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メルカリを退職し、「デジタル格差」と向き合うプロダクトを生み出す会社、 WE UPを創業しました

こんにちは、はじめまして。伊藤(@itohiro_jp)と申します。
2021年4月に株式会社WE UP(ウィーアップ)という会社を創業しました。

創業から約半年ほど経つのですが、この記事では創業初期の思いや、自分がこの会社を通して何を成したいのかについて記したいと思います。
数年後振り返ったときに、この記事を見て自分が原点に立ち戻れるような、そんな記事になったら良いと思っています。

この記事で話していること

先にサマリーです。以下の内容をまとめています。

・私は誰か?
・前職への感謝
・何をやってるのか?どんな会社を創業したのか?
・なぜ一人でやっているのか?
・半年経ってみて思うこと
・どういう会社にしていきたいか?
・仲間を探しています

私は誰か? (自己紹介)


itohiro
と申します。熊本県出身の25歳です。
熊本の阿蘇という大自然に囲まれた町に生まれ、高専(5年間)、筑波大学といった流れで技術畑を通って生きてきました。
趣味は休日の銭湯・サウナ巡りと、ふらりと行ったことない街に電車で行くことです。
2018年新卒で株式会社メルカリにプロダクトマネージャーとして入社し、インターン時代から含めて約4年ほど、様々なプロダクト開発に関わらせていただきました。2021年の3月に退職し、4月に株式会社WE UPを創業したという流れになります。

前職への感謝:メルカリ・メルペイについて

新卒で入社したメルカリですが、当時の自分の選択を褒めてあげたいくらい本当に最高の環境でした。

インターンで入った当時はまだ上場しておらず、今より規模感も小さかったですが、相手にリスペクトを持ち、各自のプロフェッショナル領域を最大限に活かしながら働く人達が多かった記憶があります。
また、新卒も中途も関係なくフラットに評価してくれる環境でした。

会社が成長していく過程で、多くの課題や新しい事業機会が生まれましたが、その度に複数のチームを渡り歩きながら経験を積むことができました。
何よりも課題が出る度に先回りして解決に向かう経営陣の動きや、誰もが別チームの取り組みを知ろうと思えば知れる情報の透明性、ドキュメントに落として自分の成果を発信できるwikiの文化など。初めて働く会社の働き方が自分のベースとなるように、メルカリの働き方を新卒の自分にインストールできたことは財産だと思っています。

インターン時代に取り組んだメルカリNOWプロジェクトのメンバーと

大半のことは社内のwikiに残してきたので、このくらいにしますが、メルカリは今後も更に非連続に成長していくだろうと思っています。

最終出社日には現メルコイン社長の @naokiさんから、「1度スイングしてうまく行かなかったしたとしても、当たるまで何度でもスイングしていこう」と送り出してもらったので、最後の最後まで、清々しい感謝の気持ちで会社を出ることができました。ありがとうございました。

WE UPという会社を創業しました

メルカリを退職し、会社を創業しました。WE UP(ウィーアップ)という会社です。

何をやってるか?

やっていることは大きく2つです。自社プロダクトの開発・運営事業と、企業様向けのプロダクト開発支援 / DXコンサルティング事業になります。

・自社プロダクト事業
自社プロダクトを開発しています。SaaSプロダクトを開発中です。

・プロダクト開発支援 / DXコンサルティング事業

プロダクトマネジメントの経験を活かし、受託開発と様々な企業様向けにシステム開発のサポート事業を行っています。

プロダクトマネージャーとしての経験を活かし、主にシステムの要件定義から、業務フローの再構築、組織規模にあったSaaSの選定、導入支援などを一気通貫してサポートさせていただいています。 現在は、企業内の業務基幹システムから、C向けサービスまで幅広く請け負わせていただいています。

また、並行しながら自社プロダクトを開発しており、会社の目指す姿、実現したい社会に沿った内容のプロダクトを年内中のβ版リリースに向けて開発を進めています。(会社の目指す姿は記事の後半に書いています)

現在は、前者の売上を元に自社プロダクトを絶賛開発中のフェーズになります。

なぜ起業の選択をしたのか?

学生時代の頃から、いつかチャレンジしたい気持ちはあったのですが、前職の途中から、私自身が自分ごと化できることをやっていきたいと思ったからです。

前職の最後に関わっていたあと払いの事業では、金融という事業領域の難しい部分を知りました。それは、事業を伸ばそうとすると一定数マイナス方向の人を生み出してしまうポテンシャルを秘めているという点を強く感じたからです。

例えば、リボ払いをケースにあげましょう。リボ払いは、分割して支払うという手段を提供し、その時点で手元に資金がない人が未来のお金で返済するという可能性を提供します。しかし、利用者によってはサービスの性質を正しく理解せず、知らず知らずのうちに金利を払い続ける人を増やしてしまう可能性があります。お金に対するリテラシーがある人とない人には壁があり、企業によっては後者から搾取できてしまう構造があることを知りました。
前職ではきちんとそのあたりの議論がずっとされていたので、そのような邪悪なサービスになることはありませんでしたが、自分の中で、「これは本当に人を幸せにするのか?正しく考えれる人たちがいなくなったら邪悪なものになる可能性があるのではないか?」という思いがずっと存在し、腹落ちできないままモヤモヤしていた自分がいました。

自分たちが取り組んだ時間が社会の最大幸福になり、私たち自身が腹落ちできて納得感あるものに取り組みたいという思いが強く生まれたこと、そしてチャレンジしたいという気持ちもあわせて、この25歳の今のタイミングで起業することにしました。

誰とやっているのか?

現在は代表の私1人だけの会社です。
様々な方々に協力をいただきながら、複数名の業務委託の方々とサービスを開発しています。
記事の最後に記載していますが、絶賛、フルコミットで手伝っていただける仲間を募集しています🙏 (切実です)

なぜ1人で起業したのか?

