見出し画像

若い人はシニアに混ざって学習しない方が良い

2020年からはじまったコロナ過は過ぎ去ろうとしている。はじまったときにどのくらいかかるのか。よく話題になった。わたしがいろいろ聞いた中で最も信頼性の高い予想は4年間はかかるというものだった。これはニューヨークタイムズのポットキャストで語られた。担当はカルフォルニア州バークレーに住む感染症専門の記者だった。

東京オリンピックが終わり2023年の今年。コロナは5類になった。マスクをつけるひとが減ってきている。ほとんどのところでマスクをつけていない。4年続くとなれば今年末で終わりであろう。

コロナ過で家にいて仕事をする。家族とだけというのもよくない。外のひととつながりをもつ。あるいは他人と何かを学ぶということをやらざるを得ない。そういったことから学習系イベントを探して参加する人も多いことだろう。

Peatixで検索すればいろいろなイベントが出力される。facebookにもグループが存在する。コロナになる前に関りがあった団体がイベントを提供する。そういったところへ参加していく。わたしもかなりの数に参加した。ただいまでは月2回くらいに減ってきている。

これまで参加してきた学習系のオンラインイベントの中で講演や読書会がある。平均して2時間程度使うのがほとんどだ。一方的なレクチャーや課題図書が案内されている。イベントで討議をするものがある。無料かほとんど無料に近い。そんな中にシニアの人が混ざっていることを見かける。

わたしはそこに大学生らしきひとをたまに見かける。また若い社会人が参加してくる。ただそういった人がシニアの多いイベントには参加しない方がいいという結論にたどりついた。そこでは学習できないばかりかかえって学習が阻害されてしまう。時間と労力を使い果たし無駄になる。どういうことだろうか。以下の3点にまとめられる。

まずシニアの人、特に引退をして年金をもらいながら学習系オンラインイベントに参加してくるひとたちには目標がない。次に仕事をしていないため学習の欲求はあるもののなにかをほんとうに達成するわけではない。達成意欲がない。最後にイベントに損得がないため手を抜く。手を抜いてもなにも損をしない。そういったところに若い人は参加しないほうがいいだろう。特に大学生はこないほうがよい。

これはSNSに掲示されているほとんどのイベントにあてはまる。もともと広告、エンタメであり学習とはならない。それぞれどういうことだろうか。

シニアのひとは目標がない。それは事実であろう。年金をもらっているためにお金を稼ぐ必要がない。仕事をしていないのだ。ならばほとんどが面白がって参加してくる。なにか興味がわくようなことに触れられるかもしれない。そういった軽い期待で参加してくるだけ。1年でこういったスキルを磨きたい。いまの仕事でこんなスキルが要求されている。そういう境遇ではない。

そういうひとたちばかりが集まってくるシニア中心のイベントにいてはいけない。なにか学んだ気がするかもしれない。無料なため有料のところよりも得をした気持ちになる。それは間違っている。ほんとうに必要な目標であれば民間のイベントにお金を払って参加した方がよい。本気でとりくんでくれる。シニアの人は仕事で役に立つスキルを磨きたいわけではない。暇つぶしをしているだけなのだ。

次にたとえなにかのスキルを会得したいということがあっても達成意欲は低い。達成しようと意欲を持たない。いつまでもだらだらと続ける。達成時期を決めて参加しない。例えば英語で行う読書会であれば記事や本を早く読んで要点をつかもう。いわゆる速読を獲得しようとする。そういうことはしてこない。速読は新聞を読むときには必要な技術だろう。

最後に無料でお金を払っていないために本気でない。そうなると本を読んでこない場合もあるし要点をまとめてこない。時間が空いたから興味本位で参加してみようか。そうなると学習系といいながらちゃらけたエンタメと同じになる。ほんとうにそういうものがあるのだ。切実な問題を提示しない。その問題に向かって解決をしようとはしない。問題意識がなくわかったで終わる。

問題を解決しても影響がない。特に交流を目的にした学習系イベントは危ない。シニアにまざると若い人も読んでこない。そうではなくシニアを押しのけて若い人が率先してやるくらいでないといけない。

