9月議会の一般質問の報告その1。「異常気象が常態化する中での水災害への備 えと進捗について」。

 9月議会の一般質問の報告です。

 今回は「異常気象が常態化する中での水災害への備えと進捗について」として、6月議会の請願を受けて、名取市の対応の確認などをしました。

Q:6月議会で採択された植松地区からの請願について、その後の市の考えは。

A:「(1)鉄道下に管を通して、鉄道東側に残っている旧排水路に排水する」及び「(2)排水設備を整備する」は、現況調査を基に、既存施設の流出不具合箇所を見つけ出し、流出解析モデルによる浸水シミュレーションを行い、既存施設の活用や横断管の増設などの検討を行い、短期的で効果的な浸水軽減策に取り組む。
 また、JRや国道の横断管清掃等の維持管理は、各管理者から適正に行うとの回答を得ており、東北本線と国道に挟まれた本市管理の水路も、除草や泥上げなどは適宜行う。
 「(3)川内沢川改修を早急に行うよう関係機関に要請する」は、増田川・川内沢川総合改修整備促進協力会で要望しているが、今後も機会がある度に要望を継続する。
 また、令和元年12月議会の一般質問で答弁したが、河川改修の詳細設計着手、特に植松地区から川内沢川放水路までの区間の優先整備と応急的な安全対策、水位周知河川の指定についても県に要望していく。

具体的な動きとして、今回の議会に「館腰地区浸水対策計画策定委託料」が補正予算として提案されました。この予算の質疑の中で、委託対象となる地域は、(JR線沿線の)飯野坂地区と植松地区であること、成果として今後1年程度で計画を策定すること、地域に対して事業の節目ごとに説明することなどの答弁がありました

Q:異常気象が常態化しつつある。気候変動を踏まえて館腰地区の避難計画の見直しが必要ではないか。

A:「避難計画の見直し」を「避難所の見直し」と捉えて答弁する。
 市では、昨年の台風第19号による災害と併せ、国・県により作成されたハザードマップによる浸水想定を考盧し、市内における避難所を、本年5月に見直している。
 具体的に館腰地区では、台風第19号の災害により公民館が冠水したことで風水害時は閉設したこと、館腰小学校の使用についても、土砂災害警戒区域に指定されていることから、施設使用の一部を制限することとした。
 また、コロナ禍での発熱者等の一時避難施設となるホテルの活用についても、ホテル事業者と具体的な協力内容について、協議を進めている。
 今後も館腰地区に限らず、市民の安全・安心のため、これまで以上に避難施設の確保に努めながら、適宜、避難所の見直しを図る。

Q:館腰小学校が風水害と土砂災害時の指定緊急避難所に指定されたが、体育館と1階を除くという条件がついている。体育館南側にある防災倉庫をより安全で使いやすい場所に移動すべきではないか。
※館腰小学校は下記のような地形の場所にあります。防災倉庫は、中央やや右下のにある水色の建物(体育館)のすぐ下側にあります。(写真だとわかりづらいですが)

A:館腰小学校は土砂災害警戒区域に指定されているため、避難施設として、その使用を制限している。
 防災倉庫は指摘のとおり、より安全で使いやすい場所に移動することが適当であると認識しており、現在、その適地について、市有地などを中心に選定している。
 移動の時期については、ほかの防災倉庫の移動と合わせ、できるだけ早い時期に実施したい。

 市内の学校の先生からは、避難所開設や運営などに協力した場合の手当のあり方についての要望を、先の学校訪問の時に聞いています。今回の質問の中に入れ、対応を求めました。

Q:教職員が、避難所の開設・運営に従事した場合、手当の支給を行うべきではないか。

市長:現在、市内の学校も指定避難所になっており、学校の教職員もその開設や運営にご協力をいただくこともあり、大変感謝をしている。
 避難所運営に係る手当は、これまで特例または一部、県から支給されたことがあるが、限定的と伺っている。
 教職員への手当は、県費負担であることから、教育委員会と相談したい。
教育長:教職員の避難所運営等に係る手当は、これまでも特例または一部、県から支給されたことがある。東日本大震災では、特例で教員特殊業務手当が支給された。
 また、昨年の台風19号では管理職員特別勤務手当として、要件を満たした例では支給された。
 その要件は、管理職手当が支給されている管理職員であること、週休日等に2時間以上勤務した場合、または週休日等以外の午前0時から午前5時までの間に勤務した場合などである。。
 学校が指定避難所になっている以上、教職員の協力を得ない訳にはいかないと考えている。、今後、さらに要件を緩和し、通常の避難所運営についても教職員に手当が出るように要望したい。

 教員への手当については、市長も教育長も、前向きなように感じます。
 市職員と同じことに携わっても、手当が出ないのは問題だと感じていますので、支給されるように望みます。

◆まとめ

 植松地区の水害対策ですが、昨年の12月にも取り上げています。

 このときは多額の財源が、という答弁で具体的な内容がありませんでした。
 今回は請願もあったことで、予算も付いて調査が進みます。大きく前進したと感じています。
 少しでも改善できるように、継続的に取り組みますよ。

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