盲目の吟遊詩人1-12「反撃開始!」
第1章 旅のはじまり
第12話 「反撃開始!」
火🔥と水🌊と風🌀と石🪨の世界
四元素と時🕘を操る神さまの話👼
あなたは風と共に生まれ
左に火、右に水、下に石
そして、時は動き出した
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【前回までのあらすじ】
🌀風の王子フーゴは街に向かう途中、🪨石の国の王子″石頭“と六人衆の罠にハマり、広大な魔法陣″🕘時の監獄“に囲まれ大ピンチ、さらに石頭と黒装束の魔女はフーゴを完全に封印するため、鉄製の箱“時の棺桶⚰“の準備を整える。時を同じくしてHiro🐦、白🐺、ゆきみん👱♀️、パイ🧙♀️の四人はフーゴの救出に向かい反撃が開始される
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【特別出演】
白ちゃん 白オオカミ🐺牙狼拳使い手
ワディさん 勇者様🙋♂️魔法剣士
ドゥギーさん ヘイスト加速の使い手
ゆきみんさん ルーン守りの使い手
パイ(phi)さん 蒼魔法🧙♀️の使い手
ピカ山君ちゃん ⚡️雷魔法の使い手
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第12話「反撃開始!」
勇者ワディは石の国の″石頭“からのタックルを受けて、吹っ飛ばされ、仰向けの状態で、気絶した“フリ“をしていた
薄目を開け、黒装束の魔女と石頭の会話を耳をすまして聞いていた
なるほど‥、力関係的には、黒装束の魔女が“ラスボス“っぽいな‥
ガコンっと大きな音と地面の振動を背中に感じた
薄目を開け、音の方向に、ゆっくりとバレないように顔を向けると、鉄製の2mほどある縦長ロッカーが見えた
なんだアレ?
ワディは鉄製のロッカー、傍に立つ魔女、ひざまづき、その様子を離れた位置でこうべをたれている、石頭の様子と、位置関係を確認した
ワディと、魔女との間は3mほど、魔女は鉄製のロッカーの目の前に立ち、こちらに背中を向け、ロッカーを開けて、中をのぞいている、そして、ロッカーからさらに2mほど離れて、石頭が片膝をついている
まだ、ワディには気がついていない‥
よし、今がチャンスだ
せーので立ち上がり、魔女に向かって思いっきりダッシュし、ロッカーをのぞき込んでいる魔女をロッカーに閉じ込め、手で押さえた
「きゃ!」
バタン
「きっ‥キサマぁ〜!」
気づいた石頭が、鬼の形相でロッカーの扉をおさえているワディに向かってくる
「このひきょうモノがぁ〜、その方を外に出せ!!」
乱暴な手つきで、左手でワディの胸ぐらを掴み、右手の拳を固め、ワディのみぞおちに、思いっきりパンチをくらわせた‥
ハズだったが、拳がワディのみぞおちに入る手前で、ふよんっとした反動があり、跳ね返される
「なっ‥なんだこの力は‥」
ワディはにかっと笑い
「あらためまして、オレの名前は“策士“ワディ、見ての通り、勇者のカッコはニセモノだけど、勇者の血筋はホンモノさ」
「なに?勇者の血筋だと?」
「ああ、ウチの家系は伝統的に雷系の魔法が得意でね、オレはその中でも、“電磁力“の魔法が得意なのさ」
「くっ‥、磁力反発かっ!」
「ご名答!どんな物理攻撃もオレには効かないよ、さらに鉄との相性はバッチリなんで、この箱も開かないよ」
「キサマァー!!」
さらに石頭が両手で、ワディの首を押さえようとした時、閃光のような素早さで白いオオカミ🐺が飛びかかる
🐺「牙狼拳!!」
今度は石頭が、タックルを受けたような衝撃を受けて、後ろに2mほど吹っ飛んだ!
🙋♂️「よっ!白ちゃん、助かったよ」
🐺「遅くなってスマン!」
🙋♂️「敵さんのリーダーを足止めしといたよ、あと、ラスボスっぽい子も、閉じこめたよ」
鉄製のロッカーの中から、くごもった声が聞こえる
「ちょっと!やだ、だして〜」
🐺「よし、こっちは制圧できたな」
🙋♂️ワディと🐺白ちゃんは、お互いニカっと笑い合った
🐺「あとは、フーゴ君だな」
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フーゴと、しっぽだけ部分召喚された、天空の竜、ゼフ爺は、敵の魔法陣“時の監獄“よ中で、自由に身動きがとれない
「くそっ、うっ‥うごけないぃ‥」
フーゴは体をひねろうにも、指先を曲げようにも、すべての動きがゆっくりになり、何もできなかった
「ゼフ爺!だいじょうぶ?」
「ダメじゃな‥、万事休すじゃ、ワシもナメとったわい」
「どうすんの?ゼフ爺」
「ほら、フーゴ、また悪いクセじゃ、すぐ答えを人から聞こうとする‥」
「はいはい、自分で考えろだろ?はーめんどくさいなぁ‥」
ヒントやろうか?
「いや‥、ゼフ爺、今そんな状況じゃ‥」
「フーゴ、考えろ、ワシらは確かに動きは遅いが、動けている、その中でもできることはあるハズじゃ!」
「なるほど、時間か‥」
(つづく)
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