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2022W杯日本対スペインを友人と観戦した話

:ということでスペイン対日本だ。

友人:予告通りということで。

:今回は日本の得点場面に注目する。そのためにまず前半から見ていこう。

友人:試合には流れがあるからな。日本はスタートから5-4-1のシステムで入ったな。

:そうだな。ミドルゾーンにかなりコンパクトなブロックを作り上手く守っていたと思う。

友人:どう守っていたか。

:スペインが後ろで日本の中盤を引き付けようとしても日本は無理に動いていない。動いても近くの選手が上手くスライドして相手を捕まえることができている。

友人:ブロックがコンパクトだから選手間の距離が近くすぐスライドしていけると。

:そういうこっちゃな。そして5-4で後ろに人数がいるから多少動かされても誰かが対応できる。ということで、持たれていてもセットしている時はそれほど問題は起こっていなかった。問題が起こるのは前にプレスに出ていく時だ。

友人:陣地回復のためにも前に出ていきたいよな。ワンチャン、カウンターにもいきたいし。して、どんな問題が?

:やはり前に出るとスペースができがちだ。特に左サイドハーフの鎌田がロドリに出ていった時に、スペインの右サイドバック、アスピリクエタがフリーになる形が前半、何回も起こっていた。

友人:つまりスペインは日本のプレスに詰まりそうになってもサイドバックをプレスの回避ルートにしていたということだな。

:そのようだな。ということでスペイン1点リードで前半を折り返す。

友人:スペインの得点には触れないの?   

:それは誰か詳しい人が書いてるだろう。  

友人:そんなこんなで後半だ。後半は長友と久保に代わって、三笘と堂安が入った。

:そして後半2分が過ぎた辺りで問題のシーンだ。

友人:スペインにとっては問題のシーンだわな。スペインが後ろに戻そうとしたところに前田がキーパーまでプレス。日本は連動してプレスにいったと。

:しかし、キーパーのシモンからロドリを経由して右のアスピリクエタにパスが出る。ここも鎌田がロドリにいっているので、前半ならアスピリクエタがフリーであっさりプレス回避だ。と・こ・ろがだ。

友人:ここで三笘さんがアスピリクエタさんに猛然とプレスをかけると。

:そう、相手のウイングを捨てて前に出てきた。スペインからしたら、これ前半と違うやん、だろう。でも再びロドリを経由してキーパーに戻してプレス回避を狙う。

友人:そこにまた前田がプレスと。でもキーパーのシモンも落ちついて左サイドにさばいたな。

:さすがにこれでプレス回避と踏んだスペインだったが、またもや右サイドバックのバルデにウイングバックの伊東がプレスに出てくる。伊東も相手のウイングを捨てて前に出てきたと。

友人:スペインからしたら前半と違うやんアゲインだな。

:2度の前半と違うやんを食らったスペインはバックラインでボールを失い、堂安のシュートが決まった。

友人:その後すぐに2点目が入るが、あれについては?

:正直、2点目はでき過ぎだったと思う。でもこれで日本の勝ち目が見えてきた。

友人:でもその後、日本はまた押し込まれるようになったぞ。

:前半から構えて守ればそれほど問題は起こってなかっただろ。だからぶっちゃけ日本は構えていればいい。リードしたことで、こちらから問題を引き起こすようなアクションを取る必要がなくなったというわけだ。

友人:そしてそのまま試合終了と。これ、ラッキーだったのか計算通りだったのか。

:それは現場のみぞ知るだ。でもある程度日本が想定したものはあったんじゃないのかな。あの時、三笘の位置取りは始めからやや高めだったし。いずれにせよ前半のスペインはサイドバックがプレスの回避ルート、後半開始すぐはそこに日本のウイングバックがプレスを強くかけた。これは事実だ。

友人:で、スペインは強かったのかな。

:保持して試合をコントロールすること、相手を動かして前進ルートを作るのは極めて優れていると思う。しかし相手が動かない時や、ゴール前に人壁を作られている時どうするかにちょっと困っている印象だな。

友人:となると2点目を奪えてよかったな。これで日本は無理に動かなくても良くなった。

:そうなんだ。だからもし2点目が入っていなかった世界では日本はどうしたのか若干興味があるんだよな。

友人:たらればではあるがな。ということで今回はこんなところ?

:そうだな。じゃあ、また。

友人:あいよ。ほんじゃあ、またね。




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