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まひろとサブロウ

「光る君へ」をずっと見ています。まさか、見ないだろうと思いつつ、ついつい見てしまっています。おもしろいというべきか、何となくクセになってるというのか、いや、そうじゃないね。積極的に見ている。とうとう変節したんだな。

おまえ、「大河ドラマなんて、70年代の初めに卒業したよ」なんて言ってたくせに、ウソつきだったんだな。

いえ、別に強い主張があったわけではなくて、戦国時代とか、幕末とか、何度も同じ展開を追いかけるのがアホみたいで、イヤになっただけです。どんなにドラマ性を盛り上げたり、役者さんが頑張ってたとしても、もういいやと思ってたんです。

だから、平安を取り上げられて飛びついたのか?

そうかもしれない。でも、「風と雲と虹と」という平将門(加藤剛さん)と藤原純友(緒形拳さん)は見なかったでしょ。タイミングかな? 私は、最近、葉室麟さんの「刀伊入寇」という本を読んだので、道隆さん(井浦新さん)の息子さんの隆家さんが出てくるのを楽しみにしてますけど、ストーリーからずれてくから、全く取り上げられないでしょうね。まあ、それはいいんです。

とにかく、第6話は、まひろさんがお父さんについて行って、プリンスたちの漢詩を聞き、清原元輔さんの娘さんの清少納言と一緒に貴公子たちの詩を鑑賞する場面を見ました。とうとうまひろさんは、昼間の光の中で道長とまひろとして出会いました。公式の場面では言葉は交わさないけれど、人知れずつながる二人という関係は知ることができました。

由里子さんが上手で、道長さんと直接は言葉を交わせない二人として、何とも言えない距離を感じている場面、そういうのが世の中の男女にはたまにあるみたいで、そういうのを見せてもらって、「何とも言えないな」なんて思ってしまった。

それだけのことなんだけどな。だから、その何とも言えないのを描いてみたけど、それはつまらない絵で、面白みがありません。まあ、仕方ありません。

そんなこんなで、オラは大河ドラマを理屈をつけてみている。いや、理屈なしで見ている。奥さまは人間関係がイマイチわからないけど、ドラマとしてこの人たちはこうつながる、というのは見えて来るみたいで、それは悲しいねとか、ドラマとして見ているようです。ドラマの話法みたいなのがあるんだね。

そういうことも知らないで、オラは見ているんだから、まあ、せいぜい平安を楽しんでみるかな。四百年あるうちの真ん中あたり。ドラマはあったんだね。