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格安航空便・・・イギリス・フランス5年間の赴任生活<第32話>

私はイギリスの工場とフランスの工場の両方での生産技術を担当していますが、フランス工場での仕事の比率が増えてきました。フランス工場はマルセイユから西へ高速道路を45分ほど行ったところにあります。
ロンドン⇔マルセイユを頻繁に往復するので、出張旅費削減のためLCC(格安航空便)を使うことが多くなりました。 

ロンドン/マルセイユ間は飛行時間1.5時間くらいなので、東京から九州までと同じくらいのフライトです。当初はBritish Airwaysを使っていましたが、正規料金は往復5万円以上します。でも、イギリスのLCCの一つである○○Jetだと、一ヶ月先の格安チケットはなんと往復 数千円になります。

 私が気づいた格安チケットを提供できる仕組み
・CA(客室乗務員)は、夏はカジュアルなTシャツっぽい制服を着ています。(余計なコストはかけない)
・国際便ですが、機内食は出ません。(時間が短いので不要)
・到着後の機内掃除はCAが自らやります。(外注費用はかけない)
・ロンドン・グラスゴーを拠点として欧州の各国へ多数の路線がありますが、飛行機は何度も往復して夜には拠点空港に戻ってくる。そのため、CAは自宅通勤が可能で、海外の高価なホテルには宿泊しない。 

後で話題に出ますが、イギリスには△△エアーというライバルのLCC航空会社があります。乗ったことはありませんが、ここも驚くほど飛行機代が安いようです。
この航空会社の戦略は、
大都市から離れたあまり人気のない地方の空港同士を結んでいます。航空路線ができれば観光客が増えることを理由に、その地方都市・空港に運行費用を一部負担してもらっているみたいです。
しかし、一定期間運行しても乗客が増えず利益が上がらないと、さっさと路線を廃止してしまうため、時々ニュースで批判されています。 

さて○○Jetですが、私が利用するロンドン/マルセイユ便には、ユニークな男性CAがいます。サービス向上の一つだと思うのですが、アナウンスがとても面白いのです。
風貌は 日本のオネェ系タレントの◇◇トオルに似ていて、ちょっと小柄で細身。いつもにこやかで、アナウンスもそれこそオネェ口調です。


(出発時)
皆さま 本日は○○Jetにご搭乗いただき、誠にありがとうございます。
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離陸後、目的地までの飛行時間は 1時間27分13です。
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安全のため非常時のライフジャケットの装着方法の説明をします。
通路のとってもカワイイ乗務員のお姉さんをよ~くご覧ください。
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(到着時)
本日のフライトを楽しまれたでしょうか。
もし、本日の私どものサービスに不備がありました場合は、苦情は ”△△.com”まで ご連絡ください。


△△は上で説明したライバルの航空会社のURLです。

なかなか 機知に富んだサービスで、乗客は皆クスっと笑ったり爆笑したりして 1.5時間のフライトが 退屈せずに過ごせます。

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