て、私はレオパルドンのキャラクター像をより具体的にイメージした際、こんなことを思ってしまいました。

「彼は若い時あるプロジェクトでとんでもない失態を犯し、部署の評価をどん底まで下げてしまった。
それが原因で今まで蔑まれ、挽回の機会にも恵まれず、出世の道も閉ざされ、窓際に追いやられてきた。
彼は自分の無能さを恨み、悔やんだ。
しかし、何より悔しかったことは、同じ部署のメンバー、そして上司であるビッグボディ部長の名誉を傷つけてしまったこと。
自分の失態で部長も閑職に追いやられ、このまま定年を待つのみ。
しかし、あるビッグプロジェクトに部長がメンバーにアサインされ、重要なポジションを任された。部長の提案は一次先行を突破し、次の本提案に採用されれば、再び栄転も夢ではない。
だが喜びもつかの間、とてつもない実力を持った未知の競合他社が現れ、部長の提案は敗戦濃厚、万事休す。どうすればいいのか。
いや、今こそ過去の過ちに立ち向かい、部長のために尽力し、何としてもこのコンペに勝利し、チームにもう一度栄光を。
だからお願いです!あの時の号令を再び私に。。後生ですから。。
私にもう一度ご指示ください!」

はい、やっつけですがビジネスマン的にビッグボディチームとレオパルドンの経緯を文字にするとこんな感じでしょうか。
こう書くと、キン肉マン世代であろう40代の方々はより心に響くものがあるのではないかと勝手に思っています。
現に私は、今週のレオパルドンのセリフと初登場時の状況を頭の中で組み合わせてこんな物語を勝手に想像し、勝手にレオパルドンと自分を重ね合わせて、勝手に感動に浸っていました。

誰しもビジネスにおいて失敗はあると思うのですが、場合によっては、その失敗もしくは失態が影響して、望んだキャリアを歩めなかった人は少なくないと思うんです。
勿論、自分の実力不足とか、チームメンバーに恵まれないとか、そもそも上司が
「神にそそのかされただけなんだ」とかいって責任転嫁したりとか。

ですが、レオパルドンはそんな不遇な状況にもめげずに、チームと上司に対して
ただただ忠義を尽くす、とても真面目なビジネスマンに思えてきました。
正直、彼自身の能力はさほど高くはないでしょうし、チームメンバーも烏合の衆だったことは否めません。そもそも上司も脳筋かつ責任転嫁して
「いけないなあ、神のせいにしては」とか言われてる人ですからね。
そりゃ社内コンペ(王位争奪戦)に負けるのもしょうがないです。

しかし、そんな環境にせいにするわけでもなく、ただ自分の不甲斐なさを恥じて、変わることのない部長とチームへの忠義を守り、今まで会社勤めをしてきて、
ようやく挽回のチャンスが巡ってきた。
そう考えると、なぜだか目頭が熱くなってきます。
もう本当に感動ですよ。お世辞にも有能とは言えないビッグボディ部長に、なぜここまで忠義を尽くすことができるのか不思議でなりません。
レオパルドンはビッグボディ部長に命でも救われた過去があるんでしょうか?

とにかく私は今週のキン肉マンを読んで、その誇り高い精神に尊敬すら覚えました。そんなに忠誠を誓える上司やチームがいるなんで少し羨ましいくらいです。
私は今までの会社人生で、そんな上司に出会ったことはほぼ皆無です。
むしろ、キン肉マンフェニックスみたいに、有能だけど部下を切り捨てるようなタイプの方が上司には多いかもしれませんね。
そう考えると、ちょっと間抜けで脳筋的なビッグボディの方が、実は人望はあったかもしれません。
だって、先週も剛力チームの残り三人も一致団結してビッグボディ部長に為に体を張ってますもんね。瞬殺でしたけど。

という事で不覚にもレオパルドンに尊敬と憧れの念を持ってしまった私ですが、
これからの会社人生、レオパルドンの様に心から忠義を持てる上司や部署に属して会社人生を全うできれば、それはそれで幸せなのかもしれないな、と思いました。
ただ、今後ウチの会社はJob型人事制度を取り入れ、成果主義が顕著になり、ポスティングや部署異動も頻繁に行われる様なので、同じ部署でずっと仕事をするという環境ではなくなりつつある様です。

つまり、キャノンボーラー辺りが「オレ来月からマリポーサのとこ行くわ」
とか言って異動してしまう可能性も無きにしもあらずです。
もっとも、ラリアットや普通の投げ技一発で戦闘不能になるような、カナスペに匹敵する弱さのキャラを欲しがる部署があればの話ですが。

また、最悪の場合成果が出ないビッグボディチームは解散となってしまうかもしれません。
でも、レオパルドンならどこに言ってもその真面目さと忠誠心があれば大丈夫だと思います。
え?肝心の仕事の実績やスキルですか?それは0.9秒の美学を極めていますから
問題ないですよ、グオゴゴゴ!

今日の1曲:キン肉マンGo Fight!
あまりに感動してどうでもいいことをつらつらと書いてしまいました。
まあ、結論としては月曜日のキン肉マンは癒しだということです。
来週どうなるんだろう、これで瞬殺だったら悲しい。けど面白いかも(笑)


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