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創業ストーリー #6

2018年も残りわずかとなった頃、「うちの会社で介護関係のプロジェクトが動き出しているんですよ。興味あります?」と友人から連絡をもらいました。この頃、起業や事業承継などの情報を集め、新たな仕事にチャレンジしようと思っていたところでしたので、「興味ある!プロジェクトの担当の方と繋いでください!」と即答しました。

メディアの仕事も良かったのですが、介護問題を見聞きしている間にやはり現場でチャレンジしたいという思いが強くなっていました。後日、担当の方と喫茶店でお会いすることになりました。なぜ介護のプロジェクトをやることになったのか、どんな世界にしたいのかなどお話をお聞きすることができました。

この時、「介護の問題に対して局所的なアプローチでは解決できない。だったら、介護そのものを無くしてしまえば良いのでは」という考えに私は強く共感し、その世界づくりにチャレンジしたいとすぐに思い立ったのです。局所へのアプローチではなく、根本からの変革にドキドキしました。

プロジェクトに参加したいことを伝えてから間も無く、2019年新年が明けると同時に状況が動きます。具体的な行動に移っていくためのミーティングです。そこで他のメンバーとも出会います。そして、この“介護のいらない世界”を目指すプロジェクトが、今の「まめなプロジェクト」だったのです。

同年3月から大崎下島の久比への訪問が始まります。まちや住民の生活の雰囲気を掴み、介護関係者にヒアリングを行います。地域の課題を洗い出し、優先しなければならない課題を設定します。また、課題ばかりではなく地域の財産にも目を配ります。なぜなら、介護のいらない世界をつくろうとするとき、戦術的なことではなく戦略が必要になるからです。

つまり、優先課題は訪問看護ステーションの設置だったのですが、介護のいらない世界とは死ぬ瞬間まで健康な“ピンシャン, コロリ”でなければならず、そうなると、どのようにすれば個人の健康状態を延ばせるか、住民一人ひとりが健康でいられるために地域をどうしていくのかを考えなければなりません。

(まめなでは体も頭も元気にという意味で、“ピンピン, コロリ”ではなく、“ピンシャン, コロリ”と言います)

ですから、地域を元気にしてくためにはその地域にある財産の活用が必須なのです。それは5年先、10年先を見据えて構想を作るということでもあり、持続可能性が求められます。昨今、持続可能な開発目標(SDGs)が声高に叫ばれていますが、図らずともすでに同じ方向を向いていたのでした。

事業構想がある程度まとまってきたところで、まずは訪問看護事業を始めるために会社の設立に着手します。まめなプロジェクトを動かす一般社団法人まめなは非営利ですので、新たな法人が必要だったからです。

ここまでだいぶ話が長くなってしまいましたが、このようにして2019年8月に「Nurse and Craft合同会社」が立ち上がったのです。

事業構想についてはぜひこちらをご覧ください。私の創業ストーリーでした。ありがとうございました。

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