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不正

押付け的青春の象徴
液体制汗剤の蓋を交換するみたいに
君がトントンと取り出した1本を
僕のボックスに混ぜて振ってみる
カラカラと音立てて 気分はお正月だね
馴染みのないメンソールの香り
漂った僕らのサッパリした未来
俯いたまま咥えるのが精一杯で

君が差し伸べた火を大きく吸い込んだ
口に含んだ後 夜空を蒼く揺らす
蒸し暑さとそよ風と虫の声の中
まるで僕らの模範解答みたいだね

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