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計劃生育 中国経済用語

易富賢《計劃生育:無功於當代,有害於千秋》來源:共識網2014-09-24  轉載:共產黨宣言2014-10-06

国家卫健委回应取消计划生育建议:不宜全面删除  2019-02-12

 中国の一人っ子政策は1982年9月に基本国策とされたが、中国は1990年代に入り出生率の低下を経験。21世紀にはいると人口の高齢化などの副作用が意識されるようになった。2013年には一人っ子の親についてふたりっ子を認めるようにしたが、計画生育そのものへの批判は収まらず2015年には人口学者や法学者が声を揃えて生育政策の廃止を訴える事態になった。このような批判を考慮したのか、中共中央はやや突然2015年10月に全面的なふたりっ子政策を決定した。さらに2018年5月に国務院は年内にも計画生育政策そのものを廃止する方針だと報道された。
 ところで大変奇妙なことは、中国で改革開放政策が進められた1980年代に、この家族の数に政府が干渉するという計画経済の典型のような政策が新たに持ち込まれ、そして近年まで中国で維持されたことである。この「矛盾」は中国社会主義を考えるうえで、一つのパズルを示している。毛沢東が進めた社会主義では、人口は多ければ多いほどよいと主張されていた。この毛沢東の考え方にも問題はあるが、毛沢東が示した社会主義を否定するあまり、人口政策に限っては計画するという考えが生き残ったように思われる。
 この問題をめぐっては、中国の採用した一人っ子政策を批判する意見が一方にあり、他方で、人口を抑えたことで、所得の上昇が可能になったと支持する意見がある。また北京大学校長の馬寅初が、1950年代に人口抑制を唱えて毛沢東と対立した話は有名だが、馬寅初が主張したのは、ふたりっ子政策で一人っ子政策ではなく、課税など経済的動機で誘導して出生数を抑制しようというものだった。詳しくは以下を参照。
福光寛「中国の経済学者 馬寅初(マー・インチュ 1882-1982)について」『成城大学社会イノベーション研究』12巻1号, 2017年12月、273-298.
One Child Nation(2019)

#人口政策 #計画経済 #中国 #社会主義 #毛沢東 #計画生育

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