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2020年12月の記事一覧
犯した罪を自覚してなお罰から逃れたいと思うもの
蕾状に立ちのぼる火柱。数百メートル先の窓すら震わせる衝撃。逃げ惑う職員。パトカーと救急車のサイレンが辺り一帯にこだまする。速報のテロップ。スマートフォンの通知音。号外を配る新聞社。その瞬間から、世間の視線は狙われたテレビ局に釘付けになった。わたしはその一連の動きを映画を観るように眺めていた。
別にテレビ局を狙ったわけではない。わたしのちょっとした好奇心と冒険心が思わぬ結果を招いてしまっただけだ。