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DXで見える化の次は?

DXではデータや業務の見える化が重要で、そこから始めるのが定番です。定説です。王道です。データや業務のやり方を収集することから、DXは始まります。しかし見える化の次は何をすればいいのでしょうか。実はこの質問こそがナンセンスです。見える化の次は、そのデータ活用に決まっていますが、活用を考えずにデータ収集したのであれば、それはもうデータフェチにすぎません。しかしそうは言っても、見える化の次は何をすればいいのかを考えていくことにします。ずばりデータ活用をして、未来永劫の収益をもたらすことです(これが99%のDXの目的と手段です、きっと)。
図引用元:IPA製造分野DX マンガFAQ

FAQ「見える化の次は何をすればいいのでしょうか」

DX関連のセミナーや講演会で、本当に多く寄せられる質問に「業務の見える化の次は、何をすればいいのでしょうか」があります。確かにセミナーや講演では、データ収集などの業務の見える化は重要で、そこからDXの施策が始まりますと言ってきました。だからこの質問が出るのも頷けます。

しかし見える化の前提条件として、そもそも見える化したデータをどのように活用するかを考えてからが前提条件があります。でもこれが難しく目的を持たず、その後の活用を考えずにデータ収集することになります。

ということで、この質問をしたくなったときは上記のことを頭の中で反芻しながら、それでも質問してあげてください。講師はきっと、喜ぶでしょう。カモネギとは思っていないですから、気楽に質問してください。

無駄な見える化をしないために

一般論になりますが、日本人の傾向性として、本当に日本人はデータ収集が好きです。データフェチです。なんでもかんでも、そこらじゅうのデータを集め捲ります。

そして集めたデータの半分以上は使いません、使われません、捨ててしまいます。これは本当にもったいないです。使わなかったデータがもったいないというより、そのデータを集めたコストがもったいないです。

自動的にデータが集まるからコストは掛からないという意見もありますが、結果的にはそれは間違っています。収集そのものは確かにコストは少ないかもしれませんが、収集したデータの保管や運用、それに一次分析のコストは大きいものです。

ということで、データ収集が自動化できても、使わないデータは集めないのがいいでしょう。もっと言えば、「すぐに」使う予定があるデータのみを集めましょう。「将来」使う予定のデータは集めないようにしましょう。きっと、その将来は今の世界線では来ないでしょう。

見える化の次はこれだ

見える化の次を考えるのではなく、見える化の前、「前提」を考えることにします。一番多い前提条件には、「現状把握」があります。現状には製造工程だったり、市場調査だったりします。

この現状把握が前提条件として定番ですが、それだけではおもしろくありません。それで前提条件として次のあるのが「仮説検証」です。例えば新製品や新サービスを創出するための仮設を立てて、その仮説の正当性や妥当性を検証するためにデータ収集をするのです。これが正解です。

もちろんリスク対応のためなどにデータ収集をすることがありますが、DXぽくありません。個人の感想ですが。

ということで今日の結論。「見える化の前に前提を」 以上です。

マンガFAQの引用元:中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド |


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