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「お身体はお大事になさってください」(下の小説のあとがき、反省会、備忘録)


雨の夜更けにこんばんは、noteの片隅でたまになにかを更新している広瀬すずじゃなくて広瀬ケンです。ちなみに名字の広瀬は、すずさんからじゃなくて、幼少の頃にお世話になった病院の名前からとっています。

さて毎度毎度ではございますが、小説を書いたあとの宴です。あとがきです。しかしまだ一滴も飲んじゃいません。昨日は一念発起して会社を休んで小説を書いたので、今日は朝からまじめに仕事をして、だいぶ目がしょぼしょぼしています。


6月30日に会社を休んで小説を書く

今回の企画は6月30日の朝まで、締め切り当日まで、参加しようとは思っていませんでした。なぜならみなさんの作品がいつものことではございますがハイレベルでございまして、例の疫病騒動で仕事もイレギュラーだらけで、とてもなにかを書こうという気分にならなかったからです。外野のまま、傍観して終わる予定でした。

でもですよ。

みなさんが闘っているところを、ただ見るだけで、やれあれがいいだの、やれあれが最高だのと感想を述べるだけなのは「逃げ」ではないかと、そう思ったのです。闘っても負ける。いいでしょう、負けてもいいじゃない。勝ち負けはおいといて、そもそも勝ち負けじゃなくて、自分がいま闘いうる力を最大限に出し切って、それで笑われたっていいじゃないかと。

「みんなが真剣で戦ってるところを、なんでおまえは割り箸やねん」という心の声をふりきって、リングに上がろうと、そう思ったのです。いてもたってもいられなくなって、会社を休みました

「感情は表現しない」

テーマは「感情を表現すること」ということで、私のもっとも苦手とするジャンルではありますが、ひとつだけ決めていたことがあります。

それは、主人公が「泣かない」ということです。「泣かせない」ということです。つまり「感情を表現しない」ということです。趣旨と大きく矛盾します。主人公は泣いていないのになんだか悲しい、とか、切ない、とか、そういう雰囲気を醸し出したかった(自分で言うのは恥ずかしいがこれは備忘録)。

成功したかどうかは不明です。いま読み返すと、この文はなんだろう?この単語はなんだろう?そもそもこの題名はなんだろう?とクエスチョンマークだらけですが、昨日の時点では全力を出しきって頭がまっしろでした。

(ちなみに最後まで悩んだのが題名でした。最初は「マイメロディ」だったんですが、どうしてもマイメロちゃんが浮かぶし、おさまりが悪いので、次は「言葉も物語も女の子も」にしたんですが、これも頭に残らないしで、けっきょく今の題名です。カクテルの名前です)

どうして主人公はキャバ嬢なの?

40オーバーのおっさんが、キャバ嬢を主人公にして小説を書く、というのは、まあ無理があります。無理を承知で最後までおしきりました。

上の「感情を表現しない」と関連があるのですが、「僕」にしたら、対象が近すぎて、最後はドロドロになりそうな予感がありました。距離があるからこそ、客観視して、書ききれるのではないかという目算でした。

でもこれはきっと「逃げ」ですね。本当は、真正面で対象を見据えて、「僕」で書かないと。でも、その力がまだない。力というよりは、覚悟がない。うん。書こう。2020年の後半は「僕」で、同じテーマを書こう。

謝意

この機会をくださった主催者の方、関係者の方、みなさんに感謝を申し上げます。先に上げてくださったみなさんの作品を読んで、心が大きく動かされて、締切に間に合うことができました。ちょっとnoteから遠ざかっていたのですが、またなにかを書きたいと思いました。

いい内容というのは、ただ感動するだけじゃなくて、「わたしも書きたい」と突き動かすものなんだなと、あらためて感じました。

というわけで、ありがとうございました。みなさん、お疲れさまでした。主催者の方はこれからが大変だと思いますが、お身体は大事になさってくださいね。


広瀬ケン

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