複数名で創業することも考えましたが、いけるところまでは代表自身が自分の責任で前に進めながら、この会社がなにをやる会社なのか、会社としての核を固めたいと思ったからです。

自分はたまに人の意見に流されやすい部分がある人間なので、複数人でスタートすると、本当にこれからやりたいことがブレてしまう可能性があると考えていました。

やるからには、我々の存在が社会全体をプラスの方向にすすめていくそんな会社を作りたいと思っています。会社は経営者が頭で描くことがすべて、むしろそれ以上はならないという話を聞いたことがあり、会社としての核の部分を時間をかけて決めたいと思っていました。

実際にお仕事をいただき会社としての売上を作っていくなかで、徐々に作りたいもの、やりたいことが見つかってきたので、創業初期の選択としては間違っていなかったと思っています。

実際に1人でやってみてどうだったか?

創業してまだ半年ほどですが、たくさんの学びがありました。創業の初期を一人で進めることは良い点と悪い点それぞれあったと思います。

良かったこと
・自分の意思決定で前に進めることができた
・会社としてやっていきたいことを決めることができた

悪かったこと
・当たり前だが思った以上に1人でやるということは精神的にきつい
・やりたいことに対してスピードがでない
・たまに自分に甘えてしまう

1人だと、良くも悪くも結果はすべてが自分の責任です。間違いなく前に進んでいる部分はあるのですが、チームとして行っている組織とは雲泥の差があると思っています。
会社としてやっていきたいことも定まってきたので、これからはチームを作って前に進めていくフェーズに突入したと思っています。

どういう会社にしたいか?

WE UPのミッションは「デジタル格差を是正し、人の可能性を底上げする」です。

会社をやめ、これからの自分の時間を何にかけていきたいかを考えた時に、世の中を大きく前に進めることよりも、社会が前に進んでいく中で取り残されていく人たちをマイナスからゼロにもっていき、そこからプラスへと底上げできるような事業・組織を作りたいと思いました。

それは、私自身がソフトウェア開発に関わる中で、それらを使える人と説明しても使いこなせない人たちが存在した経験から思ったことです。

特に私の地元では、まだまだアナログな作業が残っている会社が多く存在しますし、パソコンの使い方一つにとっても思ってる以上にハードルが高く億劫に感じている人たちがいます。
メルカリ時代にお客様リサーチで地方を回った時も、サービスを利用してもらう中で思いがけない部分に説明が必要であったり、いかに自分の中の当たり前が通用しないかということを気付かされました。

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※ お客様からのフィードバック会に参加したときの自分です

昔、「港区の頭で機能を考えるな」ととあるデザイナーさんに怒られたことがあるのですが、おっしゃるとおりで現在のシステムはまだまだ全員にとって使いやすいものとはいえず、デジタル格差は広がり、取り残されている人たちが存在する社会だと思っています。

社会全体で、デジタルトランスフォーメーション(DX)が様々な場所で叫ばれる中、新しいSaaSが導入され、これまで利用していたツールが大きく変わってきています。企業の中や自治体、市民向けのサービスなども、これまでの開発ベンダーが作っていたレガシーなシステム上での業務から、SaaSを含めた新しいシステムへと置き換わっていっています。

参照:https://enterprisezine.jp/news/detail/14573

そんな変革のタイミングにおいて、一番多いと言われている課題が「ソフトの利用方法が分かりにくい/使いこなせない」という課題です。

日本全体のデジタルリテラシーは、OECD加盟国の中でも最下位に位置しており、ソフトウェアを正しく使いこなせるようになるための教育が十分に行き届いていない国だと言われています。先進国の中で最もデジタル格差が広がっている国だと言えるのです。

参照:https://blog.hitachi-net.jp/archives/51737213.html

当たり前ですが、サービスを提供する側と利用する側には大きなデジタル格差が存在しています。デジタルツールを駆使してコンテンツを生み出すことができる人たちが、そうでない人たち向けにシステムを作り提供しています。
新しいSaaSを入れていく云々の前に、ツールを使いこなせないといったデジタル格差の課題が日本全体のデジタルトランスフォーメーションのスピードを遅くしている大きな問題だと思っています。

私はこの会社を通して、ITリテラシーがそこまで高くない方々を様々な方面からデジタル化の支援をしていけるような事業を展開していき、デジタル格差の是正と底上げを目指したいと思っています。
「WE UP(ウィーアップ)」という社名もそのような社会全体の底上げをしていきたいという思いを込めて命名しました。

現在はそういった思想に沿ったプロダクトを開発中です。こちらはまたリリースした際に記事にしたいと思っています。

更新:2022/03/30
2022/03/14にガイドサポートプラットフォームWE UPというサービスをリリースしました。詳細はサービスページをご覧ください。

仲間を探しています

本当は現在開発中のプロダクトのリリースと合わせてnoteを書く予定でした。しかし、さすがに1人で進める限界を知ったことと、もっとスピードを上げるためにも組織を作っていく必要性を感じ、このタイミングで発信することにしました。

「早く行きたければ一人で進め。 遠くまで行きたければ、みんなで進め。」ということわざがありますが、自分がこの会社を通して実現したい未来を作るためにも、本当により良いものを正しく作っていける開発組織を作っていきたいと考えています。

どんなサービスを作ってるのか聞いてみたいという方でも構いません。
社会をより良い方向に進めることができる面白いサービスだと思うので、偶然このnoteを見られた方、自分もこのゼロイチのフェーズで加わってみたいというエンジニアの方がいましたら、TwitterのDMからぜひお話させてください。

あなたの力が必要です!ご連絡お待ちしてます!!

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