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トミーロード・・・イギリス・フランス5年間の赴任生活<第69話>

私の勤務するフランス工場には、総合事務所のある本建屋と、開発設備のある新建屋とがあります。
日本本社で開発された新製品をフランス工場で製造するための技術指導をするのが私の業務なのですが、そのための新しい設備を新建屋に導入しました。
日々の運転状況を管理するために、私のデスクは新建屋にありますが、総合事務所にいる工場長との打ち合わせや事務手続きのために、一日に何度も2つの建屋の間を行き来します。

2つの建物は100mくらい離れており、その間の敷地は整地しておらず野原のようになっていますが、毎日毎日往復するうちに、草が生い茂っていたところが踏み固められて 結構立派な小道になってきました。私の名前からとってトミーロードと名づけられました。
今ではGoogleマップの衛星写真でも見えるようになっています。

会社の南側には平原がずーと広がっており、トミーロードを行き来するたびに 仕事を忘れてついつい見とれてしまいます。

また、マルセイユの近郊には 航空機会社のエアバス社のフライト試験場があるらしく、エアバスA380(総2階建ての飛行機)が上空の低いところをテストフライトでゆっくり何度も旋回しているのを見ることがあります。
トミーロードの途中で立ち止まって、しばらく空を見上げています。

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