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山の中のカフェ

私的カフェリスト、第二弾です。

僕は、普段のレクリエーションとして月に2、3回のハイキングをしています。そうすると、思ってもいない山の中にカフェを発見することがあります。普通の観光ではなかなか行くことができないかもしれませんが、台湾の山の中にはこんな隠れ家的なカフェがたくさんあるので紹介します。

ハイキングの最中に、山の奥深くでコーヒーが飲めるって、とても台湾らしいです。

【風行咖啡觀光農園】

5年前、台北の陽明山をターゲットに山歩きをしてみようとGoogle Mapを眺めていると、故宮博物院の東北の山の中にコーヒー農園があると表示がありました。この頃は陽明山の全貌が分からず、とにかく行ってみようと、劍潭の駅からミニバス小18番に乗り込みました。

終点の頂山まで行き、そこから山道に入ります。
この付近の山は、高低差はそれほどなく樹木の鬱蒼としている場所なので、とても涼しいハイキングコースです。

住所:台北市士林區至善路三段370巷53弄10號

故宮博物院から、さらに至善路を登った場所です。

この場所は、コーヒー農園になっています。そして農場主、自ら栽培したコーヒーを提供してくれます。台湾産のコーヒーを街中で飲むと、300元くらいしてとても高いのですが、ここでは100元でいただけました。
コーヒーとしての品質はどうなのか専門家ではないのでよく分かりませんが、この環境で飲んだからでしょうか、とてもスッキリしたブルーマウンテンのような飲み口だったように思います。

ここに来ると、農場主と世間話をしていくお客さんが多いので、僕も話に加わりました。何でもこの農園でコーヒー栽培に参加している日本人もいるそうです。台北の喧騒から離れ、この山深い環境でコーヒーを育ててそれを飲む。それが生活に潤いをもたらしてくれるのでしょう。

いくつかある山の中のカフェでも、僕にとっても特別な場所です。

荷蘭古道の入口に、このコーヒー農園はあります。
カフェは、この先にあります。
コーヒーの樹。
ここは、本来農作業の休憩所なのでしょうね。
山の中なので、涼しい風が吹いて過ごしやすいです。

お店のFBホームページ

【野人花園 Savage Garden】

擎天崗から陽明山の南斜面を降りてくるハイキングコースがあります。途中、絹絲瀑布を通る、比較的緩やかな山道です。
午前中から始めたこのハイキングを終えたタイミングで、何処に食事に行こうと仲間で相談した時に、台湾人の友人がこんなところがあると連れて行ってくれました。

野人花園は、バスのルートからはかなり外れているので、この様にハイキングがてら行くか、さもなくば車で行くしか方法はなさそうです。

住所:台北市士林區菁山路131巷13-1號

陽明山の中でも、だいぶ奥に位置しています。

野人花園は、陽明山の南面する斜面にあり、陽光が燦々と降り注ぐ中、向かいにも緑豊かな山が見えるという環境にあります。マイナスイオンに溢れている。そして、この様な環境なので、涼しい風が吹くし、気温も台北の平地と比べるとだいぶ低い。とても過ごしやすい、自然に囲まれた心地よい場所です。

店舗の中にも多くの緑を配して、屋外の山の風景と合わせて緑にあふれた空間になっています。

山の北側を見ていますが、太陽高度が高いため、
この様に明るい緑を見れます。
野人花園 Savage Garden。
この名前は、洋楽のグループからとっているとのこと。
アプローチの様子。
店内もまるで温室の様に、緑で溢れています。
野人という名前のままに、
ちょっとワイルドな感じの内装です。
この日いただいた、コーヒーとサンドウィッチ。

参考ホームページ

【穠舍田園咖啡】

穠舍田園咖啡は、大溝溪公園から北上、碧山巖を経て白石湖まで出た先にあるカフェです。この場所は、台北大縱走第四段の通過点、第五段の終点にあたり、陽明山ハイキングコースのちょうど交差点に位置します。それもあって、陽明山南面ではさまざまなハイキングルートを計画できますが、その際ににここで食事することが多いです。

この白石湖の奥のエリアは、台北の喧騒を避けて山の中でレクリエーションを楽しめるようになっており、子供連れでたくさんの人が遊びに来ています。

住所:台北市內湖區碧山路38號

MRT內湖駅の北にある大溝溪公園を起点に北上するルート上にあります。
台北グランドトレイルの第4段と第5段の交差する位置にあたります。

ここで供される食事は、スパゲティーのセットを頼んでも400元くらいでしょうか。とてもリーズナブルに食事ができます。スパゲティもちょうど良いアルデンテで料理されており、ヴォリュームも味も合格点です。

先に紹介した2つのカフェは、だいぶ気合いを入れないとたどり着けませんが、ここは子供連れでも来やすいように、バスでもすぐ近くの碧山巖まで来れます大溝溪公園からのハイキングであれば1時間ほどで来ることができます
僕は、大溝溪公園から故宮博物院のある至善路までのハイキングコースをよく歩いていて、その中間の休憩地として利用しています。

