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点の集合体


『宇宙で唯一無二の自分を生きるために』


私たちは何らかの組織に属さざるを得ないわけで、それは単純な言葉にすると人は1人では生きていくことが難しいということです。
誰もいないところで一人生活をするにしても衣食住を満たすためには、全てを自分自身で様々に必要な要件を満たすことをしなければならず、日本人であれば風土的にあっていて作りやすい米、味噌、醤油を作り、稲藁や麻で衣服に仕立て、仮の住居に住みながら、きちんとした雨風を凌ぐ住居をつくるために木を伐りだし…なんてことを一人でするにはもちろん難しいわけです。
その自分自身でするには難しいことを得意な人にお願いする事で職業が生まれ、人が活動したエネルギーを値として変換するために貨幣が生まれました。のちに貨幣システムの意味合いは少しづつ変化し、貨幣に仕事をさせる仕組みが世界を動かすようになりました。
生産活動と消費活動の順番が逆転しているように観て取れます。

現代は社会が複雑化して物事の本質が見えにくくなっています。
生活を良くしようとして進んできた文明の進化は、組織化され管理されてゆき無駄なものを排除する社会になりました。
抱えた従業員(この形容詞に疑問を持たずに使用していることが不思議ですが)を管理、統制したりする、企業といわれる組織が一般化されるようになりました。余りに一般化することに成功したため、組織に属さない人々は変わった人のように扱われました。
組織では決定権が階層ごとにあり収益を出すことができない部署は、上からの命令(書くのも嫌な言葉ですが)によって改善策を打ち立てるのです。
組織と言われている形態では、属するすべての人を一律に、やる気にさせようとしますが、自分のやりたい事と同化していない人には無理強いをしても、表面的にはできますが、本質的に従わせることは難しいのです。
人には本来、自由意志があり、産まれたばかりの子供が母親の乳を飲むことを誰も咎めたりしないように、自分の欲求から行動に移すことがエネルギーの源であるのです。

組織とは、点の集合体です。
その点は、それぞれ違う方向を見ています。
その違う方向を見ている点を、同じ方向を見るようにする事が、組織の成功では無いのです。成功という言葉自体が自己中心的な表現かもしれません。
地域や国でも地球でも良いですが、その組織の状態は、個々の活動が、それぞれ求めていることを実践することによって、たまたま集合しているように見えることを組織と呼びます。
何処かの誰かが、自分の利益のためにデザインした組織は、個々の意思を無視した、型に嵌めた組織であって、多様な個性を持った人々を尊重した集まりでは無く、その組織に費やした時間の重さに責任を取るつもりもないのでしょう。

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