絶対に挫折しない! 医療者のためのプログラミング連載講座 マインドセット編 Part1
こんにちは!
BeatFit エンジニアの飯塚です。
これまでを振り返りますと
第1回で、
複利思考が大事!
第2回で、
プログラミングはスポーツである!
第3回で、
暗記ではなく、二次記憶を有効活用しよう!
プログラミングの学習は、基礎と応用どちらからでも
大丈夫!
第4回で、
守破離が大事!
初心者は、誰かすごい人の真似をしよう!
第5回で
学習のピラミッドを意識しよう!
第6回で
ダニングクルーガー効果という現象がある!
挫折するポイントは正しく認識しよう!
と学びました。
今回から、プログラミングを挫折しないための
マインドセット編の話になります。
マインドセット編が終わったら、React Native というフレームワークで、実際に一緒にアプリを作っていきます。楽しみにしててくださいね!
なお、総論編 + マインドセット編 (+ 各論編) の内容を
一度に全部知りたい方は、こちらをご覧ください!
対象となる読者
・プログラミングをこれから始めよう!と思っている「未経験者」の方。
・プログラミングを始めたけど、勉強につまずいている「初級者」の方。
本連載は、吉岡さん、はよんさんとの共同連載です。
この記事の方針
この記事はあくまで入門記事なので、100%正しい複雑な解説よりも、そこそこ正確でわかりやすい表現 を重視します。
難解なIT 用語はなるべく使わず (医学用語はバンバン出します 笑)
具体例を出しながら、イメージできることを最優先事項とします。挫折することなく、楽しく、効率的に最速で習得できる手順をお伝えします。
この記事で学ぶこと
・マインドセットの力を理解する。
・外向き思考とは何かがわかる。
本当は、上記でご紹介した note 記事では、マインドセット編を最初に書いてます。それは、プログラミングを習得する上で何よりも重要なのが、このマインドセットだからです。今まで総論でのべてきた、小手先の方法論ではないのです。
じゃあなんで、話の順番を変えたんだよ! (ーー;)
って思われるかもですが
これから数回にわたる話は
なんというか・・・
ちょっと・・・
エモいです /(^o^)\
若干、ポエムというか、宗教的な要素を含んでしまい、どうしても
何言ってんだこいつ? という感じになりかねなく
お伝えする順序を逆にしました。すみません。
今回からやっと、プログラミングを習得する上で最も大事なことをお伝えできて、胸をなで下ろしております。
では、始めます!
あなたを助けてくれる、マインドセット
ちょっと、子供の頃を、思いだしてみましょう。
親に、宿題やれ! 勉強やれ!と言われ、
皆さまは、すぐに取り組んだでしょうか?
また、職場の上司に、あれやれ!これやれ!
と細かく指示を出され、やる気がでますでしょうか?
もしかして、上司であるあなたは、こんなことを考えてないでしょうか?
私は、なかなかのダメ人間でして、人から指示されると、松岡修造も呆れるほど一瞬で、気持ちが萎えてました。その結果、何も手につかなくなり、仕事の成果が全く出なくなります。
子供の頃はもっと問題児で、よく授業中に、先生に背を向けて後ろ向きに座ってました。授業参観のある日、後ろから教室に入ってくる親に対し、
「おう!よく来たな!」
と挨拶をするくらい、アホな子供だったと
親から嫁へ暴露されたこともあります。
話を戻します。
人は、何をやるにしても、
「なぜやるか?」
という意義、つまり、大義を必要とします。
どの国のどの時代のどんな人も、自分の人生は、自分で決めたいのです。
自分の意志で物事を決めたいのです。
他人からの命令や指示ではなく、熱い感情や感動でつき動かされたいのです。
自己啓発本の多くが
行動しろ。多動力が大事だ!なんでも挑戦しろ!