ちょっと知り合うと他の人に頼って参加してくるのだ。だれかが読んでくるだろう。わたしがやってもきっと他の人がやるだろう。そのくらいの意識でスキルを磨かない。他力本願となりリーダーとはいえない。だらだらと1年、2年、それよりも長く続ける。

参考にわたしのこれまでに参加してきたオンラインイベントの中からお勧めなものからやめたほうがいいものまで理由を添えて書いておこう。いずれもしばらく様子を見てから読者各自で見極めてほしい。

政策大学院大学

一番のおすすめ。主催者が六本木に校舎を持ち、ぶれることなく定期的にイベントを開催している。登壇者のプロフィール、講演内容の告知、登録方法において問題ない。登壇者に出版実績があり。現役で研究・授業を担当している。ウェビナー中心。質問をするととりあげてくれることもある。学習になり目的達成もほぼ間違いなくできるであろう。

ハーバード・ビジネス・スクール日本支部

このセミナーもおすすめ。場所は丸の内に事務所あり。スクールの宣伝と日本市場における商材調査を目的とする。登壇者は学者、会社役員、卒業生。プロフィール、内容、登録において問題なし。ビジネスにおける問題提起が練られている。ウェビナーとしておすすめ。ただしリベラルな大学に興味のない人にはお勧めしない。日本人はアメリカのビジネススクールにはいかない。イベント開催は不定期におこなわれている。卒業生の有志による自主管理のため手薄になっている。

NY MBA日本人会

学習にはなるが講演内容の目標達成は難しい。母体はない。有志によるコミュニティ。特に物理的な場所を持たない。メールとfacebook上で告知。幅広いビジネスのテーマを講演し懇親会あり。イベントは不定期で第4土曜日2時間開催。登壇者は弁護士、中堅、ビジネススクールの学生。交流主体で具体的なビジネスへの問題提起には至らない。講演内容の達成は難しい。シニアに向かない。30代、40代の聞専ウェビナー。

東京経済研究会

学習にはなるが目標がはっきりしないセミナー。facebook上で告知。経営コンサルタント出身による30代の読書会。主催者がシニアに対して抵抗を何度も示している。コンサルティング経験者のみがメリットを受ける。消極的サラリーマン思考のひとは避けた方がよい。経済学とビジネスをテーマに討議するが討議には向いていない。イベントは毎月。場所は法政大学とオンラインで開催。シニアに向かない。

英紙エコノミスト読書会

学習にはなるが目標がぼやけた討論会。facebook上で告知。金融、コンサルタント、弁護士と幅広く参加する。母体なし。有志によるグループ管理。管理が弱体化傾向にあり。シニアが多い。若い人がファシリテーションをしたがらない。テーマが広すぎる。専門書を別途読む必要あり。内容面で深堀できない。国際会議での討論向け、海外留学希望者向け。毎週日曜日。2時間。

英語おしゃべり会

(名称は明かさず)
学習にならない。目標ない。シニアがほとんどのため目的意識はなく単なる暇つぶしの会。Meetup上で告知されている。主催者・参加者の素性は不明。一切明かされない。ほぼ毎日30分開催。何について話すかは参加してみないとわからない。トピックを持ってくる人はいない。他力本願が多い。参加者の関心事不明。英語がしゃべれるからといって参加してはいけない。むしろ有料の英会話スクールにいったほうがよい。スキル獲得にならないどころか遠回りになる。

さてオンラインイベントもそろそろ終わることだろう。わたしはそう期待している。オンラインであればシニアのひとはいつまでもずるずると参加してくる。対面の方がいいのだ。実際に場所を用意してそこで同じ空間にいること。そこで設定した場面にいたればより共有度も高まることであろう。そして議論したあとにはたまに食事をするのもいい。ただし食事をすることが目的ではない。

10月くらいからはオンラインから対面に移行することを期待している。わたしはシニアの部類にはいるけど若い人たちへの目標提示、達成意欲、そして規律に負けないくらいで望んでいた。だらだらやることはわたしのやり方ではない。仲良くやってもいいが所詮そういうことをやればなにも達成しない。時間を無駄にするだけだろう。

シニアの割合は討議型で3割程度でいい。それ以上は多すぎる。必ず学習にならずに害になる。