見出し画像

【書評?】夜に啼く鳥は

夜に啼く鳥は 千早茜著 角川文庫

はじめに

これはあくまで書評?であり書評の体を成していない可能性があります。読書感想文だと思って読んでいただけるとありがたいです。そしてここに書いてある感想は、全て個人の感想であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

あらすじ

不老不死の一族の末裔としてただひとり強大な力を受け継ぎ、現代の都会でひっそりと暮らす御先の前に同じ力を持つ青年・四が現れた。彼らは性別を持たず、治癒能力があり老いることもない。少女のような外見のまま150年以上の時を過ごす御先は、自分の体質を恐れ逃げるように生きてきたよんと行動を共にするうちに、自らが過去に里で犯した罪と向き合い始める。「わたしは誰かを愛せるのか」。時代を超えた、愛と命の物語。
(裏表紙より)

感想

千早茜さんの本は、どれもカバーが素敵な気がするのは私の気のせいでしょうか。今回のカバーイラストもとても素敵。本当は違う本を買いに行ったのに、ジャケ買いしちゃいました。

不老不死憧れる人も居るのでしょう。私は絶対にごめんだけどね。第一章は御先の祖先であるシラの物語を、御伽噺のような雰囲気で語っていく。シラの物語はとても切なく、哀しく、痛々しくて、けれど何故かとても綺麗な気がした。

第二章からは御先がメインになっていくのだけれど、第一章の御伽噺調とは打って変わって、時にコミカルに物語は淡々と進んでいく。生きるとは、死ぬとは、老いるとは何なのか。

四と出会った御先は、それまでよりも多くの人と関わるようになる。その関わる人々もそれぞれに悩みを抱えていて、御先はその悩みに寄り添うわけでもなく淡々とその答えを導きだしていく。

その中で御先は何を見つけたのか。そして探し続けていた愛する人とは出会えたのか。それは読んでからのお楽しみということで。

少し不思議なけれど、切なくて痛みを伴う物語だったなと個人的には思います。

終わりに

千早茜さんの作品は、合ったり合わなかったりけっこうするのですが、今回は自分に合っている作品だったなあと思いました。テーマは重めですが、読みやすい作品だと思いますので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

今回は千早茜さんの【夜に啼く鳥は】を書評?してみました。

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,330件

よろしければサポートお願いします。頂いたサポートは治療費や創作活動に使用させていただきます。