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noteで生まれた、ぼくの新しい人格「三国志好きの変態」

佐藤です。会社を休んで三国志の研究をしています。

京都の二条城そばのホテルに泊まってます。ここにくると、内省的になります。振り返りの記事を書きがち。
二条城付近にくると、ターニング・ポイントがきます。もしくは、ターニング・ポイントを予感すると、このホテルを予約するのか。※徳川慶喜が大政奉還した気持ちが分かります。※ウソです。

「天才」と「変態」

落合陽一さんの本を読んでいるんですが、「天才」と「変態」について述べている箇所があります。

「フィギュアスケートの天才」は、失敗したとき、ツブシがきかない。ゴルフやテニスに転向できない。
「天才建築家」は、建築士にしかなれない。しかし「建物好きの変態」であれば、建築士だけでなく、建材や重機の開発者になれるかも。インテリア・コーディネーターや都市計画の専門家にも。
「天才ギタリスト」の将来は狭いが、「音楽好きの変態」であれば選択肢がひろい。ギターをひく以外にも、関連の仕事は無限にある。

落合さんによると、「変態」には、「才能」という言葉だけでは表しきれない猛烈な執念のようなものがある。……

わが分野での「天才」と「変態」

ぼくは、三国志(をはじめとした中国史)関連のウェブページを作っていて、今年で15年になります。では「三国志の天才」かというと、ぜんぜんそんなことはないです。
経済資本・文化資本にめぐまれた同世代のエリート研究者が、さいきん世間にようやく認知されました。

落合さんのいう「天才」の称号は、この分野では、柿沼先生のものだと思います。早稲田大学の教授なので、授業に出席させていただいてます。※おもしろい本なのでオススメ

もともとぼくは、天才タイプでもない。「天才」レース(大学院への進学)は、つぶしがきかないから、早々に逃げました。
金銭的な不安から、妥協して会社員を15年もやっちゃいました。

近日、面識のある柿沼先生(2歳だけ年上)が、悠々と「天才」の座に「即位」なさる様子を、階下に整列した「その他大勢」として見ていました。あの玉座を狙うなんて、最初からムリ(知ってた)。自分が「三国志の天才」を目指すのは、いよいよ愚策。分かりやすくて助かります。

そこで!!
ぼくが目指すのは、「三国志好きの変態」ですよ。
題材に対する執着心や執念は、そこそこある。会社員を15年やりつつ、ウェブページの更新を絶やさず、シロウトなりに論文を書いたり、本を書いて売ったり、講演を受けたりしている。文は書ける。遊んで暮らせるお金はある。「変態」としての柔軟さは目指せる。

「天才」フィギュアスケーターは、世界大会で順位がつけられる。「天才」ギタリストも音楽業界でかっちりとした序列がつく。受賞歴とか肩書きがものを言う世界。勝者総取り(ウイナー・テイクス・オール)。2位以下は、存在しないも同然。
いっぽう「変態」は、ぶよぶよと活動範囲を変化させてもいい。

このnoteは、「三国志の話をしない」というマイ・ルールを課しています。noteの上でも、歴史の中身の話、紹介や解説をしているひとがいますけど、ぼくは一切やってないんですね。
べつに三国志に詳しくないからじゃないんですよ(笑)

日本の三国志研究の第一人者の渡邉義浩先生に習ってます。ちょっと古い話では、映画『レッドクリフ』の監修もなさっていました。

「天才」レースは最速で挫折したけれど、物怖じせずに「天才」たちに会いにいく行動力はあるんです。ポイントが高いですね。※自画自賛

ぼくの場合、三国志については、すでに発信場所(ウェブページ)があったのと、三国志を経由せず、獲得できる読者(がいるならば)と出会いたいという方針があった。
※今いる二条城そばのホテルで、noteのアカウントを作って、1本目の記事を書いた。まじ二条城の「内省」エネルギーは異常!!

「除く三国志」のぼくの人格が、このnoteのアカウントです。「三国志の天才」レースに参加できなかった。その代わり?に、「三国志好きの変態」としての柔軟さと多様さをつちかえた。
「除く三国志」でも、記事をひとさまに読んで頂ける。「三国志の天才」を目指さずとも、「三国志好きの変態」として自分なりの裾野の広がりを持てる。それを気づかせてくれたのが、このアカウントなのかなと。

落合さんの職業「メディア・アーティスト」ってよく分からないんです。落合さんは「変態」を自認されてます。「変態」の柔軟さは、既存の肩書きで語り尽くせないのが特徴。ぼくも、自分が何者かよく分からないですけど、「変態」ならばそれでいいのかも。

ただし「除く三国志」の人格が便利だからといって、三国志への執着が消えてしまったら、ただの「意識高い系」。落合さんがきつく戒めていることです。さいわい、三国志は好きで、勝手にやってるのでいいです。

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