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赴任地での通勤が始まった・・・イギリス・フランス5年間の赴任生活<第3話>

「赴任地での通勤が始まった」

ロンドンより南西方向に行った海岸沿いにPortsmouthという海軍港の町があります。
赴任先の工場は、その近郊の小さな町にあり、100人くらいの従業員が働いています。我が社の製品をこの工場で生産するために技術指導するのが私の仕事。 

 <住む場所>
ロンドンの北側の市街地には日本人(主に金融関係の会社の人)がたくさん住んでいる日本人街があります。その地域には日本人学校も日本食材店もありますが、そこから工場までは遠すぎて毎日通勤するのはちょっと無理。
といってPortsmouthには初心者の日本人家族が住める基盤はないし…
そこで、ロンドンの南西部郊外にあるSurbitonという小さな町に居を構えることにしました。
そこからなら片道約100km。バイパス道路(とは言ってもほとんど高速道路)を運転して1時間15分ほどで通えます。
車で市街地を30分ほど行けば韓国人食材店があり、そこで米・みそ・醤油を買えます。学校は現地の公立小学校に通う必要はあるけれど、土曜日にはロンドンの日本人補習校に通うことができます。 

まず単身で赴任。最初の1ヶ月間は会社の近くでホテル住まいをしました。
その間に不動産屋でSurbitonの物件探しをしたところ、幸いにも、新しくて広さも十分で環境もよい賃貸マンションが見つかりました。敷地内に木々が多く、よく見るとリスもいます。これなら家族を呼び寄せても大丈夫。
無事、契約を締結。順調、順調・・・

<車での通勤>
アパートから会社まで、車で片道1時間15分の通勤が始まりました。
(往復200km、一週間で1000km、3ヶ月で1万km走ることになります。)
なお、川崎地区に勤務していた時は、超満員電車で1時間15分の通勤だったのですが、どちらが良いだろう・・・? 

赴任したのは10月。
イギリスの冬は陰鬱です。気温がマイナスになることはあまりないけど、11月から翌3月まで、朝は1~2℃/昼は3~4℃ しかも しとしと雨 という天気がずーと続きます。
朝7時半頃に家を出る時はまだ暗い。会社に9時前に着く頃にやっと明るくなります。夕方帰る時は、5時過ぎるともう真っ暗。暗いので通勤時にどんなところを運転しているか、周りの様子がよくわかりません。ところどころ小さな町を走るのですが、あとは街灯もあまりなく、暗い森をいくつか抜け、丘みたいなところをいくつか越えていきます。周囲は真っ暗。
半年間、退屈な運転を続けました。


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