死ぬわけではない!と
こちらが戦慄を覚えるほど、はっぱをかけ、行動を促してきますが
大事なのは、行動ではありません。
マインドセットです。
マインドセットが、全ての結果を左右するのです。
他人に行動しろ!と、いくら行動を促しても、指示を細かく出しても
効果が出にくいことは、お気づきでしょう。
先ほどの例でいえば、
親が子供に宿題をやれ!と言ったり
上司が部下に、あれやれ、これやれと言ったり
「もっと同意書のサインを、読める字で書いてください」と
看護師さんが注意をしたとしても
人の行動は、なかなか、かわりません。(すみません)
実際に、こういうデータがあります。
・行動だけを促すグループと
・マインドセットを変えるグループ
どちらが、目標を達成できるか、比較しました。
結果は、後者が前者より、成功確率が 4 倍 に増えました。
マインドセットを変えることで
海外の会議では6ヶ月でできなかったことが
45 分 の会議でできるようになり
50人の警察官がなし得なかった、アメリカの凶悪犯罪の防止を
たった 2人の警官ができるようになりました。
プログラミングの学習は、他の学習と同様に、learning curve が存在します。ある程度のレベルまでいくと楽しくて楽しくて仕方がないのですが、最初の頃は、エラーが解決できなかったり、覚えることが大量にあって、非常に辛いです。
どうやって勉強したら良いか?次に何をしたら良いか?
悩みや不安が生まれ、一人で勉強をすると、だんだん辛くなります。
人によっては、私のように、挫折を味わうかもしれません。
しかし、もし、これからお話しするマインドセットを体得した時、きっと
あなたのプログラミングを身につける確率は、大きく上がるでしょう。
外向き思考とは?
突然ですが
アービンジャーインスティチュートから出版された
自分の小さな箱から脱出する方法という本を
読んだことはありますでしょうか?
この本は、とても大事なことを私達に教えてくれます。
「自己欺瞞」 という考えです。
医療者向けに上記内容を取り込んだスライドを作りましたので、本をお読みになる時間がない方は、ぜひご参照ください。
身近な例で、一緒に考えてみましょう。
プログラミングの勉強を始めよう!としている、2人の大人がいます。
A さんは、自分の興味や出世のため、あわよくば副業でお金を稼ぐために
B さんは、仕事で困っている同僚を助けるために
プログラミングを始めようと考えています。
さて、あなたに問います。
AさんとBさん はどちらが、上達のスピードは早いでしょうか?
また、どちらが、途中で挫折する確率は高いでしょうか?
これは、私の今までの経験と、価値観になりますが、
B さんの方が、上達するスピードも早ければ、挫折する確率も低いです。
A さんの場合、
自分のやる気、自分の好奇心
自分の承認欲求、自分の物欲、金銭欲など
自分の 〇〇
が、行動の源泉となってます。つまり
ベクトルが、完全に自分を向いていることになります。
(内向き思考と言います。)
やる気や興味は、日によって波がでます。
承認欲求や物欲にも限りが出ます。
行動の源となるパワーがわかない日も、たまにはあるでしょう。
困難な高い壁が現われた時
心が折れそうになった時
自分を主語にしていると、踏ん張りがきかなくなります。
患者さんが、タバコやお酒をやめることが難しいように、自分のことになると、頑張りきれず、途中で諦めてしまうケースを医療者はよく経験しておりますね。
私も最近、だいぶお腹が出てきましたが
大戸屋の定食を食べた後に
路上で売ってる激うまのメロンパンをやめることができません。
自分を主語にすることによって、
Aさんの「マインドセット」を構成するパラメーターは、
日によって波が出て変動し、その結果、
行動の質は低下して、成果が出にくくなります。
一方、Bさんのように
自分ではなく、誰か困っている人のために頑張ろうと
マインドセットが、外側を向いていた時 (外向き思考)
あなたは、最高のパフォーマンスを発揮することができます。そして、挫折する確率も下がります。なぜなら、あなたの行動の源は、
「困っているあいつを助けたい」
「大切な誰かを幸せにしたい」
です。
これらの気持ちは、突然なくなることは
滅多にないですし、
常に安定して存在します。つまり
マインドセットが安定しているのです。
マインドセットが安定すれば、行動を続けられます。
もし挫折なく続けられれば、複利効果により、成果につながるのです。
もう一つ、別の例を考えてみましょう。
ここに、会社に勤めている、2人のエンジニアがいます。
A さんは、自分の成長や、興味、技術的好奇心が、何よりも大事
B さんは、自分の成長より、チームやクライアントのために成果を出すことが大事
2人は対照的な考えを持つエンジニアですが、あなたは、どちらのエンジニアが、より成長すると思いますでしょうか?
