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きっと成功を掴む未来【第4話】

【登場人物】
主役:佐々木隼人(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:ジャパンファイナンス(金融会社)》

同級生:宮崎ひとみ(横須賀大学・4年生:経済学部)
《勤務先:グローバル保険(保険会社)》

同級生:石原勇気(横須賀大学・4年生:社会学部)
《勤務先:日本開発不動産(不動産会社)》

同級生:木内早苗(横須賀大学・4年生:商学部)
《勤務先:アジアパシフィック証券(証券会社)》

【第4話】社会への扉

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《入社》
とうとう入社式当日がやってきた。
佐々木は緊張した面持ちで会社へと出社した。
辺りは新入社員達でざわついており、どことなく皆がライバルのようにも感じていた。

入社式の定刻の時間となった。

司会者
『これより株式会社ジャパンファイナンスの入社式を開催致します・・・』

ざわついていた雑音は、一瞬で静寂へと変わった。
すると、社長の挨拶が始まった。

社長
『皆さん、入社おめでとうございます。 現在厳しい時代の中、勇敢な諸君たちは次の時代を見据える有望な人材となることを期待しています。 ・・・』

佐々木(内心)
『皆、俺のライバルか! みんな手強そうだな』

社長の話も終わり、配属先の発表に入った。

司会者
『それでは、配属先の発表を始めます。 』
『総務部:小枝さちえ、横関かな、経理部:鈴木圭太、相沢さつき・・・』

佐々木(内心)
『俺の番は、まだか! 』

佐々木は自分の名前が早く呼ばれないかとソワソワしていた。

司会者
『営業部1課:杉岡健一、並木純、山口拓哉、金子あやの、高橋亜紀、佐々木隼人・・・』

佐々木(内心)
『営業1課の新人は俺を入れて6人いるのか』

佐々木はなぜかライバル心がむき出しとなっていた。

その後もしばらくの間、会社関係者の話が永遠と続いていった。

司会者
『本日の入社式は終了致しました。 各自の部署に移動してください 』

佐々木(内心)
『いよいよ、闘いが始まったな、プレッシャーなんか負けてたまるか』

佐々木は、鼓動を高めながら営業部1課へと向かった。


営業1課 課長
『皆さん、初めまして営業1課課長の田辺です。宜しくお願いします』
『この営業1課は、企業様への融資を担当している部署です、少しずつ慣れて行って下さい』

新入社員は互いに目配せをしながら緊張感が隠しきれなかった。

時刻は既にお昼を回っていた。

営業1課 課長
『それでは、お昼を取った後またここに戻って来てください』

営業1課新入社員6人は、近くのレストランで昼食をとることにした。

お昼時ながらレストランには人混みも少なくすぐに席に着くことができた。
席に着くや否や杉岡が第一声を上げた。

杉岡
『杉岡と言います。 よろしくお願いします』

金子
『私は金子あやのと言います』

並木
『俺は並木純とです』

山口
『初めまして、山口と申します』

高橋
『高橋亜紀です。 よろしくお願いします』

佐々木
『俺は佐々木です、よろしくお願いします』

自然の流れから各自が自己紹介を始めていった。
6人は互いにこれからくる不安と緊張を隠し切れずにいた。

佐々木の隣の席に座った金子が佐々木に話しかけてきた。

金子
『ねえ、佐々木君はどこの学校を卒業したの? 』

佐々木
『神奈川の横須賀大学だよ! 』

金子
『そうなんだ! 私は山形県から上京してきたんだ』

佐々木
『山形県って良い所だよね』
『美味しい食べ物はあるし、自然もきれいだよね』

金子
『佐々木君は、なぜ金融会社を選んだの? 』

佐々木
『そうだな、金融は生活をする上で大切なものだから何となく入社したかな』

金子
『そうなんだ、でも一緒に頑張りましょうね』

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その後6人の元へ食事が運ばれてきた。

高橋
『なんか、あまりお腹が空いていないんだよね』

杉岡
『実は俺もそれほどお腹が減ってないんだよ』

その後6人は食事よりも緊張のせいか会話の方に夢中になっていた。

杉岡
『そろそろ時間だから、会社に戻ろうよ』

6人は昼食を終え、営業1課へと戻った。

営業1課 課長
『午後からは、先輩社員と一緒にお客様訪問に行ってもらう』
『3班に分かれて先輩の後について行ってくれ』

1班:杉岡・並木 / 2班:山口・高橋 / 3班:佐々木・金子というチームが組まれた

須藤(先輩)
『3班は私と一緒に付いてきて下さい』

佐々木と金子は、先輩の須藤のもとに向かった。

須藤(先輩)
『須藤です、よろしく! これからお得意さんのところにご挨拶に行きます』

二人は緊張の面持ちで須藤が運転する車に乗り込み二人の表情は期待と不安が混じりあっていた。

須藤(先輩)
『到着、この美容室は私のお客様なので、今日は二人を紹介しておきます』

3人は車からおり、美容室に入って行った。

美容室 オーナー
『須藤さん、今日はどうしたの? 』

須藤(先輩)
『今日は、新人二人の紹介に上がりました』

美容室 オーナー
『そうなんだ』

佐々木
『初めまして佐々木です、宜しくお願い致します』

金子
『初めまして金子です、宜しくお願いします』

美容室 オーナー
『よろしくお願いします』

須藤(先輩)
『本日から、3人でオーナーの担当をさせていただきますので宜しくお願いします』

美容室 オーナー
『これからも宜しく! 』

数分間、美容室オーナーと3人は、今後の景気について情報のやり取りをしていた。

須藤(先輩)
『本日はありがとうございました』

3人は美容室を後にして、乗ってきた車に再び乗りこんだ。

須藤(先輩)
『いま訪れた美容室を2人で担当してください』
『今後、いろんな壁にぶつかると思うが、2人で解決してみて下さい』

須藤は2人に美容室の担当を任せる事にした。

佐々木:
『わかりました、私たちで美容室を担当させていただきます』

金子
『お客様の為に一生懸命に頑張ります』

須藤(先輩)
『私は、後ろで見守っていますので頑張ってやってみて下さい』

3人が会社に戻ったころには日が暮れかけていた。

営業1課 課長
『ごくろうさん、本日はこれで仕事は終わりだ』
『明日から頑張って仕事に励んでくれ! 』

二人の長い一日がようやく終わった。
初めての仕事であった為、多少の疲れを感じていたが明日からの希望が満ち溢れていた。

~ 続く ~


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