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軍拡による脱炭素への影響

今回のロシアによるウクライナ侵攻で、原発が制圧され、多くの戦車がウクライナ国内に流れ込み、そして多くの建物を爆破している映像を見ながら、脱炭素どころなのだろうか・・・と思っていた。そもそもコンクリートの建物を建てる事自体が、温暖化ガスの排出量が多いのに。。。

そのような時にちょうど3/22の日経新聞朝刊において、「排出削減、軍事が抜け穴 英研究者試算「温暖化ガスの最大6%」 機密扱いで開示不十分」という記事を目にした。

気候変動問題で軍事・防衛分野が抜け穴となっている。英研究者らの試算では関連産業などを含め軍事部門は世界の温暖化ガス排出の最大6%を占める。現実には機密性が高いために排出量の開示が不十分で削減努力も促しにくい。国際法に反したロシアのウクライナ侵攻は人道上の問題があるのはもちろん、世界の温暖化対策の重荷になる懸念もある。
戦車やトラックなどの装甲車両、戦闘機、軍艦は大量の化石燃料を消費する。装甲トラックの燃費は一般的なディーゼル車の10分の1程度にとどまる。重い兵器を運ぶ馬力やスピードを優先するためで、乗用車に課される燃費規制もない。
軍事関連の排出量が実際どれだけあるかははっきりしていない。国連への排出量の報告では「その他」に合算する国が多い。日本は装備品の排出を商業施設などと一緒の「業務その他」部門に計上している。

3/22日経新聞朝刊

戦車を見る限り、燃費が悪そうという印象はあったが、一般のディーゼル車の燃料効率が1ガロンあたり97キロメーターであるのに対して、装甲トラックは9.7km、戦闘機は1キロメートル、核武装航空機は0.5kmとある。装甲トラックの燃費の悪さ・・・ここには戦車は出ていなかったが、さらに想像を絶する燃費の悪さなのであろう。

手がかりになるのは民間の推計だ。英国の気候科学者スチュアート・パーキンソン氏の2020年の報告書によると、世界全体の排出量(約500億トン)の最大6%が軍事関連になる。紛争が原因の火災や壊れたインフラの再構築などまで含めて推計した。

3/22日経新聞朝刊

やはり構築したインフラを大切に使うことがまずは地球に優しく、そもそもインフラを壊すために燃費の悪い装甲車トラックや戦闘機を動かす。。。気候変動を抑えるためにも、やはり戦争は回避しなくては、そして軍拡から軍縮へと舵を切らないとまずいと、この記事を読みながら実感をした。
意外とこのような軍事については、これまで読んできた脱炭素に関する書籍では扱われていない。ただ、平和をセットしないと、やはり地球上の人類は、気候変動には立ち向かえないのではないか。気候変動を一つの契機に戦争をなくす動きにならないものかと願うばかりだ。


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