見出し画像

【まちづくり】体感し、岡崎市の未来を考える。20年後も魅力あるまちとは

夜でもヒルタです。
私、晝田浩一郎は、約10年間岡崎市役所の公務員でした。いまは、民間の立場で自治体と企業との連携・共創の促進をしています。

自分自身の岡崎市をフィールドにして「岡崎市」を探索しつつ、岡崎市で最も由緒あるホテルのひとつに宿泊して仲間とともに合宿しました。

岡崎市の概要

そもそも岡崎市はどういったまちか、という事前情報。岡崎市観光協会のウェブサイトが一番わかりやすいので、こちらご覧ください。

リンク飛ぶのはアレだなぁ、って方はこちら。

愛知県の中核市
面 積:387.20平方km
人 口:385,233人(令和4年3月1日現在)
出生率:1.46% (令和2年 全国 1.33%)※合計特殊出生率
世帯数:166,469世帯(令和4年3月1日現在)

岡崎市観光協会

有名人でいうと、徳川家康公、東海オンエア(Youtuber)、櫻井孝宏さん(声優)、天野ひろゆきさん(キャイ~ン・お笑い芸人)などなどたくさんの方々がいます。最近だと『どうする家康』の大河ドラマで徳川家康公を演じる松本潤さんがロケで訪れてもいました。

そんな岡崎市ですが、20km x 20kmくらいあるとても広いまちです。

額田地域の山林地帯の魅力と課題

岡崎市は平成の大合併で、額田(ぬかた)地域と合併し、森林がめちゃくちゃ増えました。豊かな森が広がっており、北山湿地等もあります。

ぬかたMAP

岡崎市の東側エリアとして、美合、藤川、本宿、額田といった地域をぐるっとまわりながら色んなことを感じ取ってきました。岡崎市役所時代にいろんな道を通ったつもりでしたが、また見え方が違ってきました。

地元民だからこそ、地元の岡崎市のホテルに泊まってみる

岡崎市で生活していると地元のホテルに宿泊することはほとんどないとおもいます。よっぽど友人が遊びに来たから手配する、くらいのことはあるかもしれませんが。地元民ほど地元のホテルに宿泊しない。帰れちゃうから。

私自身も会議室やイベントとして利用したことはあるんですが、はじめて、岡崎ニューグランドホテルに宿泊しました。観光客が増加しているなかで、どういったことを感じるのかをフィールドワークとして体感してみる。

ホテルからの景色

岡崎市のランドマークでもある「乙川」を眺めながらの部屋はとても良かったです。9階には浴室もあり、岡崎市を一望できます。しかも、サウナもあるんですよ!サウナも良かった。水風呂もあり、ととのえる。幸せ

観光客目線で良いホテルに泊まってみるといったフィールドワークと合わせて、フィールドワークしてどんなことを感じたのかを共有していきました。まさに合宿。4人で感想を共有し合いながら深夜まで語っていきます

部屋の様子
合宿の雰囲気

岡崎市の東部エリアをまわってみて感じたこと

実際に岡崎市役所で働いていたときも東部エリアを何度も通っていますし、額田地域も何度も通っています。民間の立場になって、全国の様々な自治体と企業とともに施策づくりをしている現在。様々な気づきがありました。

