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20代前半ゲイ 別れ話をしたら「死ぬ」と言われた #30

僕は、大好きだった元彼と別れて一ヶ月もたたないうちに新しい恋愛をはじめました。


相手のことはよくわかりませんでしたが、無条件に僕に対して好意を抱いてくれた彼に
僕は多くのことを期待していたのだと思います。

とにかく、ぽっかり空いた穴を埋めたい

そんな気持ちが強かったのだと思います。



大好きだった彼と別れて一週間後には、マッチングアプリに登録し
登録して間もなく、アプリで知り合った人と会い
すぐにその人と交際をはじめました。


僕は彼のことをなにも知りませんでした。


なにも知らないのに、彼に対して“好き”だと言えてしまう自分がいました。

そして彼も、僕のことをなにも知りませんでした。
それでも彼は僕のことを“好き”だと言えてしまう

そんな二人でした。


相手のことを知らないとか、わからないことは当時の僕にとってそんなに重要ではありませんでした。
“好き”になることに理由も必要ありませんでした。

理由が必要なかったというよりも
誰かを“好き”になれる自信がなかったように思います。

大好きだった元彼よりも、誰かのことを好きになれるイメージが持てませんでした。

ただただ、誰かにとっての特別でありたかった。
きっと当時の僕はそんなふうに思っていたのだと思います。


僕と彼の交際はスタートしましたが、実際に付き合いはじめてから分かることがたくさんありました。



彼の生い立ち、性格、趣向、こだわり、生活習慣、金銭感覚、友人関係、仕事との向き合い方



結論から言えば、何もかもが合いませんでした。


一緒にいる時間がとても窮屈に感じました。


僕からすると、彼は自己主張が強い方でした。
そして攻撃的な側面もあり、一緒にいると消耗してしまう自分がいました。

とても強い彼でしたが、お酒を飲み酔っ払うと
ホロホロと泣きながら、決まって「本当はひろトのこと、大好きなのにいつも素直になれなくてごめんね」


と、そんな謝罪の言葉を述べていました。


彼と付き合って1ヶ月。
限界を感じて、思っていることを正直に伝えました。

「別れたい」と

彼が僕に対して好意を持ち続けてくれていることは普段の言動からよく伝わってきていましたが
彼の愛情表現は僕にとって心地いいものばかりではありませんでした。


僕の別れ話に対して、彼は

「ひろトと別れるくらいなら生きていたってしょうがない。もう死ぬ」

泣きながら僕に訴えかけてきました。
いつもの強い彼ではなくて、お酒を飲んでホロホロ泣いているとき同じ弱い彼がそこにはいました。


僕は必死でした。

本当に死んじゃうんじゃないかと
僕のせいで彼が死んだらどうしよう


僕の脳内では何度も何度も最悪の結末が脳内でループされていました。


僕は彼を必死で説得しましたが、彼は別れるなら死ぬの一点張りでした。





僕は彼と別れられませんでした。
彼の希望を聞き、彼との交際を続けましたが彼との関係はよくなることはありませんでした。


その一ヶ月後、また別れ話をしましたが同じ状況が繰り返されました。


僕は、彼のことが好きなのかわからなくなっていました。
なんで一緒にいるのか、一緒にいて我慢しなきゃいけないことが多かったです。
喧嘩も多く、お互いにお互いのことを傷つけ合うような言葉を言い合う機会もありました。

僕はそんな環境から逃げ出したかった。

でも、それを彼は許してくれませんでした。


そんな悶々とした時間が3ヶ月ほど続いたときに
一通のLINEが届きました。


ー久しぶり!元気にしてる?


それは僕が大好きで大好きで仕方がなかった元彼からの連絡でした。

すごく嬉しかったです。
そのLINEをみて胸が高鳴りました。

別れてから僕の方からLINEを送ったことがありましたが
そのときは、彼からの返信はありませんでした。

僕は拒絶されている

そう思っていました。
そんな元彼からの思いもよらぬ連絡に僕はいろいろなことを期待してしまいました。


今回は、ここまでにしておきます。
また次回以降でこの話の続きを投稿しようと思います。

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