答えは言わずもがなだと思います。
このように、
・ベクトルが内側を向いた、内向き思考なのか
・ベクトルが外側を向いた、外向き思考なのか
で、成果に大きく差が出てしまうのです。
そしてその違いの根幹は、
「マインドセットが安定しているか?」
になるのです。
これは、容易に想像できることだと思います。
もし、あなたがプログラミングを頑張って身につけることで、周りで困っている、大切な同僚、後輩や先輩、家族や友人を笑顔にすることができたとしたら・・・
その時、あなたは笑ってませんか?
満ちたりている自分を、想像できませんか?
その未来を実現してやる!と、不思議な力が湧いてきませんか。
その目標を達成するためなら、周りから、いかなる批判や嘲笑を浴びたとしても、気にせず、つき進んでいける気がしませんか?
TEDスピーカーの、サイモンシネックは言います。
「Why から始めてください」
多くの人々は、何をしよう? (= What)
から物事を考えます。
何を食べよう?
何をしよう?
将来これやりたい。
この仕事をやりたい。
これらは全て、What をベースに、物事を考えてます。
それでは、うまくいきません。
つまり
プログラミングで、何を作ろう (What )ではなく
なぜ、プログラミングをするのか (Why) を、考えてください。
Why → How → What の 順番で、これから考えてください。
Golden Circle という、有名な 動画がありますので、
お時間があればご視聴ください。
まとめ
なぜ、プログラミングをするか? の答えが
もし、「自分の 〇〇 のため」
と1人称の理由であった時
つまり、マインドセットが内側を向いていた時
つまり、内向き思考であった時
プログラミングを上達できないかもしれません。
もしくは、途中で挫折するかもしれません。
一方で、プログラミングを勉強する理由が
誰か困っている人のためと、外側をむいていた時、
つまり、自分の小さな箱から脱出して、他人を幸せにしたい。
役に立ちたい!という、外向き思考のマインドセットであった時
あなたはきっと、どんな困難や挫折にも負けず、歯を食いしばって
目の前の壁を、打ち破ることができるでしょう。
そしていつの日にか、プログラミングを、身につけているでしょう。
どうか現時点で、内向きの理由しか見つからなくても焦らないでください。
外向き思考は、後天的に身につけることができます。
誰かを幸せにするために、自分ができることは何だろう?職場の皆をhappy にするために、自分には何ができるだろう?と普段から考えてみてください。
自分にとっての「Why」 は、日常にひっそりと潜んでいます。こうしたらもっと楽になるのに、なんでこうなってるの?不便だわ!もっと、こうすればいいのに・・・
もしあなたが、そのような怒りや苛立ちを感じた時
その時が、チャンスです。忘れずにその気持ちを、大切にしてください。
そして願わくば、プログラミングで、その課題を解決してみてください。
きっと誰かを幸せにすることができます。
最後に
あしなが育英会の本部へ、1月24日、IT を届けに行きます。
子供達の未来を守るのが大人の役目だと思います。
この取り組みが、経済的に恵まれない子供達が、ITという翼を手に入れ、逆境を跳ね返す力を手に入れる第一歩となることを、お祈りしてます。
それでは、また〜
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