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子どもの頃から演劇に触れてみて

「子どもたちに演劇に触れる機会を!」と活動していますが、
なぜ、子どもたちに演劇に触れる機会を届けたいか、
まだ、学校ワークショップに関わるようになって日も浅く、大したことは言えないので、
小さい頃から演劇に触れてきた自分からの視点で、文章に起こそうと思います。(取り留めのない話です)


なぜ私は演劇を好きになったのか・・。
親に観劇の習慣がある・・というわけでもなく。
幼稚園の発表会の劇は誰よりも張り切っていましたし、
小学2年生の頃には、確実に演劇のことが好きでした。

小学1年生の頃の担任の先生は、ちょっと怖い先生でした。
毎日音読の課題が出て、最低10回は読まないと怒られたり、
スラスラ読めないと怒られたり・・。

音読は割と好きな方でしたが、ちょっと嫌いになったし、
周りの子の中には、もっと嫌いになっている子もいました。


小学2年生の担任の先生は、めちゃくちゃ優しくて、
やりたい!と言えば、いろんなことに挑戦させてくれる先生でした。


クラスに係活動がありました。


黒板係やら、時間割係やら・・。
クラス全体のために仕事をする係活動です。

そこで私は、「劇係を作りたい!」と提案しました。

私も、去年同じクラスだった友だちも音読が嫌いになっていたり・・。
なんとか読み物を好きになりたい、なって欲しい。
そんなこともあって、また、自分が劇が好きなのもあって提案しました。


しかし、クラスの中で反対意見も出ました。
黒板係や時間割係は、明らかに公益性が証明できます。
しかし劇係は何に役に立つねん!劇したいだけやろ!と。

なんとか反論しました。

国語の教科書の話も、演じてみたり、実際に上演されてるのを見たら楽しいしわかりやすいんじゃないか!と。仮説を立てて。

こうしてなんとか劇係を作ることができて、なんとメンバーも7人揃いました。
いや、本当に、よく許してくれはったなぁ・・ええ先生やなぁと思います。(この先生には今でも年賀状を書いています。)

その日から、劇係は2週間に一度くらいのペースで公演をしました。
週に何度か、昼休みに集まって稽古をして、昼休みや放課後に上演しました。

演目は、そのとき学習している国語の教科書の話や、当時NHKで放送されていたアンデルセンの「雪の女王」など。
台本もみんなで書いて、カーボン紙を使って人数分刷りました。


私たちの教室での上演には、そこそこお客さんも来てくれました。
毎回10~15人ほどは。しかも、隣のクラスからも見に来てくれました。

「校庭でドッヂボール」とかの強豪ぞろいの中、「教室で観劇」もそこそこ人気を博していました。

お客さんに楽しんでもらえる工夫もしました。

「おおきなかぶ」を上演したときは、お客さんにも掛け声をお願いしたり、かぶを引っ張ってもらったり・・。

人気アニメのリメイクを上演したときは、みんなで歌ったり・・。


そしてついには、参観日の1コーナーで上演させてもらえるまでになりました。


本当に、ただただごっこ遊びの延長みたいな活動でしたが、
とても楽しかったし、他のメンバーも楽しそうだったし、クラスメイトも楽しそうだったし・・。
音読も、ちょっとは楽しいと思ってもらえていたかもしれません。

何より、劇を通して教室という空間をみんなと共有できている時間が本当に楽しかったです。

一緒に劇を作る中でぶつかることもあったけど、
こういうやり方だったら嫌じゃない?とかもっとこうしてみよう!とか、色々擦り合わせていって、
一つずつ作品が出来上がっていきました。


3年生になり、私のクラスは学級崩壊して、アザをつくって帰る日も多く、
劇係作りたい!と言える雰囲気ではありませんでした。

けど、とても嬉しかったのは、クラスが離れた劇係の仲間が、隣のクラスで劇係を作ったことです。

本当に、楽しいと思ってもらえてたんやなぁと。
案外、係活動やし!という大義名分があれば、安心して人前で演じてみる!ってことを楽しんで貰えるんやなぁと嬉しく思いました。


「子どもたちに演劇を届けたい!」理由になっているのだろうか・・とは思いますが、
私はこの小学2年生の経験が、今の私を作っているなぁと思います。


3年生以降、「あんま目立ったらあかんなぁ・・」とか思うようになってしまうのですが、
安心して、人前で演じてみていた記憶があったから、今こうして、演劇に携わっているのだなぁと。

安心して、安全に、”演じてみる”経験を、学びを、多くの子どもたちにして欲しいなぁ。
私はそう切に願います。


▼子どもたちに演劇を!とプロジェクト実施中です!!
https://readyfor.jp/projects/school1stpenguin


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