ひとりで山に登って、思うこと
【2人の息子たちに伝えたいこと(24)】
以前、書いたことは、ここにまとまてあるよ!「★」
なんで、ヒロシはひとりで、山に登るんだろうと、2人は不思議に思っているかもしれない。
僕が20代の時には、自分がひとりで山に登るようになるなんて、夢にも思わなかった。
でも、今、僕は上高地の山小屋に泊まって、明日の天気を気にしてる。
上高地の夜は静かで、10月下旬なのに、山頂は雪が降っているみたい。
僕は冬山には登らないことにしているから、明日は麓の上高地でぶらぶらすることになりそうだ。
人生で無理なく引き受けられるリスクは、自分でコントロールできる範囲内にすべきだろう。範囲を越えれば、事故が起こる。
僕には冬山のリスクはコントロールできない。
山に登るとね、自然が僕に迫ってくる。
街での悩みなんか、わすれてしまうくらい、今、この瞬間に生きていることと、死を意識させられる。
山々の連なりに囲まれていると、自分の存在の小ささに気づく。ああ、僕は自然に生かされているんだなと思う。
自分は生きている
そう思って、いろんなストレスと闘っているときには、
自分が生かされている
とは、思えない。
でも、山に来て、自分ひとりの力なんて大したことないんだなと、思い知らされると、街での感じ方が変わってくる。
精一杯生きよう
でも、所詮は生かされている身だから、
感謝して、生かされよう
そう思えるようになる。
感謝して、生かされる
感謝して、生かされている場所で、力を尽くす
自分の力の限界を知る
そんな生き方は、20代では理解出来なかったけどね。少し長く生きてみると、そんなものなのかなと思う。
僕は、山で素晴らしい景色に心を動かされながら、生かされていることに感謝してる。
もし、2人が街での毎日にちょっと疲れたなと思うことがあったら、山に向かってみるといい。
上高地の麓から、山頂を眺めるだけも、山が僕らを包み込む。
山に登るなら、快晴の日を選びたい。
山に向かうと決めたら、毎晩日付が変わる頃、週末の長期予報をスマホで確認するんだ。
1日ずつ長期予報が近づいてきて、だんだん予報が詳しくなってくる。そして、その変化に一喜一憂する。
その頃からもう山行は始まっているんだよ。
今年は、今回が最後の山行かな。僕の力量では、雪山は難しいからさ。
また、残雪が無くなったら、新緑の山々に会いに行こう。
ヒロシ