30分で決断!恐るべし佐渡島マジック 漫画版「おカネの教室」ができるまで①
初回はわらしべ長者的な漫画化決定の成り行きをご紹介します。
高井浩章をコルクとつないでくれたのは、この男。
現役東大生ベストセラー作家、西岡壱誠さん。
「東大読書」「東大作文」などなど数十万部を売りまくり、「東大ブランドのマネタイズに最も成功した東大生」の異名を取る男です。
キューピッドは東大生作家
最初の繋がりはツイッターでした。
西岡さんが「おカネの教室」を読んで「面白い!」とつぶやいてくれて、お調子者で腰の軽さが身上の高井さんが「飯でも!」と誘い、神保町界隈で2人で飲んだのが2月初め。
意気投合して3時間くらい、あーでもない、こーでもないと、ビールぐいぐい行きながら、いろんな話をしました。「東大は学部まででいいから、マスターからオクスフォードに留学したら?」とかいい加減なアドバイスなどなど。
このとき、「『おカネの教室』、漫画化を狙っているんだけど、なかなか難しくてねぇ」という話題になりまして。
西岡さんは「ドラゴン桜2」の「中の人」というか受験・勉強テクニックを考案する集団「東龍門」のリーダーでもあります。
当然、コルクとは繋がりが強いんですが、私、このときは酔っぱらってたのもあって深く考えずに愚痴みたいに話したんですが、「これ、絶対、漫画化行けますよ!」とノリノリになり、「佐渡島さん、めちゃくちゃご多忙なんで、いつになるか分からないけど、時間つくってもらいます!」と言ってくれました。
コルク訪問が実現
そして3月某日、「30分だけ時間もらえました!」と連絡があって、コルクにお邪魔することになりました。
事前に私が作った漫画化の企画書(のようなもの)をお送りしてはあったのですが、そうはいっても初のミーティングで、「おカネの教室」は5万部そこそこというコルクの並み居るヒット作と比べれば……というレベル。
待ち合わせた渋谷のカフェからコルクのオフィスに向かう道すがら、西岡さんが「30分ですからねー。きょうはご挨拶と顔合わせって感じかなー」と言ってたのを覚えてます。
でも、私としては「今日、『漫画化、検討してみましょう!』ぐらいまで行かないと、次はないな…」と思ってました。ここは勝負どころだぞ、と。
超高速艇・佐渡島号
そうこうするうちにコルクに到着。
早速、奥の打ち合わせスペースに通してもらい、しばらくすると佐渡島さんが登場。
第一印象は「なんか、デカいな…」と。体型が、というわけじゃなく、オーラみたいなもの。本業で経営者や政治家なんかに会う機会はそこそこあるわけですけど、たまにこういうの出ている人、います。さすがにオジサン、慣れているので、ビビることはないです。年の功ですな。
それに、話し始めてみると極めてフラットな方で、「今日はこの人とどんな面白い話ができるのかな」という姿勢がにじんでいる。
私もそういうタイプの人間なので、「おお、相性は良いな」と感じました。
さらに相性が良いなと思ったのは、お互い、話が飛びまくるんですね(笑)
飛ぶというか、「1から10まで説明する」というタイプと真逆で、「1=新しい話題」の提起から「10=自分の結論」まで一足飛びで語る。
これがね、最高に気持ち良いんですよ。話が早い。ポンポン進む。
会って15分後には、「雑誌連載スタイルじゃない、新しい形で漫画や漫画家が世に出る仕組みをどう作るか」とか「この『おカネの教室』という本はもっと売れる方法があるはず」とか、相当に突っ込んだ議論になってました。
そして、20分ほど経ったとき、
「いいじゃないですか、コレ。漫画にしましょうよ」
と、まさかの超スピード決断。
はい、タイトルの「30分で決断」はウソです。20分くらいでした(笑)
この時は、「…キタ、コレ…!」と鳥肌が立ちましたね。
作家さんも電撃決定
しかも、その場で「おーい、ワタベくん!」とコルクのオフィスにいた漫画家のワタベヒツジさんを手招きして打ち合わせスペースに呼んだかと思うと、
「この本、高井さんと一緒に、面白い漫画にしてみてよ」
と作家さんの指名まで即断。
面白かったのは、いきなり呼ばれて、見知らぬオジサンを紹介され、読んだこともない本を渡されて、呆然とするワタベさんの顔。めっちゃ戸惑ってましたねぇ。
ちなみにワタベさんの第一印象は「髭、濃いな…」でした。
今は剃っちゃってさっぱりしてるんですけど。
佐渡島さんは後の予定が詰まっていたのでその日は時間切れ。
そのまま残された私とワタベさん、西岡さんで打ち合わせは続行したわけですけど、
「はじめまして…」
「あ、よろしくお願いします。すいませんね、いきなり決まっちゃって」
と、なぜか高井さんが釈明するよく分からない状態に。
ひとまず、原作を読んでもらってから、近いうちに打ち合わせをしましょう、ということでその日はコルクを後にしました。
帰りにお手洗いを借りまして。するとそこには。
男性用トイレにありがちな注意喚起なんですけど。
「おお!前に出ていかないとな!」
とムッタに励まされた気になったわけでありました。
オフィスを出て、西岡さんと「いやー、まさかの展開で、決まっちゃいましたね!」と大笑い。
これは想像でしかないですけど、佐渡島さんが思い付きでポンポン決めているはずはなくて、熟成されてきたアイデアとパーツがパシッとハマったから、「これだ!」と決まったのだろうと思います。
ケミストリーが合ったのもあるかな、と。短時間ではありましたが、議論しているなかで、私も「必然」のようなものを感じました。
ここから私とワタベさんの二人三脚の漫画作りが始まりました。
こちらは漫画作りは初めて、ワタベさんもデビュー作。
そんなの、大変に決まってます(笑)
そんな二人の悪戦苦闘を、こちらのマガジンで辿って参ります。
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アレコレ、乞うご期待!
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