カフェのエントランス。
中はとても広々としています。
ハイキングの途中でこんなスパゲティーを
食べられるとは思いもよりませんでした。

お店のFBホームページ

【咖啡172號】

咖啡172號は、汐止から南東に向かい、姜子寮山步道にハイキングに行った時に見つけました。行きがけにお店を見つけて気になっていたので、下山途中に疲労困憊していたので、休憩がてら入ってみました。

住所:新北市汐止區汐平路一段172號

汐止の駅からこの場所まで、歩いて小一時間かかりました。

こんな山の中にある小さなお店だったので、実のところ全く期待せずに入ったのですが、良い意味で裏切られました。小ぶりながらとても清潔な、居心地の良い空間になっていて、このお店のトレードマークらしいシナモンロールがあったので、コーヒーと一緒にこれも頼みました。それが、大当たり。シナモンの香りが豊かで、とても柔らかな美味しいロールケーキでした。

後でネットで調べてみると、このカフェには遠くからもこのシナモンロールを目当てにやってくる著名なカフェでした。こんな山の中にこんな美味しいシナモンロールを出すカフェがあるなんて、新北市も大したものだと感心しました。

こんな傾斜地の住宅をうまく使って、
カフェにしています。
カウンターの様子。右の看板にハンドメイドケーキのリストがあります。
一番上がシナモンロール。
コーヒー豆もこんなにたくさん売っています
窓際の席でカプチーノをいただきました。
これがこのお店のトレードマークのシナモンロール。
とても美味しかったです。

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【鳶山景觀烘培咖啡館】

新北市三峡は、山に囲まれた河沿いの街です。この街の北西側、鶯歌の方角に鳶山があります。ここは、僕が初めて台湾のハイキングにトライした場所で、難易度もそこそこに高いことから、新しいハイキング仲間ができると、良くここに連れて行っています。

このハイキングルートのうち、車で行ける舗装されている尾根沿いの道路側にカフェがあります。つくりはそんなに気取ったものではありませんが、とにかくこの山の風景を楽しみながら、ゆっくりコーヒーを楽しもうという趣旨なのでしょうね。

住所:新北市三峽區中埔14號之6號

三峡の街と大漢渓の間に鳶山があり、その中腹にこのカフェはあります。

このお店ではサンドウィッチも出て、ちゃんとしたランチとして食事ができます。何よりも素晴らしいのは、このテラス席から見る、三峡の街とその奥に広がる山並みの眺望です。この場所も三峡の街から歩いてもアクセスでき、観光客でも行きやすいカフェです。

とても質素な外観です。
眼下に三峡の街がうかがえます。
斜面の上に設えられたテラス席。
気持ちが良い場所です。
こんなサンドウィッチもいただけます。

参考ホームページ

【宜蘭山海明珠】

山海明珠は宜蘭縣の礁溪から跑馬古道を登った際に、山を降りる途中で見つけたカフェです。

跑馬古道のハイキングルートは礁溪から登っていくと、新北市との市境になります。普通はそこまで車で乗せて行ってもらって歩いて降りてくるようなルートになっているようなのですが、僕は歩いて登って行って、帰りの交通手段がなく、仕方なく歩いて降りてきました。その際に、来るときの山道ではなく道路沿いを歩いたのですが、その途中にこのカフェがありました。
宜蘭の山は斜面がとても急峻です。その特性を生かしてその斜面から宜蘭の蘭陽平原や海の先の龜山島を見る眺望を楽しもうというわけです。

下に紹介している地図からも、この道路のヘアピンカーブの様子がよく分かると思います。
ここは、歩いていくところではないですね。ですのできちんとした広い駐車場が用意されています。

住所:宜蘭縣頭城鎮北宜路2段15-50號 

宜蘭から台北に向かう旧道にこのカフェはあります。
蘭陽平原がこの様に眺められます。
お店は東の海に向かって計画されています。
これは、流行りのコンテナハウスですね。

【三地門 清靜莊園】

ここは屏東の家族に連れてきてもらった、山の高いところにあるカフェです。山地門まで来ても、このカフェに行くのは地元の人だけでしょうね。

三地門というのは、この地の原住民、パイワン族の部落のあるところです。その部落のある街から、さらに山の上に登ったところにこのカフェはあります。この場所に行くにも車は必須ですね。山地門には屏東市からでも車で一時間、そこからまた山の中に入るので、車がないときついです。

住所:屏東縣三地門鄉三地村中正路二段168號

屏東市から車で1時間ほどの山地門のさらに山の中にあります。

清靜莊園は斜面にうまく配置されたカフェで、景観を楽しみながらゆったりとした時間を過ごせます。

その時には知らなかったのですが、屏東では積極的にコーヒーを栽培するようになっており、この付近にもコーヒー園があってそのコーヒーをサービスしているのでしょう。

緑の中のカフェといった佇まいですね。
カフェへのアプローチ。
斜面を見下ろす感じが特別です。

これらのカフェは、事前に調べたものはほとんどなく、行ってみたらたまたまそこに見つけたものです。コーヒー好きにとっては、ハイキングの際の想定外の驚きでしたね。

このnoteでは、僕が台湾で歩いたハイキングコースの記事も書いています。
参考にご覧ください。


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