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いろ衣都つむぎ ~時間はどこにありますか~

時間が過ぎてゆくのが、年を追うごとに速くなってゆく、とそう感じてはいませんか。
時間というものはすべての人に平等に与えられていると思われがちですが、ほんとうはそうでもありません。
物理的な時間というものは年齢で表わされますが、年齢と、その人の中身は、人によって驚くほど差があります。
時間を消費する人、浪費する人、堅実に貯めていく人、時間を感じて覚えて自分の年輪とする人。
生きかたによって、時間とは速くもなり、ゆっくりのものにもなるのです。
わたしはこの数年間、時間がゆっくり過ぎてゆくのを感じています。
48歳という遅い年齢で結婚したので、結婚生活をじっくり味わって暮らしているのです。子どもがいないので、なにかに急かされることもないし、たくさんの事象を全身で受けとめています。
日常は細かな雑事の積み重ねです。
毎日、毎日雑用があります。
でも、面倒くさがらないように、それすらも大事に、自分の人生のかけらなのだから、丁寧にやりたいと思います。
お茶碗を洗ったり、回覧板をまわしたり、くつしたを干したり、なんにも楽しくないけれど、ぞんざいにやっていると、時間はこぼれて残りません。
わたしはものごとをゆっくりとやります。ゆっくりやってもやりたいことをやり遂げることはできることなのです。ほんとうにそうなのです。
世間がスピードばかり求めるので、わたしたちは時間をとりこぼしてばかりいます。
時間がない、と言っている人は、たいてい急いでいると思えます。
急いでなにかを成さなければならないと思っています。そのための時間がない、と。
時間はあるのに。だれにだってあります。
この急いでいると、時間を失うということ、次回書きます。
時間は、どこにあるのですか?


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