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顧客経験価値による改善とは

先日設立したCX Value Lab株式会社では、サービスや製品を顧客経験価値、即ちCustomer eXperienceの軸で改善を図っていくことを軸としています。ここで「顧客経験価値」は昔からマーケティングの近視眼として頻出する「顧客目線でものごとを考えましょう」という点と入り口としては同じです。では「顧客経験価値でサービスを良くする」というのはどのようなことなのでしょうか。私なりの解釈をお伝えしたいと思います。

課題解決こそ価値

世の中のすべての仕事は課題解決で成り立っています。外出先で空腹を満たしたい際にレストランへ入るとします。私の課題は食事で空腹が満たされ、その状態に対して価値を感じて、要求された代金を支払います。私の課題はそこで解決されますが、私の課題を解決するためにレストランとそのバリューチェーンの川上ごとに課題があります。食事を創るための具材や調理器具、具材をレストランへ運ぶための配送業者、配送業者が使用する業務用冷蔵車を生産するメーカー....と、その各プロセスや背景に無数の課題が解決される必要があるのです。我々の扱うサービスも含めて、世の中に存在するあらゆるサービスや製品は対価を支払う顧客の課題を解決することが本質的な価値であると言えます。

Input -> Check -> Identify -> Action

私は上記4点のプロセスで課題解決を図ります。私なりの課題解決ステップというものでしょうか。ただ言葉は異なっていても、このプロセスで業務をされている方は多いと思います。ではあえて川下から見ていきましょう。

Action

ここは具体的なアクション、クライアント様に提示する企画であったり、改善案であったりします。当然ながら、このアクションプランは的を得ていて、クライアント様の期待値を上回る提案を行って初めて成功と言えます。その策定に際しては分析によって課題の真因を特定する必要があります。また、たいていの場合は場当たり的な対処療法ではなく、根治するための解決策の提示がより価値が高いと言えます。

Identify

私が過去の実務経験や大学院での学びの中で気づいたのは、具体的かつ効果的なアクションを設定するためには、イシューを特定する(=Identify)ことが最重要であるという点です。イシューとは「いま語るべき問い」のことで、イシューの特定がゆるかったり、ブレていると川下のアクションは現実との乖離、ギャップが生じます。このプロセスでは「なぜ」と「だから何が言える?」を繰り返します。この繰り返しによって、課題が特定されます。

Check

続いてCheckはinputで入った情報を様々な枠組み(フレームワーク)で分析します。大学院での3年間に、経営の全体像とフレームワークを自分なりに可視化し、Indentifyのプロセスで分析ができるようにしていますが、昨今の指数関数的変化が起きる不確実性が高い業界が多く、どちらかと言えばその業界も見ますが、よりマクロによる俯瞰的なフレームワークから使用します。また、フレームワークで当てはめることが仕事でもアウトプットでもなく、そこから何が言えるのかが重要です。

Input

実態調査のフェーズで、定量的と定性的なファクトを中心に集めます。特に定性的なデータを集めるためには実際に使用している顧客の声や、現場で応対しているスタッフの声を聞くことが最も大切だと思っています。
一方で、ここで定量的なデータから何かを分析するということは手順として始めないようにしています。数字はあくまで結果でしかなく、数字だけを見ると、調査をすすめる中での仮説とつい当てはめてみてしまい、結果的にイシューの特定に至りません。従って、inputとcheckというプロセスをあえて分けています。

顧客経験価値とは課題解決

私たちの事業領域の一つ「顧客経験価値によるサービス・製品改善」は上記通りの課題解決ステップに沿って行います。Inputに際しては、顧客の声やスタッフの声というファクトがある一定数揃えば特別難しいことではないため、SaaSだけではなく、あらゆる業種の方々のお手伝いができると考えています。ぜひ気軽にお声がけください。

CX Value Lab株式会社 https://cxvaluelab.com/


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