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葛飾八幡宮の千本公孫樹

 樹齢1200年と伝えられるイチョウ(公孫樹)の古木である。なんといっても多くの幹が合わさったような根本の部分に特徴がある。落雷により落ちた枝が成長したことによるものというが、境内には同様に根本に多数の幹をもつイチョウがあり、この特徴には別の説明が必要かもしれない。根回り10.2m、目通り(人間の目の高さ)10.8m、樹高20m。昭和6年1931年に国の天然記念物の指定をうけている。幸い境内が広いので、このイチョウは様々な角度でとえることができる。
    葛飾八幡宮は寛平年間(889-898)に宇多天皇(在位887-897)の勅願により、京都の岩清水神社から分霊をお祀りした神社とされる。下総国総鎮守である。イチョウの樹齢と伝承は一致している。境内に鐘楼が残されていることは、ここが明治の廃仏毀釈以前には寺院であったことを示す。しかし鐘楼を含め、神社の建物類の年代は残念ながら説明がなく判然としないが、随神門は幕末のものと推測される。
 なお拝殿前の灯篭は明和5年1768年建立を示している。この神社の歴史の古さの一端を示している。 
 アクセス 今回は都営新宿線の元八幡で下車した。京成線の線路を探して千葉方面に線路に沿って進むと八幡宮への参道にぶつかる。徒歩で5分ほどである。
 葛飾八幡宮の千本銀杏 2004年6月撮影 「出会った巨樹」より 
 葛飾八幡宮の千本イチョウ 2007年1月撮影 「巨樹と花のページ」より
 関東の巨木リスト   「巨樹と花のページ」より
 新日本名木100選 「巨樹と花のページ」より

説明板
鐘楼
葛飾八幡宮拝殿
拝殿前の灯篭 明和5年1768年の文字が見える
随神門


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