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日本画について知りたいならコレ!月イチお題note企画「#おすすめの美術図書」


今月はオンデマンドでの配信期間が迫る中国ドラマを一気見していたので
「オトナの美術研究会」の月イチお題noteは不参加かな、、、
と思っていたのですが、ちょっと思い立ったので、サクッと書きます


日本美術について知りたいなぁ、とぼんやり思って通信大学に入学しましたが、
日本の美術史を勉強していく中で
「では、日本画とは何でしょうか?」という問いに対し、
「えっ?何?使ってる素材とか?」という、ありきたりな答えしか出てきませんでした。いくつかの代表作品を見ても、いろんなパターンがあるし。。。
そんな「何?」を、素晴らしく丁寧に解説してくれているのがコチラ!


この本ではまず最初に、近代になってからの日本画誕生について書かれています。ここでは狩野芳崖の《悲母観音》がその幕開けと書かれており、実際に東京藝術大学大学美術館で実物を見たときは「おおおお!!!コレが!!!」と、心の中で叫び、拝みました。

狩野芳崖《悲母観音》 東京藝術大学大学美術館

この作品から著者の荒井経先生が疑問を抱き、調査、研究が始まります。
顔料、紙などの素材、岩絵具のこと、線について、そして模写のこと、、、
専門用語や引用されている文章が初心者の私には「なんとなく」しかわからないものもありましたが、日本画というものが少しづつ紐解かれてゆく感覚は、推理小説のようでもありました。
いや〜〜、やっぱり東京藝大ってすごい所だなぁと改めて思ったし、なんか感動しました。ということで、おすすめです。

これに付随してのおすすめをもう一冊、、、


監修が「東京藝術大学大学院 保存修復日本画研究所」。
ここには上記の荒井経先生の名前があります。そして私が感動した
「みろくー終わりの彼方 弥勒の世界ー」展 の、スーパークローン文化財の研究をされてた宮𢌞正明先生のお名前もあります。(その過去記事はコチラ

この本は上記のものと違って、全編カラーです。写真もたくさんあります。パラパラ眺めてるだけでため息が出ます。技術はスゴいとも思うし、その過程の大変さもよくわかる内容です。もう截金の技法とか「?!っっ!!!??」言葉にならない細かさです。。。
まぁまぁのお値段ですが、手元にあるだけで満足できる本です。(ちゃんと読め)


ああ、、、今月もギリギリでした。。。
みなさま、6月もお疲れ様でした。

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