カネで魂を売り渡していないか/Twitter自爆の教訓

佐藤です。数日前、Twitterというアプリの「改悪」を記事にしました。「1年後には、友達がだれもTwitterを見てない、という未来まで想定してもいい」と書きました。
noteの文は事後変更できますが、いじってないです(笑)

どうやら今朝(アメリカ時間の昨日?)Twitterの仕様が、以前のものに戻ったらしいです。
アプリのマイナーチェンジ、アップグレードは、日々行われています。目くじらを立てたら、キリがない。あるサービスが改悪されたら、他に移籍すればいい。ぼくは「声をあげる」つもりはなかった。正直、Twitterのことは、どうでもよかった。

今回のことを、なぜわざわざ記事にしたか。Twitterというアプリのアイデンティティを損なう「自殺行為」だと思ったからです。お金(収益化)目当てで、アイデンティティを損なう。この「自殺行為」は他人ごとではない。教訓になるぞ、と思いました。

もともとTwitterの特徴は、

 ① フォローしたものを表示する
 ② フォローしていないものを表示しない
 ③ 投稿された時系列で表示する

でしたが、今回で舵を切ったのは、

 ① フォローしても表示されない(ことが多い)
 ② フォローしていないものを大量に表示する
 ③ アプリ運営元のお薦めの順番で見せる

①と②は「フォロー」という行為・概念を破壊するものでした。③は「タイムライン」という言葉を無意味にした。なぜこんな変更をしたか。

 ① フォロワーに表示されたければ、宣伝費を払え
 ② フォロワー外に表示されたければ、宣伝費を払え
 ③ 表示順位を上昇させたければ、宣伝費を払え

と、Twitterがユーザー全員に迫ったんですね。宣伝費を払わないユーザーは、事実上のアカウント停止(ソフト・バン?)に近づく。

宣伝費を払えというのは、「TwitterPro」というサービス?です。申し込んでみたら、こんな画面になります。※いまも仕様は継続中

無題

ツイートするたび、すべてのつぶやきを「ワンクリック」で「プロモーション」できる。つまりTwitterは、ウェブ広告のお手軽☆出稿ツールにしたかったんでしょうね。SNSで「いいね」を押すような軽い感覚で、広告費を決済して払ってね。画面の設計からして、こうです。目にわずらわしい。

Twitterは、ユーザーや反応の絶対量が多いから、「こいつはカネになる」と思ったんでしょう。
株価が半減し(上の記事参照)、利益を上げろ、というプレッシャーがかかった。そこで、これまでユーザーに「give」してきた分を、マネタイズ(お金に変換)しようとした。営利企業として正当だが、やりすぎた。
カネのために、アイデンティティを殺した。

Twitter社なりの考えがあって仕様変更したはず。十分に討議し、お金や人手を投入し、満を持して改変したはず。少々のクレームで路線転換するとは思えない。アクセス数や広告費など、「数値化」された莫大な不利益が出たから、取り下げたのでしょう。※知らんけど
タイムリーに撤回できたのは、すごい。でも企業として「やりたいこと」は明確になった。形を変えて、徐々に同じことをするはず。ぼくは、仕様に戻ったことにたいし、「さすがTwitter社!ありがとう!使い続けたいよ!」とは思ってないです。(mixiよりはリカバリ早かったですね笑)

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