・【住む場所】まちなかに色々な建物が新しく建っている、建っていくなかでも、ちょっとした山奥に集落があったり家があり生活している方がいる。「持続可能なまち」といった時に、こうした集落の方々の生活をどうするのか。交通、移動政策といったところや老朽化していくインフラ(道路・水道等)の整備をどうしていくか。維持管理し続けるのか、管理コストを考慮してコンパクトシティ化し移転してもらうのか。
・【耕作放棄地】田舎にいけばいくほど、まだまだ田園風景が広がっており、キレイに整備された農地がたくさんありました。しかし、以前と比べて耕作放棄地になっているところも多く見かけました。高齢化で山の中の田畑や農作業が難しくなってきて、誰も継ぐ人がおらずにそのままになってしまっている。結果、治水の問題や獣害被害につながっていくと感じました。どうした耕作放棄地をどうしていくか。農業振興だけではなく、脱炭素、森林振興や多様な働き方といった視点。
・【交通安全】新興住宅地もあり、子どもたちの通学路の道が狭く、自動車事故の可能性があってもおかしくないところも多くありました。すべての道を拡幅することは地権者や土地の関係で現実問題難しいとおもいますが、安全安心に通学できるのか。移動をどうしていくのか。
・【町内自治】まちがどんどんと変わっていくなかで、新興住宅地でのコミュニケーションやコミュニティをどう盛り上げていくのか。住宅地で戸建てばかりのところはまだ機能しているとおもいますが、マンションやアパートが多くある地域の町内会の役割をどうになっていくのか。若い世代が企業で働き、忙しい方々が多い中で自分たちが住んでいる地域活動に参加する難しさをどう対応していくのか。
・【将来の世代偏り】いまは、若い世代が多く、移転移住で新興住宅地に移り住む人たちだが、20年30年経過したときにどう対応していくのか。東京の「多摩ニュータウンの高齢化」でも顕著なように、みんな同じだけ年齢を重ねるなかで世代構成の偏りが将来的に起こり得るのにどう対応していくのか。
・【ペット・家族】ペット連れの方々も多く、犬の散歩をする方も多く「ペット」を交えた新しい家族のかたちがある印象。愛玩動物、といったこと以上の関わり合いやコミュニティをどうつなげていくのか。
・【交通渋滞】岡崎市にアウトレットモールが2025年にオープン予定だが、観光客と周辺住民の交通渋滞や工業団地等もあるためロジスティクス関連の企業への影響をどう対応していくのか。
・【老朽化対策】旧い公営住宅などで生活している人たちも一定いるが、今後、ますます老朽化が進むなかでそこに住み続けてもらうことは可能なのか。建て直しや耐久不足で取り壊しとなった場合に、住んでいる方にどのように対応するのか


岡崎市地域特有のものもあれば、全国各地で「あるよね!」という課題まで様々なことを感じることができました。「じゃ、どうすればええねん!」っていうことを今後も問い続ける必要はありますし、社会課題解決に向けて取り組んでいく必要があります。

社会課題と善き前例をともにつくる

全国共通の課題は、全国で「善き前例をともにつくる」を標榜して株式会社官民連携事業研究所として社会課題解決に向けた施策づくりを全国の自治体と企業とともに民間の立場で実施しています。少しでも多くの前例と成果をつくって、全国各地に横展開することで、多くの方々が幸せにつながると感じています。

岡崎市での課題は東部地域をまわってみて、ざっと感じたことが上記です。きっとその地域で生活することでわかることやもっともっと深い課題がたくさんあるはず。

解決策……解決手法はたくさんあるでしょう。ひとつひとつ分解していくことで難易度の違いはあれど、たった一つの唯一解があるわけではないはずです。

しかし、「ありたい未来(実現したい未来)」がなんなのか。その地域の方々の祈りや願いがどういったことなのかをしっかりと把握できる仕組みやコミュニティを通じて対話ができる場作りといったことが何よりも重要だと感じます。

今回の合宿を通じて、仲間たちとの対話をしながら、私は「ありたい未来(実現したい未来)・祈りと願い」がどういったことかを住民ひとりひとりが語ることができて、キャッチアップできる自治体や企業等の仕組みがある社会を実現していきたいと強く感じました。

「言ってもしょうがないし…」ではなく、対話と共創によって「言葉にしたら動いていくんだ」と実感できることがすべての課題の一歩目につながると信じています。

朝方まで仲間たちと様々な意見を出し合ったあとの朝の乙川河川敷は最高に気持ちよかったです。

朝の乙川

まだまだ広いぞ、岡崎市!

今回は東部地域が中心でしたが、20km x 20kmある岡崎市なので。北部・西部・南部、そして中部といったところでもフィールドワークを実践していきます。

慣れ親しんだ岡崎市を見つめ直すことで、全国の自治体との相乗効果もきっとある。逆に、全国の自治体で取り組んでいることを活かしていくヒントもきっとある。

自治体だけ、企業だけ、NPOだけ、住民だけ、ではなくこうした方々が一緒になって取り組みを進めていくためにも「想いを語れる場と機会」があるまちをつくっていきたいな、とあらためて感じました。

さぁ、共創だ!

サポートありがとうございます! プレッシャーいただけたと感じてがんばっていきます!!