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なぜ財務省は緊縮財政を続けたいのか。

日本の貧困は世界的にも例の無い、完全な「政策のミス」による貧困だということは以前書きました。

政策のミス、とはデフレ期に緊縮財政を行ったことです。

なら政策を変えればいいのに、と誰もが思うのに30年以上変わらない。

これはいったい何故なのか。

その理由の一つに財務省が緊縮財政原理主義だからというのがあります。

昨年の文芸春秋(11月号)に掲載された財務省の矢野康治事務次官の財政危機を訴える寄稿は「矢野論文」と称され、話題になりました。

論文自体は事実誤認も甚だしい、酷い物なのでどうでもいいのですが、問題はなぜ財務省はここまで取り憑かれたように緊縮財政を望むのでしょう。

考えてみれば不思議ではありませんか。

だいたい日本が貧困化している事や、それが政策のミスで起きていることなど、私のようなバカでも理解できるのです。

日本を代表する優秀な頭脳が集まる財務官僚が理解できないなんてことは絶対にありません。

それなのに間違った緊縮財政を続け推進しようとしているということは、たとえ日本が貧困化しても、それ以上に財務省として緊縮財政の方が重要だと考えるなにかがあるからです。

それは何なのか?。それは

『日本を戦前の国に戻さない事』

です。

これはマスコミで考えるとわかりやすいです。

朝◯新聞という新聞があります。この新聞は従軍慰安婦を捏造し報道した新聞として知られています。

捏造とはっきり言うのは、朝◯が初めて従軍慰安婦を報じた時期に、産経新聞が疑問に思ってファストチェックしたからです。

当然明らかな間違いだとすぐに判明しました。

しかし朝◯はそれを指摘されても、その後も捏造報道を続けました。

朝◯にとっては従軍慰安婦が嘘が本当なのかはどうでもいいんです。真実を報道するよりももっと大事な信念があり、その信念に照らして正しければ多少の誤報など瑣末な事なのです。

では朝◯新聞の信念とは何か。それは

日本が大東亜戦争を起こしたことを、国民に反省させること

です。そのためには例え嘘をついてでも、日本は悪かった、日本は愚かだったと言うわけです。

で、本当の問題は朝◯はなんでそんな信念を持っているのか、なんです。それは

『戦前に朝◯新聞こそが大東亜戦争を望むように国民を煽ったから』

です。そして国土が焼け野原になるほどのひどい敗戦になった。

朝◯新聞はそれが会社としてトラウマになっているんです。

朝日の行動の根本は真実の報道ではなくて、トラウマの克服なんです。

戦争に国民を煽った新聞と思われたくない。むしろ180度反対で、戦争に対して過剰なくらい国民を鎮める新聞なんだと思われたい。


これが朝◯の根本なんです。それを理解すると、朝◯が偏向捏造報道をなぜこんなに繰り返すのかが、よくわかります。

では財務省が緊縮財政にこだわるのはなぜなのか。それは

戦前に軍部の予算拡大要求を断ることができなかったから 

です。いわゆる高橋是清の高橋財政を反省しているのです。

高橋是清は積極財政主義者で、金本位制を離脱し日銀に国債を引き受けさせ政府支出を急拡大させました。

高橋財政があったからこそ、日本は米国より早く世界恐慌を乗り越え、逆に完全雇用になるまで景気は回復しました。

しかし金本位制から離脱したことで財政規律がなくなり軍部の予算も肥大化しました。

そのため軍部が勝手に満州で起こしていた戦争を終わらせられずに、むしろ拡大させ、そのままずるずると大東亜戦争に突入させてしまったという思いを財務省はもっているんです。

だから戦後の大蔵省は緊縮財政にこだわりすぎるくらいこだわるようになりました。

終戦直後の米国は日本に経済復興させるつもりは微塵もありませんでしたし、むしろ貧しくなるように望みましたから、緊縮財政を押し付けました。

しかし、1951年に独立を回復してからも、それを守り続けているのはやはり、押し付けられた側の大蔵省もそれを望んでいたからです。

積極財政で戦争を煽ってしまったというトラウマを大蔵省、今の財務省はずっともっているんです。

勿論、いつか書こうと思いますが、高橋財政が戦争を招いたの誤解も誤解、大間違いなのですが、戦争直後からこう言う考え方の人はかなりいました。

だから緊縮財政から積極財政に転換するというのは、財務省のトラウマに切り込む事なのです。

財務省としては財務省が存続し続ける限り絶対に受け入れないと思います。

朝◯が従軍慰安婦の捏造を認めてもなお、偏向報道を続けているのと同じなのです。

そして財務省を解体したり、作り替えられるようなビジョンを持った政治家もいません。

『もはや戦後ではない』

1956年の経済白書の一説ですが、そんなことはないんです。

日本は未だ戦後の呪縛の中にあるのです。


ここまで読んで頂きありがとうございました。

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