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スタジアムにお味噌汁とおむすびを。

1月29日、江戸川区陸上競技場にて、新しいチャレンジ。
なんと仲間と一緒にキッチンカーで出店させていただきました。

2019年ワールドカップでは、スタジアムで国歌やアンセムを歌って、海外の選手やファンをおもてなししました。国歌やアンセムを歌う瞬間を共にすることで、海外の選手やファンに喜んでもらえる、双方に良い思い出ができる、ということから始まったプロジェクトでしたが、僕の根底にある想いは、試合以外の時間も盛り上げたいというものでした。

ラグビーの試合はめっちゃおもろい。でも、その他のエンタメ性が少ない。他のスポーツでは試合の前にショーがあったり、スタジアムがテーマパークのようになっているケースもあるが、ラグビーらしさを大切にしながら盛り上げるにはどうしたらよいか。考えた上での一つの形が、Scrum Unisonでした。日本人の寛容さと相まって、本当に良いプロジェクトになったと思っています。

次は国内の試合に、何らかの貢献をしたい。観客としてスタジアムへ足を運び、あらためて感じた課題の一つがスタジアムフードでした。

現役時代から、スタジアムフードの選択肢を増やしたいという想いがありました。様々な方が訪れるスタジアムで、健康志向な方、Veganなど様々な食嗜好の方が選べるものが少ないと感じていましたし、寒い冬には温かい食べ物・飲み物がもっとあってもいいとも思い、自分なりに何かできないかなと考えていました。

そこで今回は、日本人にとって馴染み深いお味噌汁とおむすびのセットを提供してみよう、と発想しました。

現役時代、海外での試合は、おむすびを食べ、日本を感じて、戦っていました。海外遠征へはインスタントの味噌汁を持参し、飲んでホッとする時間を大切にしていました。おそらく多くの日本人アスリートにとって愛着のあるおむすびと味噌汁は、試合との相性も良いのではと考え、挑戦してみました。

とりわけ僕は、味噌汁が好きです。
どんな野菜の良さも引き出してくれる本当に素敵な食品だと思っています。

昨年、マルコメさんの社内認定資格である、味噌の伝道師「味噌アンバサダー」の資格を取得させていただきました。その研修で、日本人の味噌の消費量は40年で40%ほど減少していると知りました。
味噌は、日本人が古来から大切にしてきた発酵食品であり、貴重な植物性タンパク源の一つです。昔、飛脚は味噌玉を持って長距離を走り抜いたとも言われています。そんな日本ならではの素晴らしい食品を、多くの方に見直していただきたいと思っています。

もう一つ、今回は、市場で値段がつきにくい野菜を積極的に購入し、料理することに挑戦しました。

僕たちはこれらの野菜を「ベンチ野菜」と呼んでいるのですが、ロジ周りで傷つくなど様々な原因で一部が固くなったり潰れたりしている野菜は、市場に出ないまま廃棄されてしまうことがあります。豊作で値崩れしてしまうときには、畑で廃棄されることもあります。これらの野菜をフェアな価格で取引することは大切なことだと考えました。

日本で食品ロスとして統計されているものだけでも、年間600万トン以上の食品が廃棄されています。
この現実を自分ひとりで変えることは難しいかもしれない。でも、食品の現実について考える人が増えて欲しい。その想いを持って行動しています。

僕たちのこういったアクションに賛同して下さったのが、マルコメさんです。昨年から始めた企業と我々アスリートが共同で取り組む社会問題解決プロジェクト「TEAM FAIR PLAY」へ、最も早く手を上げ、サポートを続けて下さっています。

今回のお味噌汁には、畑で一部結晶化してしまった自然栽培のじゃが芋や、輸送中に自らの重みで潰れてしまった大玉トマトなどのベンチ野菜を使いましたが、マルコメさんの味噌で美味しいものに仕上がりました。

おむすびは、僕の好きな玄米で。
実は、健康的なおむすびを美味しく食べてもらえたら、という思いで、無農薬玄米に50穀以上の雑穀を混ぜていました。
当日は僕もおむすび作りに参加しました!
心を込めてやさしく握りましたがいかがでしたか?

パートナー企業さんと共に、ほんの少しでもスタジアムの盛り上げや社会課題の解決に向けたアクティベーションを実現できて、僕としては本当に良かったなと思っております。

今シーズン、江戸川区陸上競技場の合計5試合へ出店予定です。もしかしたら他のスタジアムでもできるかもしれません。違うスポーツの会場でも良いかもしれません。皆でこの輪を少しずつ大きくしていきたい。一緒にやってくれる仲間が増えてくれたら嬉しいなと思っています。

次回は、2/26(土)の江戸川区陸上競技場でお会いしましょう。

次はおそらくベンチ野菜のじゃがいもは出てきません。
野菜の旬とともに、毎回具材は変わります。季節を感じられる味噌汁になるのではと僕自身も楽しみにしています。


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