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練馬白山神社の大ケヤキ

 練馬白山神社は、イザナミノミコトを祀り平安時代に建てられた古社とされる。伝承によると、永保3年1083年に、源義家(1039-1106)が奥州征伐に下る時に、この社に戦勝を祈願し奉納した苗の一部がこの大ケヤキとされる。樹齢は800年以上とも推定され、この伝承に対応する。かつては階段上にもう1本あったが、それは平成27年2015年10月の台風で折れて無くなってしまったという。現在存在するのは、階段下の1本で、幹の周囲8m、樹高19mとされる。国の指定天然記念物である。
 府中市の「馬場大門のケヤキ並木」が「源頼義(988-1075)、源義家(1039-1106)親子が奥州征伐(1051-1062)の途次、大国魂神社に戦勝祈願に訪れ、凱旋時、康平5年1062年にケヤキ(欅)の苗木1000本を奉納したのが発端とされている。現在残されているケヤキはもっとも古いものでも、樹齢は600年程度と推定されている。」ことを参考に考えると、まず第一に、馬場大門のケヤキ奉納(康平5年1062年)から20年余り後の永保3年1083年に、義家は再度、奥州征伐に下るにあたり、当社にケヤキを奉納したことになる。また第二に、練馬白山神社のものは樹齢が800年以上とも推定されることから、伝承による義家奉納の苗木が育ったものとみても無理がない点は大変興味深い。
 アクセス 西武豊島園下車徒歩5分。
 練馬白山神社の大ケヤキ 練馬区役所のHPより
  練馬白山神社の大ケヤキ 2010年7月撮影 「巨樹と花のページ」より
 関東の巨木リスト   「巨樹と花のページ」より
 練馬白山神社の大ケヤキ 2012年4月撮影 「出会った巨樹」より 

大ケヤキ全景
根本部分
複数の幹に分かれている
中央の枝が欠損しているように見える
上部遠景写真 中央部の枝に欠損があるように見える
練馬白山神社
説明板(1)練馬区教育委員会
説明板(2) 練馬区公園緑地課


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